納豆菌

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納豆菌(なっとうきん、学名Bacillus subtilis var. natto)は、枯草菌の一種である。に多く生息し、日本産の稲の藁1本に、ほぼ1000万個の納豆菌が芽胞の状態で付着している [1]。納豆菌の芽胞は熱に強く、旧来の納豆の製法では使用する稲わらを熱湯で煮沸して納豆菌以外の雑菌を死滅させる工程を含んだ。

納豆菌の活用[編集]

一般的には納豆の製造に利用される。また、人体の腸内では整腸作用が確認されており、市販されている医薬品にもこれを含むものがある。 後に、納豆菌が生産するポリグルタミン酸を放射線で処理したγ-ポリグルタミン酸の「水の浄化作用」や「保水力」が注目を浴びており、水源の汚泥処理や砂漠の緑化などへ使用するための研究が進んでいる。また、納豆菌の生産する血栓溶解酵素ナットウキナーゼの利用についても研究が進められている。

その他の分野においては、1990年代に石油元売企業出光興産農作物畜産に役立つ種類の納豆菌を発見し、それを利用した生物農薬(微生物防除剤)「ボトキラー」を2000年に商品化している[2]。これは、納豆菌が農作物のなどに付着し、納豆菌以外の細菌類の住み処あるいはその栄養源を占有することにより、病原体の繁殖そのものを抑制させ、灰色かび病うどんこ病いもち病などの植物病害から農産物を守るというものである。

脚注[編集]

  1. ^ 納豆百科事典(全国納豆協同組合連合会)
  2. ^ 小説「出光人の挑戦」(出光興産)

関連項目[編集]