第55回NHK紅白歌合戦

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第55回NHK紅白歌合戦
NHK-Hall.jpg
会場のNHKホール
ジャンル 大型音楽番組
放送時間 19:30 - 23:45(255分)
放送期間 2004年12月31日(NHK紅白歌合戦第55回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 NHK
出演者 堀尾正明アナウンサー(総合司会)
小野文恵アナウンサー(紅組司会)
阿部渉アナウンサー(白組司会)他
音声 ステレオ放送
(デジタル放送は5.1chサラウンドステレオ)
字幕 リアルタイム字幕放送(デジタル総合を除く)
データ放送 双方向サービス
外部リンク NHK紅白歌合戦公式サイト
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第55回NHK紅白歌合戦
ジャンル 大型音楽番組
放送方式 生放送
放送期間 2004年12月31日
放送時間 2004年12月31日
放送局 NHKラジオ第1
公式サイト 公式サイト
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第55回NHK紅白歌合戦』(だい55かいNHKこうはくうたがっせん)は、2004年平成16年)12月31日NHKホールで行われた、通算55回目のNHK紅白歌合戦。19時30分 - 21時20分および21時30分 - 23時45分にNHK生放送された。

概要[編集]

  • NHKの不祥事に絡んで出場者選考の透明性が求められたため、紅白に出て欲しい歌手のアンケート結果を久々に公表するなど新しい試みを取り入れた。しかし関東地区では40%を切る史上最低視聴率[1]を記録。
  • 両軍司会については、紅組司会には小野文惠前回まで3年連続でラジオ実況を担当)、白組司会には4年連続での担当となる阿部渉がそれぞれ起用された。なお、前回は両軍司会2人体制となったが、今回は組司会1人体制に戻された。
  • 総合司会は堀尾正明が担当。堀尾はこの以前、2000年第51回で白組司会の候補に挙がっていたとされる。
  • 名前表示はここ3年間、司会・審査員・応援ゲスト並びにポップス歌手は角ゴシック体、演歌歌手は楷書体という風に分けられていたが、今回は全てゴシック体であった。 また、歌詞テロップの書体が前回と違うものであった(前回までは歌詞テロップに写研のナールが使われていたが、今回ではフォントワークスのスーラが使われていた)。
  • アテネオリンピックに出場した選手らが、応援ゲストとして多く出演。
  • ORANGE RANGEは、沖縄県沖縄市の空港通りで行われた年越しイベントの会場から中継で出演した。
  • ショーコーナーで、出場歌手が旗揚げ対決をする「紅あげ白あげ紅白ハタ合戦」が行われたが、視聴者から多くの批判が集まった。また、このコーナーの進行役を務めた和田アキ子は「(この企画を)考えた方は相当疲れているんでしょうね」「民放なら考えられない」とリハーサルの時点で報道陣から受けた取材に皮肉を述べている。
  • ジョン・健・ヌッツォはこの年の大河ドラマ新選組!』の主題歌「新選組!メイン・テーマ」を歌唱。ただ同作の主演を務めた香取慎吾が属するSMAPは今回出場を辞退している。曲前には前川清氷川きよしが隊員服を着て審査員席に登場し、中村勘九郎(後の中村勘三郎)と滝沢秀明タッキー&翼。滝沢は香取の後輩である)に話をふる場面があった。
  • この年デビュー50周年を迎えた当時66歳の島倉千代子がアンケートにランクインしたことから、1996年第47回以来8年ぶりの復帰となり、通算35回目の出場を果たした(当時自身が持っていた紅組最多出場記録を更新[2]。また紅組の最年長出場記録も打ち立てた)。芸者風の鬘と着物を身に纏い紅組歌手に囲まれながら(参加した紅組歌手一同から「いろいろ!」との掛け声も出た)、自身の代表曲「人生いろいろ」を歌唱した(紅白では1988年第39回1994年第45回に続いて合計3回目)。歌唱終了後、島倉は「ありがとうございました。イェイ!」と笑顔でピースポーズをした[3]が、これが島倉にとって生涯最後の紅白出場となった(島倉は2013年に死去)。
  • 第1部後半において、出場歌手で「上を向いて歩こう」が大合唱された。
  • 1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災から10年を迎えるということで、第1部の白組トリを務めた前川清が「そして、神戸」を1995年・第46回以来9年ぶりに歌唱した。ゴスペラーズもコーラス参加した。
  • デビュー15周年を迎えたDREAMS COME TRUEが、この年大ヒットした「やさしいキスをして」を引っさげ、1997年第48回以来7年ぶりに紅白に復帰。
  • 韓国出身歌手のイ・ジョンヒョンRyuが直接対決となり話題を呼んだ。
  • ゆずの「栄光の架橋」(アテネオリンピックのNHK中継テーマソング)の歌唱前には、アテネオリンピックの体操競技で金メダルを獲得した選手一同が実況を担当した刈屋富士雄と共に登場した。なお、NHKがオリンピック中継実施時に自局テーマソングを設けるようになった1988年ソウルオリンピック以降、同テーマソングを担当した歌手がその年の紅白に出場するという事例は今回のゆずが初めてとなる[4]
  • 紅組トリおよび大トリは小林幸子(この年歌手デビュー40周年)の「雪椿」。今回で小林自身が大トリに起用された理由はこの年10月23日に発生した新潟県中越地震の影響によるもの(小林は新潟県新潟市中央区出身である)。
  • 白組トリはこの年同じく歌手デビュー40周年を迎えた五木ひろしが担当し、「雪燃えて」を歌唱。
  • 優勝は紅組。紅組の優勝は今回を最後に2011年第62回まで途絶えることとなった。なお、紅組歌手の大トリ起用は今回を最後に行われていない。
  • 世論調査の結果発表は定着することはなかった。一方、翌2005年第56回では『スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜』との企画が行われた(ただしこちらも1年限りの企画となる)。

