第146回メルボルンカップ

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デルタブルース

第146回エミレーツメルボルンカップは、2006年11月7日オーストラリアメルボルンフレミントン競馬場で施行された競馬競走である。デルタブルースが同レースでのアジア調教馬初優勝、及び南半球で開催されるG1競走での日本調教馬の初優勝を果たした。

競走施行時の状況[編集]

出走馬は地元オーストラリアが14頭、ニュージーランド3頭。オセアニア以外ではイギリス3頭、日本2頭、アイルランド1頭の23頭立てで争われた。

馬番号はハンデキャップによる負担重量順である。ゲート番号(枠番号)とは一致しない。ゲートは数字の若い順にコースの内側からスタートする。

1番のイェーツはアイルランドからの遠征馬で同年イギリスのゴールドカップを優勝している。前走はアイリッシュセントレジャー2着。トップハンデ59kgは2番目のデルタブルースより3kg重い。

2番のデルタブルースは日本からの遠征で2004年菊花賞優勝馬、前走のコーフィールドカップからオーストラリア入りし3着だった。ハンデ56kg。

3番目のハンデは55.5kgで2頭。3番は地元オーストラリアのレイリングス。同シーズンは不振だが前年のAJCメトロポリタンハンデキャップ、コーフィールドカップを優勝しており、コーフィールドカップでは日本のアイポッパーを下している。

4番トーキートはイギリスからオーストラリアへの移籍馬で、イギリス時代は2005年セントレジャー3着がある。同年はAJCメトロポリタンハンデキャップ、コーフィールドカップを連勝中。

日本からもう1頭参戦した12番ポップロックはハンデ53kg。前走はデルタブルースとともにコーフィールドカップに参戦し7着だった。

人気は割れたが4番トーキートと12番ポップロックが単勝6倍で1番人気、3番人気はイェーツの6.5倍。優勝したデルタブルースは18倍の7番人気であった。

ヴィクトリアダービーの優勝馬エフィシェントは損傷のため出走を取り消して、23頭立てで行われた。ディゼールの負担重量は52kgから52.5kgに変更された。

出走表[編集]

馬番 枠番 馬名(生産国) 調教国 斤量 騎手 調教師 オッズ
1 4 イェーツ
Yeats (IRE)
アイルランドの旗 アイルランド 59kg K・ファロン
K Fallon
A・オブライエン
A O'Brien
6.5
2 11 デルタブルース
Delta Blues (JPN)
日本の旗 日本 56kg 岩田康誠
Y Iwata
角居勝彦
K Sumii
18
3 2 レイリングス
Railings (AUS)
オーストラリアの旗 オーストラリア 55.5kg D・ビードマン
D Beadman
J・ホークス
J Hawkes
51
4 9 トーキート
Tawqeet (USA)
オーストラリアの旗 オーストラリア 55.5kg D・ダン
D Dunn
D・ヘイズ
D Hayes
6
5 10 ジョーディランド
Geordieland (FR)
イギリスの旗 イギリス 54kg L・デットーリ
L Dettori
J・オズボーン
J Osbourne
16
6 19 ヘッドターナー
Headturner (AUS)
オーストラリアの旗 オーストラリア 54kg G・チャイルズ
G Childs
J・ホークス
J Hawkes
71
7 17 ショートポーズ
Short Pause (GB)
オーストラリアの旗 オーストラリア 53.5kg N・キャロー
N Callow
D・ヘイズ
D Hayes
201
8 22 アクティヴェーション
Activation (NZ)
オーストラリアの旗 オーストラリア 53kg M・ロッド
M Rodd
G・ロジャーソン
G Rogerson
21
9 6 ランドゥンスターズ
Land 'n Stars (GB)
イギリスの旗 イギリス 53kg J・イーガン
J Egan
J・プールトン
J Poulton
201
10 7 マトゥーム
Mahtoum (AUS)
オーストラリアの旗 オーストラリア 53kg C・ブラウン
C Brown
K・ウォアー
K Waugh
201
11 15 オンアジューン
On A Jeune (AUS)
オーストラリアの旗 オーストラリア 53kg D・ガウチ
D Gauci
P・モンゴメリー
P Montgomerie
21
12 12 ポップロック
Pop Rock (JPN)
日本の旗 日本 53kg D・オリヴァー
D Oliver
角居勝彦
K Sumii
6
13 20 ズィッピング
Zipping (AUS)
オーストラリアの旗 オーストラリア 52.5kg G・ボス
G Boss
G・ロジャーソン
G Rogerson
10
14 21 ディゼール
Dizelle (AUS)
オーストラリアの旗 オーストラリア 52kg B・シン
B Shinn
J・ホークス
J Hawkes
26
15 1 アイスチャリオット
Ice Chariot (AUS)
オーストラリアの旗 オーストラリア 52kg J・バーン
J Byrne
R・マウンド
R Maund
201
16 5 ケリーオライリー
Kerry O'Reilly (NZ)
ニュージーランドの旗 ニュージーランド 52kg C・ラマス
C Lammas
J・ギブズ
J Gibbs
51
17 16 ザビート
Zabeat (NZ)
ニュージーランドの旗 ニュージーランド 52kg O・ドリューツ
O Doleuze
D・ローガン
D Logan
201
18 13 アートサクセス
Art Success (NZ)
オーストラリアの旗 オーストラリア 51.5kg A・パティロ
A Pattillo
J・コリンズ
J Collins
41
19 23 ディマージャー
Demerger (AUS)
オーストラリアの旗 オーストラリア 51kg S・バスター
S Baster
D・オブライエン
D O'Brien
101
20 24 グリスニング
Glistening (GB)
イギリスの旗 イギリス 51kg S・シーマー
S Seamer
L・クマーニ
L Cumani
81
21 14 マンデラ
Mandela (NZ)
ニュージーランドの旗 ニュージーランド 51kg C・ウィリアムズ
C Williams
R・ユイル
R Yuill
21
22 18 ドルフィンジョー
Dolphin Jo (AUS)
オーストラリアの旗 オーストラリア 50kg A・スピタリ
A Spiteri
T&K・オサリバン
T&K O'Sullivan
81
23 3 メイビーベター
Maybe Better (AUS)
オーストラリアの旗 オーストラリア 50kg C・マンス
C Munce
B・メイフィールド=スミス
B Mayfield-Smith
10

競走結果[編集]

レースはメルボルンの声援に応え、実況アナウンサーも「Japan One Two!!」を叫び、日本のデルタブルースが3分21秒47で優勝し、ポップロックも2着に入った[1][2]

着順 馬名 タイム
1 Delta Blues 3分21秒47
2 Pop Rock 3分21秒50
3 Maybe Better 3分22秒18
4 Zipping 3分22秒43
5 Land 'n Stars 3分22秒71
6 Mahtoum
7 Yeats
8 Activation
9 Mandela
10 Glistening
11 Kerry O'Reilly
12 Railings
13 Headturner
14 Short Pause
15 Dolphin Jo
16 Art Success
17 Dizelle
18 Geordieland
19 Demerger
20 On A Jeune
21 Tawqeet
22 Ice Chariot
23 Zabeat

脚注[編集]

  1. ^ 2006 Melbourne Cup result
  2. ^ Sports, Fox (2006年11月7日). “Delta Blues holds on for thrilling win”. News.com.au. http://www.news.com.au/story/0,23599,20716700-2,00.html