腕立て伏せ
腕立て伏せ(うでたてふせ)は、代表的な筋力トレーニングの1つ。体育学では「腕立て伏臥腕屈伸」とも呼ばれる。また、プッシュアップとも呼ばれる。
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概要 [編集]
通常は、器具等を使用せずに行うことが出来るトレーニングである。
うつ伏せの状態から、全身の体重を両手と両爪先の4箇所で支え、両腕を伸ばす力(肘関節を曲げた状態から伸ばす動き)によって身体を持ち上げる動作と、肘関節を曲げて身体を地面に付かない程度まで下げる動作を繰り返すのが基本的な方法である。この際、腰を曲げず、頭部から足先までを常に直線状に維持することが理想とされる。動作中の呼吸は、身体を持ち上げながら息を吐く方法と、持ち上げて最高点に達したところで吐ききる方法がある。
効果 [編集]
腕の開き方によって負荷が掛かる箇所が変わるため、特定の筋肉を選択的に鍛えることができる。具体的には両腕を大きく開きながら行うと大胸筋に、両手を揃えながら行うと上腕三頭筋に負荷が掛かかる。このほかに補助筋として三角筋前部、肘筋が使われる。なお、手の幅を狭めて行う腕立て伏せをそのときの腕の形からダイヤモンド・プッシュアップと呼ぶことがある[要出典]。
高速に屈伸するよりも、ゆっくりと屈伸したほうが、大きな負荷を連続的に掛けることができるため、筋肉をつける目的で行う場合には効率がよい[要出典]。
腕立て伏せの変種 [編集]
腕立て伏せは一般的に掌を床について腕を屈伸させるが、空手やボクシングなどのトレーニングでは、指を立て掌を浮かした状態で行う 「指立て伏せ」や、拳を握った状態で行う「拳立て伏せ」、プッシュアップバーと呼ばれる道具を使ったものなどもある。これらは前腕部の筋力や握力の鍛錬に効果があるとされる。また、負荷を増すために、脚部を上体より高く傾斜させたり、さらにこれらを片腕で行う場合もある。 両手を体と90度ではなく180度、つまりバンザイの状態にして行うと非常に負荷が大きく、様々な部位が鍛えられるが高難度である。逆に、通常の腕立て伏せよりも負荷を減らすために、膝をついて行うこともできる。また、最高難度のものとして「90°腕立て伏せ」という、一切足を床に触れず腕の力だけで「逆立ち→腕立て伏せ→逆立ち」を繰り返すものがある。ギネス記録は20回。
このように大変負荷の強い方法で行う場合、ターゲットとなる大胸筋、上腕三頭筋以外にも体幹部を中心に全身の筋力が必要となり、場合によっては高重量でのウエイトトレーニング(ベンチプレスなど)以上に難易度が高くなる[要出典]。
注意点 [編集]
手軽に始められる割に負荷が大きいので注意が必要である。手首の関節が固く、掌が反りにくい人は手首の関節を故障しやすい。この場合は拳立て伏せとするか、ウエイトトレーニングを検討する。
著名なエピソード [編集]
- 横綱・千代の富士が先天的に脱臼しやすい肩関節を強化するために腕立て伏せを熱心に行っていた例がある。筋肉で肩の関節を安定させ、脱臼しにくい身体にするために1日500回(ただし何セットかに分割して実施)もの腕立て伏せを行った(千代の富士貢『不撓不屈:一〇四五勝への道のり』)。
- プロボクサーのマイク・タイソンも世界チャンピオンとなるまでウエイトトレーニングをほとんどせず、腕立て伏せやランニングなどをメインとしたクラシカルなトレーニングメニューを実施していた[要出典]。タイソン自身も「ウエイトトレーニングなんてチーズケーキを殴ってトレーニングする様なものさ」とウエイトトレーニングを否定するようなコメントを残している。
- 総合格闘家のエメリヤーエンコ・ヒョードルもウエイトトレーニングをせず、懸垂や腕立て伏せなどの自重を使うトレーニングを積極的に行っている[要出典]。
腕立て伏せ競技 [編集]
一般に、腕立て伏せはトレーニングとして認識されているが、それ自体をスポーツ、あるいは競技として捉える場合もある。この場合、回数を競うことになるが、時間無制限で限界を競う場合や一定時間での回数を競う場合、一定回数を行う時間を競う場合などがある。回数のカウント方法としては、身体の上下運動の一往復をもって1回とすることが多いが[要出典]、肘を最も折りたたんだ状態から、一度伸ばし、再度肘が折りたたんだ状態になることで1回と数えるか、肘を伸ばした状態から、折り曲げ、再度元の状態になるまでを1回と数えるかは任意である。競技としての厳密さを追求する場合には、正確なカウントが求められるため、顎が地面に触れることによって身体が十分に押し下げられたと判断する等の基準を定めることがある[要出典]。
参考文献 [編集]
- 窪田登『ウイダー・トレーニング・バイブル』、森永製菓株式会社健康事業部。
- 『かっこいいカラダ the best』、ベースボールマガジン社。