雑記[編集]

  • 世論調査ランクイン者のうち、宇多田ヒカル柴咲コウ(辞退理由は「年末年始は女優業に専念したいため」)、松田聖子(翌年デビュー25周年。辞退理由は「カウントダウンコンサート開催のため(デビュー25周年突入の瞬間はファンと迎えたい)」)、SMAP(前回の白組トリおよび大トリ。辞退理由は「この年新曲を発表しなかったため」[5][6])、サザンオールスターズ(辞退理由は「カウントダウンコンサート開催のため」)、Mr.Children(辞退理由は「年末年始を次の音楽活動の準備期間にしたいため」[7])が出場を辞退した。
  • 前回まで連続出場していた安室奈美恵は辞退。
  • 前回まで連続出場していた谷村新司は自身の中国上海音楽学院での教授業優先で辞退した。
  • 初出場を予定していたハロー!プロジェクトのユニット・後浦なつみのメンバーである安倍なつみが、自作の詩の盗作問題により出場を辞退したため、後藤真希&松浦亜弥として出場するという事態になった。
  • 同じく初出場の氣志團も、メンバーの、星グランマニエが体調不良(11月末に不慮の転落事故を起こし療養中だった)のため1人足りない5人での参加となった。星のいるはずだった位置には、ギターを弾いている星を模したマネキン人形が置かれた。
  • それまで隔年出場だったポルノグラフィティが今回以降毎年出場するようになっている。一方、Every Little Thingは今回が最後の出場となっている。
  • 出場歌手発表前、週刊誌MISIA(この年上期の連続テレビ小説天花』の主題歌「名前のない空を見上げて」を担当)、タッキー&翼(同メンバーの滝沢秀明が翌年の大河ドラマ義経』で主演)の出場が取り沙汰されたが、実現しなかった。ただし滝沢は先述の通り、審査員として出演した。
  • この年下期の連続テレビ小説『わかば』の主題歌「泣いたりしないで」を担当した福山雅治の出場も実現しなかった。
  • この年「片道切符」がヒットした北山たけしは不出場。しかし、北山は翌年の第56回で初出場を果たした。
  • 1990年代頃から、演歌歌手は新曲ではなく過去の楽曲を歌唱するケースが多くなっていたが、今回は比較的に多くの演歌歌手がポップス歌手同様、新曲を歌唱した(しかしこれが定着することはなく、翌年の第56回以降は一転して新曲を歌唱する演歌歌手が少数派となっており、これは以下の件が少なからず影響しているものと考えられる)。
  • 審査員を務めた橋田壽賀子が番組内で応援ゲストのコロッケに感想を求められた際(美川憲一の歌唱後)、「知ってる歌が一つもない」と述べる一幕があった[8]。また橋田は番組終了後に舞台袖で報道陣の取材を受けた際には、「大トリの小林幸子さんの「雪椿」だけ知っていた」と発言している。
  • 豪華な衣装で知られる小林幸子は、同年10月23日に発生した新潟県中越地震の影響も配慮し、派手な衣装を封印し、原点に立ち返って出身地・新潟を舞台とした楽曲「雪椿」を大トリとして歌唱したが、放送後、視聴者やファンから「残念」という声が多く見られた。出場歌手発表直前の時期にフジテレビ系列『ザ・ジャッジEX』にゲスト出演した小林はみのもんたからの「今年、紅白に出場したら何を歌うの?」との問いに、「(この年発売した)「いそしぎ」になるかと」と返答しており、歌唱曲も当初予定から変更する形となった。また、本紅白での披露を予定していた衣装については、2005年1月25日放送分の『NHK歌謡コンサート』で小林が改めて披露した。
  • 応援ゲストの波田陽区が「でも紅が勝つか白が勝つかなんて皆興味ありませんから!残念!!」「皆格闘技の結果に夢中…斬り!!」と、リハーサルとは違うネタを披露した。
  • 韓国ドラマ美しき日々』に主演していたイ・ビョンホンが1コーナーに登場したが、登場シーンの視聴率は特別伸びたりはしなかった。また、出場歌手で同ドラマの共演者でもあるイ・ジョンヒョンとの絡みもなく、挙句の果てには総合司会の堀尾正明がドラマ名を『素晴らしき日々』と誤って紹介した。

