介護サービス事業者の種類
介護サービス事業者(かいごサービスじぎょうしゃ)は、介護保険法に基づく介護保険事業者と介護保険外事業者に分けられる。加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となったもの(要介護者等)に対し、これらの者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービス(総称して介護サービスという)を提供する事業者。
介護保険法では、在宅の要介護者等に対し介護サービスを提供する#指定居宅サービスと、要介護者を入所させて介護サービスを提供する#介護保険施設が定義されているが、これらを包括した概念である介護サービス事業者は定義されていない。
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[編集] 指定居宅サービス
現在、高齢化率が約22%にあたり、居宅サービスを受けている者は約65%。2055年には団塊世代が高齢者となり、高齢化率40.5%という超高齢社会になると言われている。介護保険制度もサービスにおいて度々改正されている。(数値は2011年までのデータ参照)
[編集] 訪問介護事業所
- 訪問介護員(ホームヘルパー)が居宅を訪問して、入浴、排泄、食事等の介護等、日常生活上の世話、掃除、洗濯、通院等のための乗車又は降車の介助等を行う(通院等のための乗車又は降車の介助のみのサービスは認められない)。
- サービス内容により、身体介護、生活援助、通院等乗降介助の3つに分類される。
[編集] 訪問入浴介護事業所
- 看護職員や介護職員が居宅を訪問して、浴槽を提供して3名が1チームとなり入浴の介護を行う。(3名1チームのうち、看護職員1名と介護職員2名で行う場合と、介護職員が3名で行う場合とがある。)
[編集] 訪問看護事業所(訪問看護ステーション)
[編集] 訪問リハビリテーション事業所
[編集] 通所介護事業所(デイサービス)
- 通所介護施設等に通い、健康チェック、入浴、食事、リハビリの提供等の日常生活上の世話、機能訓練を行う。
- 平成18年4月より中重度者、医療依存度の高い方が利用できる「療養通所介護」もある。
- 地域密着型介護サービスには認知症対応型通所介護と言う認知症専門の通所介護がある。
[編集] 通所リハビリテーション事業所(デイケア)
[編集] 短期入所生活介護事業所(短期入所療養介護と共に「ショートステイ」という)
- 要介護者等が老人短期入所施設等に短期間入所(宿泊)し、当該施設において、要介護認定者等に入浴、排泄、食事等の介護、その他日常生活上の世話、機能訓練を行う。一部事業者では、担当者の気分次第による受け入れ等を行っている施設も存在する(系列居宅介護支援事業所を優先的に扱う等)
[編集] 短期入所療養介護事業所
- 要介護認定者が介護老人保健施設、療養型病床群等に短期間入所(宿泊)し、当該施設において、要介護認定者等に看護、医学的管理の下における介護、機能訓練その他必要な医療および日常生活上の世話を行う。
[編集] 小規模多機能型居宅介護事業所
平成18年4月の介護保険制度改正により創設された、地域密着型サービスのひとつ。介護が必要となった高齢者(主に認知症高齢者)が、今までの人間関係や生活環境をできるだけ維持できるよう、「通い」を中心に「訪問」「泊まり」の3つのサービス形態が一体となり、24時間切れ間なくサービスを提供できるのがその大きな特徴。認知症高齢者による利用が中心になるが、認知症の有無を問わず、利用可能。
(利用定員)1事業所あたりの登録定員25名以下、「通い」の1日当たり定員15名以下、「泊まり」の1日当たり定員9名以下の利用が出来るが、登録者しか利用できず、小規模多機能居宅介護登録者は他の介護サービスは、訪問看護、福祉用具貸与、訪問リハビリテーション以外は利用できない。
小規模多機能居宅介護登録者は、介護保険の利用料が包括的定額料金なので、介護度別に月額利用が定額になり、利用回数も包括的利用になり利用限度数も365日の介護計画によって必要な回数利用できます。だからと言って、他の介護サービス同様に利用できるということでなく、登録者25名で施設の短期宿泊や通所を譲り合いながら利用する介護サービスとなっている。
25名の登録者のうち、同じ利用者が長期に宿泊ベッドを利用しては短期宿泊として目的をなくしたり、介護計画に必要性がないから宿泊者が一ヶ月居なかったりすると小規模多機能の目的を果たしていない場合がある。
利用料が定額なので何回も使えると思ったけど、他の登録利用者との譲り合いなど地域で暮らす付き合いが出来ないと利用しにくいサービス。
報酬も低額な分、運営する法人が少なく市町村によって事業所数もバラツキがあるのが現状。
近年、男女関係無く、介護用ベッドでない、ソファーベッドなどでプライバシーの無い雑魚寝や夜勤者の配置の労働時間を無視したり、消防設備がなかったりと問題になり、東京都が平成23年に宿泊デイサービス規制を行っている現状がある。小規模多機能型居宅介護としてもサービス像を示していく上で将来的な課題ともいえる。
[編集] 認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム)
- 認知症の状態にある要介護者について、その共同生活を営むべき住居において、入浴、排泄、食事等の介護等の日常生活上の世話及び機能訓練を行う。
- グループホームは、居宅サービスでもなく施設サービスでもなく地域密着型サービスである。
[編集] 特定施設入居者生活介護事業者
- 介護対応型の有料老人ホーム、養護老人ホーム(外部サービス利用型のみ)、軽費老人ホーム(ケアハウス)、適合高齢者専用賃貸住宅に入所している要介護者等について、居宅サービスに位置付けられており、入浴、排泄、食事等の介護、その他の日常生活上の世話、機能訓練及び療養上の世話を行う。居宅療養管理指導以外の居宅サービスとの重複利用はできない。
