米国債
アメリカ合衆国財務省証券(United States Treasury security)は、日本で一般的には米国債と呼ばれアメリカ合衆国財務省が発行する公債である。
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[編集] 概要
アメリカ合衆国政府に対する信頼により市場が形成されており、極めて高い流動性を有する。流動性の高さからドル建外貨準備の主要な投資先となっている。
戦争や経済危機などの際は「有事のドル買い」に併せて米国債市場への資金流入が起きる傾向が強い。また米国債の金利は長期金利の世界的な指標である。
2010年末時点における米国債の保有残高は、人民元安を維持するため大規模なドル買い介入を実施した中国が1兆1601億ドルで首位、9月15日に円売り介入を行い取得したドルで米国債を購入したとみられる日本が8823億ドルで2位となっている[1]。
江田憲司は2011年9月27日の衆議院予算委員会で、日本政府保有分米国債は約四十兆円の為替差損を抱えていると述べた。(ただし為替差損であって売却時まで損益は確定しない。売却時に初めて損益が確定する)[要出典]。これに対し安住淳財務大臣は「円高にはさまざまな要因があり」「ヨーロッパにおける金融不安等があってこういうレートになっている」と答弁した[2]。
ZAKZAKは、満期となって償還を受ければ損失は発生しないため売却は検討されず、売却で得たドルを円に替えれば円高ドル安が進むため、「売りたくても売れない」という事情もあるようだとしている[3]。河野太郎は、円高が進んでいる現状で米国債を売却しても負債が資産を上回るため、福島第一原発事故の賠償金にそのままあてることはできないと指摘している[4]。また民主党の前原誠司政調会長は「米国債を売ってしまうとドルの信頼に響き、さらなる円高が加速する可能性もある」と述べ、売却に否定的な見解を示した[5]。
[編集] 財務省証券の種類
償還期間の長短や利払いの方法により分類される。
- 償還期間による分類
- 短期国債(Treasury Bills : 2, 3日~52週間の割引債)
- 中期国債(Treasury Notes : 2, 3, 5, 7, 10年物の利付債)
- 長期国債(Treasury Bonds : 30年物の利付債)
- 利払いの方法
- 利付国債
- 割引国債
1年以内の償還期限は割引債として、2年以上の償還期限のものはすべて6カ月毎に利払いがある利付債として発行している。 このほか元本及びクーポンが物価指数上昇率に連動するTIPS(Treasury of Inflation Protected Securities,インフレ連動債)や利付債の元本部分と利札部分を分離し元本部分をこの利付債の償還を満期とする割引債に利札をそのクーポンの支払日期日が満期の割引債として販売するSTRIPS(Separate Trading of Registered Interest and Principal of Securities)がなどがある。
[編集] 帳簿記載方式
帳簿記載方式(book entry form)とは、帳簿への記載によって所有者を証明し券面の発行を省略する制度であり、米国財務省証券の取引を容易にし流動性を高める一因となっている。日本の振替決済制度に相当する。
[編集] QE2政策
2010年11月、FRB議長のベン・バーナンキは追加的量的緩和政策(quantitative easing policy、いわゆるQE2)の中で、約6000億USドル(約48兆円)の米国債を市中から購入する決定を行った。失業率の改善や、SP500等株価指数の上昇など、QE2の効果は着実に表れたとされる[6]。