聖セシリア
聖セシリア(Cecilia, 生没年不詳)は、キリスト教(カトリック教会・正教会)の聖人。特にカトリック教会において有名な聖人であり、音楽家と盲人の守護聖人とされる。記念日は11月22日。古典ラテン語ではケキリア、英語ではシシーリア、スペイン語ではセシーリア、イタリア語および中世ラテン語ではチェチーリア、ドイツ語ではツェツィーリア (Cäcilia)、フランス語ではセシルないしはセシール (Cécile) と呼ばれる。
セシリア(カエキリア、"Caecilia")は、カエキリウス氏族(Caecilii)の女性であることを示す名である。カエキリウス (Caecilius) とはラテン語で「盲人」を意味する「caecus」に由来する。
ディオクレティアヌス帝によってアフリカで処刑された聖セシリア(聖名祝日2月11日)とは別人である。
[編集] 生涯
彼女が改宗させた夫や友人たちとともに、紀元230年ごろローマ皇帝アレクサンデル・セウェルスの弾圧に遭い殉教した、と長らく伝えられていた。しかし、デ・ロッシの調査によると、ポワティエ司教フォルトゥナートゥス(没年600年)が、彼女はマルクス・アウレリウス帝のもと、176年から180年の間にシチリア島で非業の死を遂げたと記しているという。
伝説によれば、セシリアは斬首刀の三打を耐え抜いて死刑を中止され、その後3日間生き延びたという。
[編集] 死後の評価
ローマのトラステヴェレ地区には、セシリアを称え、サンタ・チェチーリア教会が5世紀頃に建築された。その後820年にはローマ教皇パスカリス1世によってさらに壮麗に建て替えられ、1599年にはスフォンドラーティ枢機卿によって再び改築された。
セシリアは、伝説によると神を賛美するのに楽器を奏でながら歌ったと言い伝えられており、これが様々な芸術分野において霊感の出所となってきた。ラファエロやルーベンスによる聖セシリア像のほか、チョーサーのカンタベリー物語(『第二の尼の話』)やジョン・ドライデンの有名なオードがある。聖セシリアを称える音楽作品あるいは聖セシリアの祝日のミサ曲は、パーセルやアレッサンドロ・スカルラッティ、ヘンデル、リスト、グノー、パリーなどが作曲している。ローマの音楽大学聖チェチーリア音楽院もこの聖女にちなんでいる。