花と太陽と雨と
| ジャンル | アドベンチャー |
|---|---|
| 対応機種 | プレイステーション2(PS2) ニンテンドーDS(DS) |
| 開発元 | PS2:グラスホッパー・マニファクチュア DS:ハ・ン・ド |
| 発売元 | ビクターインタラクティブソフトウェア (現・マーベラスインタラクティブ) |
| ディレクター | 須田剛一 |
| デザイナー | 須田剛一 |
| シナリオ | SUDA51 大岡まさひ 加藤さこ |
| プログラマー | 渡辺和寿 |
| 音楽 | 高田雅史 安本信吾 |
| 人数 | 1人 |
| メディア | PS2:DVD-ROM1枚 DS:DSカード |
| 発売日 | PS2:2001年5月2日 DS:2008年3月6日 |
| 価格 | PS2:7,140円(税込) DS:5,040円(税込) |
| 対象年齢 | DS:CERO:A(全年齢対象) |
| その他 | DS版は『花と太陽と雨と 終わらない楽園』 |
『花と太陽と雨と』(はなとたいようとあめと)はグラスホッパー・マニファクチュア開発、ビクターインタラクティブソフトウェア(現・マーベラスインタラクティブ)発売のPS2用アドベンチャーゲーム。
目次 |
[編集] 概要
1999年に発表された『シルバー事件』の続編である。
ジャンルはアドベンチャーだが、前作『シルバー事件』の小説のように物語を読み進めるスタイルから、謎解きをメインとした「ゲームらしさ」を重視したゲーム性へと大きく進路を変えている。プレイヤーは主人公モンドスミオを介し、「キャサリン」と呼ばれる暗号解読器と、ゲーム冒頭に手に入る島のガイドブックをヒントに、暗号を解読しながらゲームを進行していく。
2008年3月6日にニンテンドーDS移植版の『花と太陽と雨と 終わらない楽園』が発売された。移植するに当たって、ストーリーには関係しない新たな謎解き、万歩計、クリア後に着替えができるようになるなどの追加要素が加えられている。着替えの中には『NO MORE HEROES』の主人公トラヴィスの服装もある。
[編集] 物語
探し屋(サーチャー)を生業とする男モンドスミオは南海の孤島ロスパス(LossPass)島のホテルの支配人エド・マカリスターから「テロリストが島に隠した爆弾を探してほしい」と依頼を受け、愛車「ギグス」(トヨタ・セリカ)と共に島にやってくる。しかし、そこで彼はエドから奇妙な島の名の由来を聞く。"LossPass"の由来とは"Lost Past"。つまり「過去を失った」島だというのだ。
初めはよくわからなかったスミオだが、次第にそれを証明するかのように島で騒動が起こり始める。何度も上空で爆破される飛行機。そして気を失ってしまうスミオ。そして必ず夢に出てくるピンクのワニを連れた少女。空港に向かう途中で次々にスミオに探し物の依頼をしていく奇妙な人物たち。一歩一歩爆弾に近づいていくスミオだが、その過程で島の秘密が次第に明らかになっていく。
[編集] 舞台
架空の国マイクロネシア連邦に浮かぶロスパス島が舞台。絶海の孤島であるが、風光明媚、常夏の楽園として観光産業が発達している。外部からのアクセスは空港とハイウェイに限られており、島内は自然保護のため特定車両以外通行が禁止されている。
島内にはビーチはもちろんのこと、遺跡や灯台、教会なども点在し、正に南の島の楽園の雰囲気を満喫できる。住民はどうやらホテル関係者とその周りの者たちだけで構成されているようだ。
ホテル"フラワー・サン・アンド・レイン"・・・島内唯一の宿泊施設。島にいるということは自動的にこのホテルの客ということである。5階建ての琥珀色の壁面が美しく、上空から見ると星型をしているのが特徴。設計はカントウの24区(前作『シルバー事件』参照)の都市計画を行ったイゴール・イシザカスキ。施設が非常に充実していて、プライヴェートビーチはもちろん、海を臨むダイナーやバーも設置されている。その他にもプール、映画館、プール付き専用コテージなども併設されており、充実した楽園の暮らしが満喫できる。支配人はエド・マカリスター(後述)。
[編集] 登場人物
- モンド スミオ
