筑波耕一郎

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(つくば こういちろう、1939年 - 没年不明)は日本推理作家東京都生まれ。幻影城新人賞の最終候補となった短編「密室のレクイエム」(筑波孔一郎名義)でデビューした。

来歴[編集]

本名は鴨川浩幸。日本大学法学部卒。内外タイムス、内外スポーツ、夕刊ニッポンで新聞記者を務める[1]1975年に募集が開始された第1回幻影城新人賞小説部門に「密室のレクイエム」を投じ、受賞は逃したものの「推薦新人」の作として掲載され、デビューした。同じ回で同じく推薦新人としてデビューした作家に宮田亜佐がいる。この回の入選は村岡圭三、佳作は泡坂妻夫田中文雄だった。

幻影城新人賞の受賞者を中心に結成された「影の会」のメンバー。『幻影城』に多数の短編を発表しており、幻影城ノベルスからも長編を3作品刊行している。

作品リスト[編集]

雑誌掲載[編集]

幻影城(筑波孔一郎名義)
  • 密室のレクイエム (No.16、1976年4月号)
    • 甦る「幻影城」Ⅲ 不朽の名作』(1998年3月、角川書店 カドカワ・エンタテインメント)に収録
  • 懸賞小説 (No.17、1976年5月号)
  • Aの悲劇 (No.19、1976年6月号)
  • さかさ時計 (No.19、1976年6月号)
  • 紙の罠 (No.23、1976年10月号)
  • 遅れてきた密室・問題篇 (No.26、1977年1月号)
  • 遅れてきた密室・解決篇 (No.28、1977年3月号)
  • 死者の奢り (No.30、1977年5月号)
  • くさや刑事鼻つまみ捜査ノート
    • 第一話・アリバイあげます (No.27、1977年2月号)
    • 第二話・足跡にご注意 (No.29、1977年4月号)
    • 第三話・毒だあ・すとっぷ (No.31、1977年6月号)
    • 第四話・浮気な窓 (No.33、1977年8月号)
    • 第五話・箱入り娘 (No.35、1977年10月号)
  • 死者の汀 (No.43、1978年5月号)
  • 魔女は紅い爪をもつ (No.44、1978年6・7月合併号)
  • 死の配役 (No.47、1978年10月号)
  • 自殺志願者 (No.50、1979年1月号)

単行本[編集]

筑波孔一郎名義
  • 殺人(コロシ)は死の正装 (1976年8月、幻影城 〈幻影城ノベルス〉)
    • 1980年12月、角川文庫(筑波耕一郎名義)
  • 死はわがパートナー (1977年9月、幻影城 〈幻影城ノベルス〉)
  • 屍衣を着た夜 (1977年9月、幻影城 〈幻影城ノベルス〉)
  • 幽霊は殺人がお好き -千坊家一族の愛憎 (2001年頃、大創産業 ダイソー・ミステリー・シリーズ6)
筑波耕一郎名義
宍尾邦憲名義
  • 乳児二重誘拐の謎 -血液型殺人事件 (2001年頃、大創産業 ダイソー・ミステリー・シリーズ5)
    • 『密室の木霊』(1986年、栄光出版社)と同一作品

脚注[編集]

  1. ^ 『甦る「幻影城」Ⅲ 不朽の名作』(1998年3月、角川書店)の著者紹介参照