結果[編集]

  • 審査方法は、お茶の間デジタル審査員の票で優勢な方にボール2個が与えられた(観客は審査に参加出来ず)。お茶の間デジタル審査員の票は42,108対26,929で白組が圧倒的であったが、特別審査員の多くが紅組に投票したため、紅組が8対5で優勝。

再放送[編集]

  • 前回に続き、2005年(平成17年)2月11日(16:55~18:45、19:30~21:45)に再放送が行われた。
  • 再放送の視聴率は第1部が8.6%、第2部が14.6%。
  • 地上波での再放送は今回で最後となった。

出場歌手希望世論調査の結果[編集]

順位 紅組 白組
歌手 出場 歌手 出場
1位 天童よしみ 氷川きよし
2位 宇多田ヒカル × SMAP ×
3位 柴咲コウ × 北島三郎
4位 坂本冬美 平井堅
5位 浜崎あゆみ 五木ひろし
6位 石川さゆり サザンオールスターズ ×
7位 小林幸子 森進一
8位 森山良子 細川たかし
9位 夏川りみ ポルノグラフィティ
10位 大塚愛 ゆず
11位 和田アキ子 ORANGE RANGE
12位 松田聖子 × Mr.Children ×
13位 aiko 鳥羽一郎
14位 島倉千代子 美川憲一
15位 BoA さだまさし

司会者[編集]

当時NHK会長の海老沢勝二による「NHK色を強めたい」との強い意向により、2001年・第52回から続いていたNHKアナウンサーのみの司会体制は翌年海老沢が会長職を辞任したことで結果的に今回が最後となった。また、NHKアナウンサーの組司会起用は今回を最後に行われていない[9][10]

メイン演奏[編集]

平成に入って始めて三原綱木とザ・ニュー・ブリードが出演しなかった。ダン池田がバンドマスターだった1975年第26回以来、ザ・ニューブリードが登場しなかったのは、この時と2012年第63回以降(2012年・第63回以降はメイン演奏そのものが存在しない)がある。

審査員[編集]

NHK番組制作局長が務めていた審査委員長は今回で撤廃となった。

大会委員長[編集]

  • 関根昭義・NHK放送総局長
NHK放送総局長が務めていた大会委員長は今回で撤廃となった。

出場歌手[編集]