- 探し屋(サーチャー)を生業とする男。依頼があれば何でも探すのが信条で、相棒はアタッシュケース入りの暗号解読器「キャサリン」。南国でも常にスーツを着こなし、大人のセリフが吐けるニヒルな男を気取っているが、愚痴が多く、女性にはモテないタイプの模様。愛車のトヨタ・セリカに「ギグス」という愛称をつけているように、持ち物に名前をつけ、なおかつそれを他人にも平然と言う癖を持つ。
- クサビ トリコ
- スミオの夢の中に毎回出てくる少女。ピンク色のワニのペット「クリスチーナ」を飼っており、ホテルの部屋から脱走したクリスチーナを探しに島内を歩き回っている。スミオが昼間に歩いた経路を辿ることが多いらしく、その言動は時にスミオの危機を察知しているかのように見える。しかし、彼女が果たして実在するのかどうか、何を知っているのか、定かではない。どうやらスミオと同じホテルに宿泊しているようだが……。
- クリスチーナ
- スミオの夢の中に出てくるピンク色のワニ。通称「クリス」。性別はオス。
- エド・マカリスター
- ロスパス島唯一のホテル「フラワー・サン・アンド・レイン」の支配人。スミオの依頼主でもある。ホストとして非常に丁寧な言葉遣いを心がけているようで、空港に向かう途中途中で本来の仕事とは違う依頼を受けてしまうスミオに対して心の底では呆れ果てているようだが、ほとんど表には出さない。逆に過剰なまでの丁寧さにはちょっとした不気味さも感じさせる。毎朝スミオに「朝食でございます」とモーニングコールをする割にはなんだかんだで一度も朝食を与えないなど、複雑怪奇な言動を全編通している。
- ステファン・シャルボニエ
- フランス人学者。専攻はシステム工学。同ホテルの常連で、缶詰になって論文などを執筆している。南国にいるにも関わらず青白い顔をした独特の風貌は、いかにも文弱そうな学者だが、冒頭から主人公スミオの仕事を陰湿なやり方で妨害し、本来任務が滞る大きな原因を作ることに。よってスミオからは徹底的に嫌われるが、本人はむしろそれを喜んでいるというような非常に性質の悪い人物である。サッカー狂。
- スー・スディン
- ホテル「フラワー・サン・アンド・レイン」の客室係の女性。同ホテル従業員のマチの娘である。真面目な性格で職務を丁寧に遂行するが、急に眠ってしまったり、使用中の客室のベッドの下で佇むなど奇妙な言動が目立つ。生まれてから一度もロスパス島を出たことがない。
- ピーター・ボックウィンクル
- ロスパス島を訪れたスミオの前に初めに現れる男性。中年で小太り。フランクな性格で、島内を許可された巨大なトレーラーで走り回る。冒頭、ホテルまでスミオを送った別れ際「島の感想をたのむよ」と言い残し、去ってゆく。
- スチュアート・ロック
- ホテル「フラワー・サン・アンド・レイン」の従業員の男性。黒人でナリは大きいが、従業員としては半人前で、カクテルの作り方がよくわかっていない。仕事を助けてくれたスミオのことを「師匠」と呼んで慕ってくれる、気のいい若者。
- ファントム・シスター
- ホテルの403号室に宿泊中の女性。合衆国出身。霊媒師らしく、部屋に閉じ込められたスミオと壁越しに会話して対処法を教えてくれようとするが……。
- マチ・スディン
- ホテル「フラワー・サン・アンド・レイン」の従業員で、スーの母親。ホテルでの仕事の傍らダイナーでも仕事をしており、その料理の腕はなかなかのものらしい。
- ハナヤマ・ヤヨイ
- ホテルの204号室に宿泊する女性。極東出身。一流企業のOLで、島の休暇を楽しみに来ているらしいが、どことなく気だるげな雰囲気がつきまとう。
- エル・クラッシャー
- ホテルの304号室に宿泊する覆面プロレスラー。失った闘魂を取り戻すためにひたすらトレーニングをしている。会う度会う度常にスクワットをやっている。極東出身。
- ミスター・パイレーツ
- ホテルの302号室に宿泊する元プロレスラー。エル・クラッシャーの師匠。プロレスラー時代はエル・ソウルファイトというリングネームで、ロスパスの英雄ランバージャックを打ち倒した。レスラー引退後もその闘魂伝説は健在であり、スミオにもその闘魂を分け与えた(主にキャサリン使用時)。
- マリア・ニカレスク
- ホテルの407号室に宿泊する東欧出身の女性。酒が入ると人格が豹変する困った性質の持ち主。職業は「天使」。
- ソニー・バルボア
