細野秀雄

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細野 秀雄(ほその ひでお、1953年9月7日 - )は日本の材料科学者。東京工業大学応用セラミックス研究所教授。主な研究分野は無機材料科学・ナノポーラス機能材料超電導物質無機光・電子材料、磁気共鳴透明酸化物半導体など。セメントにおける高い電気伝導の金属状態の発見などで知られる。「超電導物質」の論文は科学雑誌「サイエンス」で「ブレイクスルー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、論文引用数でも世界一を記録した。2013年にトムソン・ロイター引用栄誉賞を受賞しており、ノーベル物理学賞受賞有力者の一人に挙げられている[1]

略歴[編集]

所属学会[編集]

応用物理学会電気化学会日本化学会分光学会、米国光学会、米国セラミックス学会。

受賞歴[編集]

主な業績[編集]

  • 酸化物ガラス放射線による常磁性中心の解明および光学変化に関する研究。
  • アモルファスシリカへのイオン注入効果の基礎科学の確立。
  • ナノ結晶分散非線形光学材料の創製への応用を確立。
  • 世界に先駆けp型透明酸化物半導体を発見し、酸化物で初めての紫外発光ダイオードを実現。
  • ガラス中の点欠陥の解明ならびにそれを利用した新しい感光材料の設計、リン酸塩系マイクロポーラス結晶化ガラスの発明。
  • イオン注入により新たな透明酸化物光、電子機能材料の創製に成功。
  • 透明な電子活性ガラスIGZOなどのアモルファス材料の創製に成功[6][7]
  • 新しい鉄系化合物高温超伝導物質の発見。磁石の性質を持ち、超電導との相性が悪いという常識を覆した。これは専門外からの業績であった。実用化と物性研究の両面で大きな可能性を秘めており、世界で競争が激化している。
  • 細野らによりC12A7と命名された化合物は12CaO・7Al2O3というアルミナセメントの成分の1つとしてよく知られていたが、C12A7中の酸素イオンが700℃以上になると動き回れるようになることに着目し酸素イオンを強制的に電子に置き換え、セメントを黒鉛の2倍以上の高い電気伝導を示す金属状態に変えることに成功。

脚注[編集]

  1. ^ トムソン・ロイター、ノーベル賞有力候補者28名を発表 - 日本人は3名が選出 マイナビニュース 2013年9月25日
  2. ^ 公益財団法人新技術開発財団 - 過去の受賞一覧 - 第30回市村学術賞 - 【貢献賞】受賞対象開発テーマ「イオン注入による新機能性ガラス・アモルファス材料の創製」
  3. ^ “秋の褒章、中島みゆきさん・久石譲さんら”. 読売新聞. (2009年11月2日). http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/ghibli/cnt_eventnews_20091102b.htm 2013年10月3日閲覧。 
  4. ^ “鉄系超伝導の細野氏ら5人=仁科記念賞”. 時事通信社. (2012年11月9日). http://www.jiji.com/jc/zc?k=201211/2012110900857&g=soc 2013年2月26日閲覧。 
  5. ^ “「トムソン・ロイター引用栄誉賞」を発表。日本からは、東京工業大学の細野秀雄氏、大隅良典氏、東京大学の水島昇氏”. トムソン・ロイター. (2013年9月25日). http://ip-science.thomsonreuters.jp/press/release/2013/nobel-laureates/ 2013年10月3日閲覧。 
  6. ^ トップページ » プレスリリース » 日本のイノベーター「IGZO」の液晶材料開発(細野秀雄教授)
  7. ^ 日経産業新聞 2013年10月29日朝刊9面・10月30日朝刊6面

外部リンク[編集]