艪
艪(ろ、中国語 櫓:ルー lǔ)とは人力によって船の推進力を得る為の器具である。英語には対応する概念は存在しないので日本語の音を移してroと表記する。艫櫂との形状的な類似からscullという語を用いる場合も無いではないが、艪と艫櫂は機能も動作原理も全く異なる。
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[編集] 起源
明確には判っていない。文献上に現れるのは漢代である。
[編集] 分布
日本列島中央部(本州、四国、九州)、中国、台湾、朝鮮半島、ベトナムなどの東アジアに広く分布する。
[編集] 構造
船尾(艫)にある艪臍と呼ばれる棒状の部材に装着され、そこを軸に左右に振るように動かす。柄の手元には、操作時につかむ取っ手部分(図の4)がある。水中に先端部を深く差し入れるため先端(図の8)はかなり長い。全体の長さの割に、角度が付けてあるため手元が高く上がりすぎず操作しやすい。人は船の進行方向に対して横向きに立ち、船尾は箱状となるのが通常。
[編集] 推進原理
オールやパドルのように水を掻くのではなく、水中で翼断面を持つ先端部を左右に動かすことで揚力を発生させ、推進力とする。進む船を真後ろから見ると艪が振り子のように上部を支点に左右に動くが、俯瞰すればヘラ状の艪が水を斜めに切るように(水を斜めうしろへと押すように)働くのが解る。柄は普通、船底部と綱で繋がれており、推進力の反作用で柄が浮き上がるのを止める働きを担い、不注意によって艪が失われることも防いでいる。オールやパドルとの違いは、外輪(水を掻いて推進力を得る)とスクリュー(水中で翼断面を持つ羽根を動かして推進力を得る)の違いに喩えられる。
[編集] 特徴
艪推進の船は前進しか出来ず、また小回りも利かない。基本的に立位で、両手を使って操作する為、安定性が悪い船や荒れた水面では使用しづらい。小型のものでは、足を使って操作するものもあるが、手を使うものよりも、操作に習熟が求められる。