線香花火 (さだまさしの曲)

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線香花火
さだまさしシングル
初出アルバム『帰去来
B面 指定券
リリース
規格 7インチシングル盤
ジャンル ニューミュージック
時間
レーベル ワーナー・パイオニア
作詞・作曲 さだまさし
チャート最高順位
さだまさし シングル 年表
無縁坂
(1975年)
線香花火
(1976年)
雨やどり
さだまさし
(1977年)

糸電話
レーズン
(1991年)
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線香花火」(せんこうはなび)は、1976年11月25日さだまさしがリリースしたシングル曲である。さだまさしのソロ・デビュー曲にあたる。

解説[編集]

さだまさしは体調不良と音楽の方向性の閉塞感から1976年4月9日グレープを解散した。その後しばらく静養した後、長崎放送などへ就職活動を行ったが上手くいかず、元・赤い鳥のドラマー、渡辺としゆき(現・俊幸)とのユニットを模索した。しかし、渡辺はユニットを固辞する代わりにアレンジャーやバック・バンド(元祖サーカス)のリーダーを務めることで折り合った。そうした中で1976年11月にソロ・デビューすることとなった。

アルバム『帰去来』と同時発売であり、1面・2面とも同アルバムの収録曲である。そのため、アルバムからのシングル・カットの色彩が強いデビュー・シングルとなった。初めてのベスト・アルバム『昨日達…』の選定にあたっても、重要なデビュー曲であるにもかかわらず選外にしている。また、ライブでもデビュー曲に関してはグレープとしてのデビュー曲である「雪の朝」をデビュー曲と紹介している。

アルバム『帰去来』はヒットしたが、シングル盤はヒットには至らなかった。

線香花火[編集]

さだの故郷長崎では精霊流しの夜に大量の花火を燃やし、精霊流し以降は線香花火などの地味な花火を楽しむ習慣がある。それゆえこの作品も晩夏の情景を歌っている。線香花火の火球が落ちる時の「ジュッ」という擬音で終わる。さだ曰く「ひとつふたつみっつで始まりジュウ(10)で終わる」とのこと。

指定券[編集]

一度は恋人と別れ、故郷に戻る決意をした主人公の揺れ動く思いを歌った作品。舞台は東京駅で、イントロに東京駅の「…16時30分発さくら号、長崎・佐世保行き、間もなく発車を致します。…」という構内アナウンスが入っている。ちなみに上記のさくら号は約30年後のアルバム『とこしへ』に収録されている「さよならさくら」で作品のテーマとなる。

収録曲[編集]

SIDE 1[編集]

「線香花火」(作詩[1]・作曲:さだまさし、編曲:渡辺俊幸、ストリングス・アレンジ:青木望

SIDE 2[編集]

「指定券」(作詩・作曲:さだまさし、編曲:渡辺俊幸)

脚注[編集]

  1. ^ さだの作品はすべて作詞ではなく「作詩」とクレジットされているので誤記ではない。