米沢牛

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米沢牛のすき焼き
米沢牛のステーキ。道の駅米沢の牛毘亭にて。

米沢牛(よねざわぎゅう)は山形県置賜地方米沢市周辺)で米沢牛銘柄推進協議会が認定した飼育者が、山形県置賜地方3市5町(米沢市南陽市長井市高畠町川西町飯豊町白鷹町小国町)に居住し、登録された牛舎において18か月以上継続して飼育されたものであり、牛肉としては、一定の基準を満たした場合にのみ認められる銘柄米沢のABCとも言われ、地域の高級特産品の一つになっている。

三大和牛の1つとされ、松阪牛、宮崎牛に並び数々の優秀賞を獲得しているブランド牛である。

定義[編集]

下記の条件をすべて満たしたものを米沢牛と認めて、枝肉に証明印を押印し、トレーサビリティーの番号を表示した米沢牛の証明書を発行する。

  1. 山形県置賜地方3市5町(米沢市、南陽市長井市高畠町川西町飯豊町白鷹町小国町)に居住し、米沢牛銘柄推進協議会が認定した飼育者が、登録された牛舎での飼育期間が最も長いものとする。
  2. 肉牛の種類は、黒毛和種の未経産雌牛とする。[1]
  3. 米沢牛枝肉市場若しくは東京食肉中央卸売市場に上場されたもの又は米沢市食肉センターでと畜され、公益社団法人日本食肉格付協会の格付けを受けた枝肉とする。 但し、米沢牛銘柄推進協議会長が認めた共進会、共励会又は研究会に地区を代表して出品したものも同等の扱いとする。また、輸出用は米沢牛銘柄推進協議会が認めたと畜場とする。
  4. 生後月齢33ヶ月以上[2]のもので公益社団法人日本食肉格付協会が定める3等級以上の外観並びに肉質及び脂質が優れ ている枝肉とする。 【令和5年12月7日取引分より改定】
生後33か月以上

歩留等級
A B C



5 米沢牛
4
3
2
1

なお、米沢牛の商標は、山形おきたま農業協同組合が保持している。

歴史[編集]

1871年(明治4年)に米沢藩英国と条約を結び[要検証]上杉鷹山が開校した興譲館横浜に居留中の貿易商、チャールズ・ヘンリー・ダラスを英語教師として招いた。当時米沢では四つ足の動物は食べないとされていたが、故郷を懐かしんだダラスが一緒に連れてきたコックの万吉に牛肉を調理させ食べたのが食用としての米沢牛の始まりである。その牛肉のあまりのおいしさに驚いたダラスは任期を終え米沢を離れる際に、牛を1頭横浜に連れて帰った。そして仲間たちに振舞ったところ大好評で、それがきっかけとなり米沢牛は全国に広まっていった。

脚注[編集]

  1. ^ 2014年12月より雌牛のみ
  2. ^ 2023年12月より。ただし米沢牛銘柄推進協議会http://www.yonezawagyu.jp/index.htmlでは2024年4月4日現在未反映

関連項目[編集]

外部リンク[編集]