[編集] 福祉用具貸与事業所
[編集] 居宅介護支援事業所
居宅介護支援事業所に所属する介護支援専門員(ケアマネジャー)が居宅サービス計画(ケアプラン)を作成し、それに基づき介護サービスの提供が確保されるように各介護サービス事業所との連絡調整を行う。要介護者が介護保険施設に入所する場合に介護保険施設への紹介を行う。他の介護サービス事業者と異なり、要介護と認定された人に対するケアプラン作成の費用は全額介護保険から給付される。
[編集] 介護保険施設
[編集] 指定介護老人福祉施設
施設サービス計画に基づき、可能な限り、居宅における生活への復帰を念頭に置いて、入浴、排泄、食事等の介護、相談及び援助、社会的生活の便宜の供与その他の日常生活上の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行うことにより、入所者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにすることを目指した施設。
介護保険制度の施行により、老人福祉法による特別養護老人ホームが介護保険法の指定施設となったものである。現在も施設の固有名称としては、特別養護老人ホームというのがほとんどである。
これは、例えば高齢者虐待が生じたケースの場合、老人福祉法を根拠法として行われる行政処分である「措置」による入所利用が可能性として残されているからで、より範囲の広い特別養護老人ホームという呼称を用いている事情がある。一般的な略称は「特養」。
[編集] 介護老人保健施設
施設サービス計画に基づき、可能な限り、居宅における生活への復帰を念頭に置いて、入浴、排泄、食事等の介護、相談及び援助、多少のリハビリや医療等を通して機能訓練、健康管理等を行い入所者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにすることを目指した施設。指定介護老人福祉施設との違いは、リハビリスタッフや看護師、医師等の配置基準が指定介護老人福祉施設より多い。またそれに伴い指定介護老人福祉施設より多少料金は高く設定されている。尚、リハビリ等が指定介護老人福祉施設より充実していることで、より在宅復帰を念頭に置いているため、入所期間は指定介護老人福祉施設と違い終身制ではないこと等が挙げられる。
一般的な略称は「老健」。
介護保険施設の中で老人保健施設に「指定」とつかないのは、介護老人保健施設の開設根拠が介護保険法中に規定されているため、改めて指定を受ける必要がないからである。
[編集] 指定介護療養型医療施設
一般病院等での集中治療は既に必要ないが、在宅に戻るには医療依存度の高い患者が入院する施設。患者の医療依存度は、指定介護療養型医療施設>介護老人保健施設>指定介護老人福祉施設という順になり、患者の医療依存度によりどこの施設が適当かを考える必要がある。あくまでも介護保険適用の施設のため、名のとおり治療というより療養が必要な患者が入院する施設となるが、一般的に病院に併設されている形態をもつ。
指定介護療養型医療施設という介護保険上の類型は2011年度末で廃止され、2012年度以降は介護保険が適用される入所施設は指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)と介護老人保健施設の2類型となることが予定されている。
[編集] 介護老人保健施設における包括医療について
介護老人保健施設入所中の医療は原則包括医療になる。例えば療養上必要な処方薬等は、原則として介護保険からの給付になる。介護老人保健施設は、「症状が安定期にある」ことが入所条件の一つとなっているので、他の病院等に受診することは「通常ではない状態」として扱われる。そういう趣旨の受診を行うときも一定のルールあり、当該利用者入所先の介護老人保健施設の医師が、受診先の医師に診療情報提供書を添えることが必須の事項となっている。また受診先の病院は、原則として処方箋を発行することができない。介護老人保健施設入所中の利用者がこのように入所先以外の医療機関に受診することを他科受診と呼んでいる。
現行制度では、当該医療の自己負担分1割分(ないし3割)を、受診をした当該利用者が負担し、その他の受診に関わる費用の残りの分は施設が負担することになっている。 これには例外もあり、厚生労働大臣が定める基準により、診療報酬が例外的に算定できる場合もある[1][2][3]。
[編集] 介護保険外事業者
[編集] 自治体委託事業者
介護保険の適用にはならないが地方自治体がサービス事業について一定水準を満たすと認め、在宅給付を行う基準該当介護サービス事業者。
例えば[4]、
- 配食サービス事業者
- 介護用品(おむつ等)事業者
- クリーニング事業者
- 訪問理容・美容事業者
- 住宅リフォーム事業者
- タクシー事業者
地方自治体によって福祉予算は異なるため、介護サービスも異なる。
[編集] 民間住宅事業者
民間の高齢者向けに作られた賃貸住宅、通称、高専賃(高齢者専用賃貸住宅)が増えている。2009年には寝たきり高齢者専用賃貸住宅(寝た専賃)を名乗る住宅も開設した。民間は概して入居費用は高額である。
[編集] 脚注
- ^ http://www.pref.kumamoto.jp/sec_img/0024/200827161738040.pdf
- ^ http://www.shigakencenter.jp/files/kaitei/shiryou/vol65_besshi06.pdf
- ^ 平成18年版 介護老人保健施設他科受診の手引き
- ^ 花巻市生活福祉部長寿福祉課 高齢者福祉サービス