米澤明憲

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Akinori Yonezawa

米澤 明憲(よねざわ あきのり、1947年 - )は、日本のコンピュータ科学者。東京大学工学部卒、同大学院工学研究科修士課程修了。マサチューセッツ工科大学 (MIT) 博士課程修了、Ph.D.

現在、理化学研究所計算科学研究機構副機構長。2011年3月東京大学大学院情報理工学系研究科教授退職、東京大学名誉教授、2008年より日本学術会議会員。専門はオブジェクト指向プログラミング言語分散コンピューティングおよび情報セキュリティ

1947年6月に生まれ、1970年東京大学工学部計数工学科卒、1977年マサチューセッツ工科大学 (MIT) 計算機科学科博士課程修了(Ph.D. in Computer Science)、またMIT計算機科学研究所および人工知能研究所において並列・分散計算モデルの研究に従事し、「並列オブジェクト」概念・モデルのパイオニアとして国際的に知られている。帰国後、東京工業大学を経て、1988年に東京大学教授に着任した。その後、東京大学情報基盤センター長などを歴任した。

1978年東京大学 工学博士 学位論文は 「Specification and verification techniques for parallel programs based on message passing semantics(メッセージ・パッスィング・セマンティックスにもとづく並列プログラムに対する仕様・検証技法についての研究)」。[1]

過去の公職は以下のとおり。 1988から10年計画で始まった通産省リアルワールドコンピューティング(RWC)ではプロジェクト評価推進委員を務めた。2001年3月から2004年3月まで内閣府総合規制改革会議委員、同教育分野主査。現在、情報・システム研究機構 監事、ライフサイエンス統合データベースセンターセンター長、(独) 産業技術総合研究所 情報セキュリティ研究センター副センター長を兼務している。さらに、2005年4月より2005年3月まで東京都杉並区立杉森中学校 地域学校運営協議会会長。文化戦略会議エンジン01の会員。

国際的には、プログラミング言語オブジェクト指向並列分散計算に関する多数の国際学会のプログラム委員長、大会委員長、米国学会の学術論文誌や機関誌の編集委員を務め、米国計算機学会 (ACM) フェローおよび日本ソフトウエア学会フェローの称号を与えられている。また、日本ソフトウエア科学会理事長、ドイツ国立情報科学技術研究所(GMD)科学顧問などを歴任している。さらに、2006年よりマイクロソフト本社(Redmond, Washington)のTCAAB (Trustworthy Computing Academic Advisory Board) のメンバーでもある。

また、2008年には、「並列オブジェクト」の概念提唱者として、またこれに関する理論から実践にわたる幅広い長年の研究成果に対して、国際オブジェクト技術協会(AITO,ドイツカールスルーエ市在)より、ソフトウエアシステム開発の研究と実践に関して世界的にも最も権威あるダール・ニゴール賞(本賞)を受賞した。世界で4番目、アジアで初めての受賞である。2009年には、紫綬褒章を受章した[2]


著書や編書[編集]

  • 『算法表現論』(共著:木村泉、米澤明憲)岩波書店、282頁、1982年
  • 『モデルと表現』(共著:米澤明憲、柴山悦哉)岩波書店、312頁、1992年
  • Object-Oriented Concurrent Programming, MIT Press, 1987.
  • ABCL: an Object-Oriented Concurrent System, MIT Press 1990.
  • Research Directions in Concurrent Object-oriented Programming, (Eds. P. Wegner, G. Agha, A.Yonezawa) MIT Press, 1993.

脚注[編集]

  1. ^ 博士論文書誌データベース
  2. ^ 米澤明憲教授が紫綬褒章を受章しました 東京大学 (2009年11月03日)

外部リンク[編集]