紅組 白組
曲順 歌手 曲順  歌手
第1部
1 上戸彩(初) 愛のために。 2 TOKIO(11) 自分のために
3 モーニング娘。(7)
W(初)
2004年 愛・涙・キッス
紅白スペシャル[11]
4 w-inds.(3) 四季
5 aiko(3) 花風 6 河口恭吾(初)
7 森山良子(9) あなたが好きで 8 ジョン・健・ヌッツォ(2) 新選組!メイン・テーマ
バラエティコーナー・アテネオリンピックメダリスト登場
9 水森かおり(2) 釧路湿原 10 山本譲二(13) ふるさとのはなしをしよう
11 川中美幸(17) おもろい女 12 堀内孝雄(16) カラスの女房
13 BoA(3) QUINCY 14 EXILE(2) Carry On
15 後藤真希(2)
&松浦亜弥(4)
童謡メリークリスマス
&ハッピーニュー2005年[12]
16 nobodyknows+(初) ココロオドル
18 Every Little Thing(8) 恋文 17 美川憲一(21) 納沙布みれん
20 島谷ひとみ(3) ANGELUS -アンジェラス- 19 ORANGE RANGE(初) ロコローション
22 中村美律子(11) 河内おとこ節 21 氣志團(初) One Night Carnival
24 島倉千代子(35) 人生いろいろ 23 布施明(20) MY WAY
出場歌手による「上を向いて歩こう
26 夏川りみ(3) 涙そうそう 25 前川清(14) そして、神戸
第2部
27 平原綾香(初) Jupiter 28 ポルノグラフィティ(3) 黄昏ロマンス
29 大塚愛(初) さくらんぼ 30 CHEMISTRY(4) 白の吐息
31 イ・ジョンヒョン(初) Heaven 2004 32 Ryu(初) 最初から今まで
バラエティーコーナー・紅あげ白あげ紅白ハタ合戦
33 DREAMS COME TRUE(9) やさしいキスをして 34 Gackt(4) 君に逢いたくて
35 浜崎あゆみ(6) Moments 36 ゴスペラーズ(4) ミモザ
37 藤あや子(13) 雪荒野 39 鳥羽一郎(17) 大阪湾
38 長山洋子(11) じょんから女節 40 細川たかし(30) 下北漁歌
42 一青窈(2) ハナミズキ 41 松平健(初) マツケンサンバII
イ・ビョンホン登場
43 和田アキ子(28) あの鐘を鳴らすのはあなた 44 ゆず(2) 栄光の架橋
45 中島美嘉(3) 朧月夜〜祈り 46 さだまさし(16) 遙かなるクリスマス
紅白歌合戦バージョン
47 倉木麻衣(2) 明日へ架ける橋 48 森進一(37) さらば青春の影よ
49 坂本冬美(16) 播磨の渡り鳥 50 北島三郎(41)
51 石川さゆり(27) 一葉恋歌 52 氷川きよし(5) 番場の忠太郎
54 天童よしみ(9) 男の夜明け 53 平井堅(4) 瞳をとじて
56 小林幸子(26) 雪椿 55 五木ひろし(34) 雪燃えて

ゲスト出演者[編集]

アテネオリンピックメダリスト[編集]

演奏ゲスト[編集]

スペシャルゲスト[編集]

応援ゲスト[編集]

バックダンサー[編集]

史上最低視聴率[編集]

本紅白は、関東地区における視聴率が史上初めて40%を割った(第1部30.3%、第2部39.3%、ビデオリサーチ社調べ、以下同じ)。さらに、仙台地区では30%も割った史上最低平均視聴率(第1部26.6%、第2部27.2%)を記録。なお、本紅白放送からわずか1ヶ月後の2005年(平成17年)1月25日に海老沢はNHK会長を辞任した。一方、過去2年間は民放番組に奪われていた年間視聴率1位の座を奪還した。

脚注[編集]

  1. ^ ビデオリサーチ社調べ
  2. ^ この記録は後の2012年第63回で、島倉と親交が深かった和田アキ子が更新。
  3. ^ 島倉は今回の出場について、「50年歌手活動を続けてきて良かった」と思ったという。ピースポーズについては、「NHKのスタッフに怒られるかと思ったが、逆にスタッフから『あのピースポーズ良かったですよ』と言われて嬉しかった」と述べている(『島倉家-これが私の遺言』)。
  4. ^ ちなみに、それ以後冬季夏季共にオリンピック開催前後年において、同中継テーマソングを担当した歌手はその年の紅白に出場して同テーマ曲を歌唱するようになっている。なお、それ以前ではNHKオリンピック中継テーマソング担当者が同年の紅白への出場を辞退したとされる事例がある。
  5. ^ 翌年は音楽活動を多く行い、同年の第56回に2年ぶり返り咲き出場を果たす(且つ2年ぶりの大トリも担当)。
  6. ^ なお、世論調査白組歌手部門でSMAPを氷川きよしに次ぐ2位と発表したNHKに対し、ジャニーズ事務所は怒りを持ったと芸能ライターが語っている(『ゲンダイネット』2006年11月20日付)。
  7. ^ ただし、裏番組第46回日本レコード大賞』(TBS系列)に生出演し大賞を受賞した。
  8. ^ 週刊文春』2005年1月13日号
  9. ^ なお、小野と阿部はいずれも後に総合司会として司会復帰している(前者は2008年第59回、後者は2009年第60回 - 2011年第62回)。
  10. ^ 翌年の第56回以降、2007年第58回(同回の紅組司会は男性であるSMAP中居正広)を除き、紅組司会は『大河ドラマ』か『連続テレビ小説』(上期作品)の主演経験女性が務めることが慣例的となっている。同時に今回の小野を最後に『大河ドラマ』か『連続テレビ小説』(上期作品)の主演経験女性以外の紅組司会起用は行われていない。
  11. ^ 愛あらばIT'S ALL RIGHT」「涙が止まらない放課後」「ロボキッス」のメドレー
  12. ^ ママがサンタにキスをしたママがサンタにキッスした)」「風も雪も友達だ」「奇跡の香りダンス。」「手を握って歩きたい」「お正月」のメドレー

関連項目[編集]

外部リンク[編集]