緑礬

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緑礬
分類 硫酸塩鉱物
化学式 FeSO4・7H2O
結晶系 単斜晶系
モース硬度 2
比重 1.9
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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緑礬(りょくばん、melanterite)は鉱物(硫酸塩鉱物)の一種。化学組成硫酸鉄(II)の7水和物(FeSO4・7H2O)。単斜晶系黄鉄鉱(FeS2)や磁硫鉄鉱(Fe1-xS)などが酸化分解することによって生じる二次鉱物

概要[編集]

淡緑色の水溶性鉱物であり、通常、結晶中の鉄イオンの一部はイオンなどに置き換えられている。空気中で風解しやすくまた酸化されて3価の鉄を生じ淡黄色の粉末に変化しやすい。その際、鉄六水石(Ferrohexahydrite、FeSO4·6H2O)、シデロチル(Siderotil、FeSO4·5H2O)、ローゼン石(Rozenite、FeSO4·4H2O)へと変化する。 宝暦4年「日本山海名物図会」には緑礬は上品のものは外科の軟膏に、下品は染料と顔料に使用されていたと記述されている。主産地は長州萩、摂州多田銅山、備中緑礬山であった。緑礬の凝結に成功し、また加工して性質を変えて赤色顔料としたのがローハベンガラだ。丹土ベンガラとローハベンガラの化学組成は同様である。中国明時代の「本草網目」には人造の緑礬を作り、これを焼いて作るのが最も色相がよい、と記述されている。建造物の外壁塗装材料として多用された。

岡山県高梁市の本山鉱山・西江邸では、磁硫鉄鉱から緑礬(「ろうは」と呼ばれていた)を人造的につくり、それを焼いてベンガラ酸化鉄(III)、Fe2O3)を製造していた。西江邸には江戸期精製の緑礬・ベンガラが現存する。

2 FeSO4·7H2O → Fe2O3 + SO2 + H2SO4 + 13 H2O

緑礬グループ[編集]

  • 緑礬(melanterite) : FeSO4・7H2O
  • マラー石(mallardite) : MnSO4・7H2O
  • 赤礬(bieberite) : CoSO4・7H2O
  • boothite : CuSO4・7H2O
  • 亜鉛緑礬(zinc-melanterite) : (Zn,Mn,Mg,Fe)SO4・7H2O

関連項目[編集]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]