箔押し

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箔押し(はくおし)は、商品などの題名等に箔を押すこと。

概要[編集]

現在、箔押しとホットスタンピングは、ほぼ同義語となっている。箔押し(ホットスタンピング)は、熱転写箔を凸版で印刷する。真空蒸着箔の裏面に接着剤があり、接着剤を版からの熱で活性化し、材料に箔を転写している。

接着剤の種類を変える事により、紙、皮、プラスチックなど、色々な素材に対応できる。箔押しでの転写は、他の印刷と一線を画し、光沢があり、特に金、銀の光沢は、豪華で存在感がある。また、版の形状を工夫することにより凹凸のある印刷が可能で、存在感のある仕上がりになる。箔押しの用途は、製本、皮革製品ビニール、文具など、多くの分野に活用されている。

歴史[編集]

日本の箔押しは、19世紀初頭から行われていた。戦前までは、金属自体を薄くのばした金属箔と顔料を薄くのばした泥箔を使い、洋書の装幀、帽子、桐]、皮革製品、一般印刷ではできない立体製品に行われてきた。本金の箔も戦前までは多く使われていた。

現在の箔押がホットスタンピングと呼ばれるようになるのは、巻き取り可能なポリエステルのフイルムに箔本体を密着させた真空蒸着箔ができてからである。巻き取り式の箔が完成して、箔をはがす作業がなくなり、自動箔押し機を使った効率化が進んだ。

箔押所でも昭和中期まで、真鍮板箔で箔押しをしていた。作業場には箔をはがす作業者が、箔押し職人の横にいた。当時はナイフで削り落とした箔が舞う光景があった。

材料[編集]

箔押しの材料は、彫刻版、写真製版に代表される金版と金属箔、顔料箔に代表される箔が主になる。最近は、色々な素材に対応した箔が開発されている。また版の制作も手彫りから、コンピュータ制御の彫金データ入稿の写真製版に移りつつある。

特殊箔押し[編集]

特殊箔押しには、ホログラム箔押し、転写箔押し、ラバー版押し、盛り上げエンボス加工、ウエルダー併用箔押しなどがある。

空押し[編集]

箔押しと同様の要領で、箔を使わずに押すと、表面に凹凸のみが得られる。これを空押しという。

ホットスタンピング [編集]

箔押しと同義語であるが、プラスチック(工業製品、家電製品、化粧品容器)などへの箔押しは広くホットスタンプと呼ばれ、伝統的な紙器への箔押しとは区別されている。 ホットスタンプはホットスタンプ箔を材料として、熱プレスマシンやローラー式の転写機を利用して加工される。 一般にプラスチック射出成型品への加飾技法の一つとして、1970年代から広く使用されてきた。