- 元売れないアクション俳優の男性で、バルボア・ブラザーズの片割れ。米国出身。現在は肉体派のコメディ俳優として活躍し、出世作にして代表作ともなった映画「女子アナ・ルイジアナ最前線」ではバイアン・サヤカと共演する。テレビの企画で船に乗って島までやってきたが、その船が転覆。荷物の大半を失った上に、身分証明ができないとの理由でホテルにチェック・インできずにいる。独自の「オレ流」論を持つ男。
- タブス・バルボア
- バルボア・ブラザーズの片割れで、米国出身。マシンガン・トークが持ち味だが、普段は非常に無口で、アフロのヅラをかぶらないとまったく喋らない。船の転覆でアフロが流されてしまったために、ホテルではソニーの傍らでむっつり押し黙ったままである。
- カイ・ショウタロウ
- 極東出身の小学生で、生意気な性格の少年。少々常識はずれなこの作品の中でも規格外の問題児であり、作中の設定やグラフィックに関して、プレイヤーの(そして製作者の)「思っていても言わなかったこと」を平然と暴露する。スミオのことを「葬式野郎」と呼び、いい遊び道具のように考えているようだ。一方で、綺麗なお姉さんには弱い。
- フジエダ・セイジ
- ユウリとの結婚を明日に備えた青年で、非常に繊細な心の持ち主。職業はフリーター。シェルター出身の、シェルターキッズ。
- オトワヤ・ユウリ
- セイジの幼馴染で婚約者。天真爛漫な性格をしている。シェルターキッズ。
- ケン・サクラビー
- バイク便の青年。心優しい性格で、マチのことを何かと気にかけ、手に職を持つスミオのことも敬っている。しかし、生まれて一度もロスパス島を出たことがなく、都会に出たいという若者らしい希望も持っている。愛用のマウンテンバイクは大切な仕事道具。マウンテンバイクを自転車と呼ばれるのを嫌う。
- カイ・ダイザブロウ
- ショウタロウの父親でチョビヒゲの男性。ホテルの前で事故を起こす。威厳のある外見とは裏腹に、その本質はショウタロウ並かそれ以上に子供っぽい男性。人をからかうのが趣味らしい。出身は極東で、官僚を勤めている。
- コシミズ・ヨシミツ
- 極東出身の連邦捜査官。眼鏡をかけている。巨大な犯罪組織ユーロ・マスプロを追い、島を訪れる。通称「コッシー」。世界で唯一のヤマカンで捜査する刑事。
- ステップ・スディン
- マチの息子で、スリやコソ泥の常習犯である青年。モヒカン頭が特徴。ある時期島の外にいたが、突然戻ってきたらしい。
- レミー・ファウジル
- マイクロネシア諸島出身、コシミズの相棒でもある女性連邦捜査官。自分の出生を知るために捜査官となった。捜査官としては有能だが、コシミズに捜査のついでにパシリをやらせるなど、若干強引な部分がある。
- タカオカ・グンジ
- 極東出身のゼネコン会社の役員。学生運動時代を懐かしむ中年で、ナツコとは深い関係にあるらしい。その行動や言動はどこをとっても怪しく、奇天烈である。
- アカイ・ナツコ
- 極東出身の女性で、タカオカの連れ。非常に気だるい雰囲気の持ち主で、言葉も最小限。どこか地に足のつかない注文を繰り返す。
- カブラギ・ハナ
- 極東出身の看護婦。リッツの看護を行っている。
- サンダンス・リッツ
- マイクロネシア諸島出身の老婆。少数部族の末裔らしい。常に車椅子に座っている。この島にまつわるある秘密を知っているようだが、その言動からは上手く窺い知れない。
- モリシマ・トキオ
- 極東出身のフリーライター。過去から逃げ出し、島にやってきた男。この島で行われた秘密を知る。
- サンダンス・ショット
- 左目に眼帯をした謎の男。テロリストと目される。
- サンダンス・MIC
- エレキ島の地下で大量に出会う謎の男。
- ハイエナ
- ある目的を持って、ロスパス島の地下で養殖されていた。
[編集] トリビア
- 前作『シルバー事件』において、本作の題名である『花と太陽と雨と』が登場人物のセリフの一部として登場している。
- エド・マカリスターは㈱グラスホッパー・マニファクチュアのホームページのBBSでも管理人を勤めている。実は『killer7』にも登場。
- 暗号解読器がなぜキャサリンかについて「仮にテツゴロウだったら俺は仕事をしなくなるだろう?」と、『シルバー事件』の主要人物の名前をモンドに言わせている。脚本上のお遊びであり、ある意味エンディングの伏線となっている。
- タイトルの由来はPYGの楽曲『花・太陽・雨』より。本作にカバー曲が使用される予定であったが、権利の関係で没になった。サウンドトラックにはテクノバージョンが収録されている。