第一号型掃海特務艇

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第一号型掃海特務艇
第11号掃海特務艇
艦級概観
艦種 掃海特務艇
艦名
前級 -
次級 -
性能諸元
排水量 基準:215トン
公試:222トン
全長 33.00m
全幅 5.92m
吃水 2.29m
機関 赤阪式ディーゼル機関 1基
1軸推進 300馬力
速力 9.5ノット
航続距離 9.5ノットで 1,500海里
燃料 重油 10トン
乗員 43名
兵装 短8cm高角砲1門
7.7mm機銃1挺
爆雷12個[1]
K型水中聴音機
大掃海具2型2個
小掃海具4型2個
同型艇 22隻

第一号型掃海特務艇(だいいちごうがたそうかいとくむてい)は、日本海軍掃海特務艇。船体が漁船形状であり魚掃とも呼ばれた。

概要[編集]

日中戦争勃発により掃海艇が不足となったため、日本海軍はトロール船などの漁船を徴用し特設掃海艇として使用したが十分実用的であった。そこで既製のトロール漁船そのままの安価な艦型の掃海艇が計画された。

1940年(昭和15年)度第二次追加計画(マル臨計画)で6隻、1941年(昭和16年)度戦時建造計画(マル急計画)で16隻計画され、中小の造船所でも建造された。1942年(昭和17年)1月に第1号が竣工、その後1943年(昭和18年)10月までに22隻が完成した。大戦中に8隻が戦没、残存艦は戦後も掃海任務などに従事した後、賠償艦として連合国側に引き渡された。

同型艇[編集]

艇番号 
竣工日(建造所)。喪失日と原因(喪失場所)、または戦後の状況[2]
建造所の略称は桜島=大阪鉄工所(日立造船)桜島工場、下関=大阪鉄工所(日立造船)彦島工場(後に三菱重工業下関造船所と工場合併)、浪速=浪速船渠、名村=名村造船所、佐野安=佐野安船渠
第1号 
1942年1月31日竣工(桜島)。1942年5月4日空母機の攻撃(サボ島付近)。
第2号 
1942年2月28日竣工(桜島)。1942年5月4日米空母機の攻撃(サボ島付近)。
第3号 
1942年5月30日竣工(桜島)。1945年7月24日米空母機の攻撃(スラバヤ)。
第4号 
1942年6月29日竣工(浪速)。1944年7月19日英軍機の攻撃(チモール島)。
第5号 
1942年6月30日竣工(桜島)。終戦時トラックに所在。
第6号 
1942年10月30日竣工(浪速)。1945年8月10日米空母機の攻撃(岩手県山田湾)。
第7号 
1942年12月28日竣工(下関)。終戦時シンガポールに所在。英軍管理下でフェリーとして使用後、1946年7月連合軍に引き渡し、後に売却。
第8号 
1943年1月31日竣工(下関)。1944年10月21日米空母機の攻撃(フィリピンギガンデス島)。
第9号 
1942年11月30日竣工(名村)。終戦時シンガポールに所在。英軍管理下でフェリーとして使用後、1946年7月連合軍に引き渡し、後に売却。
第10号 
1942年11月30日竣工(佐野安)。1945年1月12日米駆逐艦の砲撃(ルソン島ピガン沖)。
第11号 
1943年2月24日竣工(浪速)。戦後掃海艦指定、1947年11月14日英国へ引き渡し、後に解体。
第12号 
1943年3月31日竣工(浪速)。戦後掃海艦指定、1947年10月3日ソ連へ引き渡し。
第13号 
1943年4月14日[3]竣工(下関)。戦後掃海艦指定、1947年(昭和22年)10月1日青島米国に引き渡し。
第14号 
1943年4月24日竣工(下関)。戦後掃海艦指定、1947年10月3日国府へ引き渡し、1948年中共所属。
第15号 
1943年4月30日竣工(名村)。終戦時鎮海に所在。
第16号 
1943年3月31日竣工(佐野安)戦後掃海艦指定、1947年11月14日英国へ引き渡し、後に解体。
第17号 
1943年5月28日竣工(浪速)。戦後掃海艦指定、1947年10月3日ソ連へ引き渡し。
第18号 
1943年7月31日竣工(名村)。戦後掃海艦指定、1947年10月1日青島で米国に引き渡し。
第19号 
1943年6月30日竣工(佐野安)。戦後復員輸送艦、1947年10月3日国府に引き渡し、1970年同海軍籍を除籍。
第20号 
1943年7月31日竣工(浪速)。戦後復員輸送艦、1947年10月3日ソ連に引き渡し。
第21号 
1943年6月15日竣工(下関)。戦後掃海艦指定、1947年10月1日青島で米国に引き渡し。
第22号 
1943年10月20日竣工(名村)。戦後掃海艦指定、1947年10月3日国府に引き渡し、1970年同海軍籍を除籍。

参考文献[編集]

  • 雑誌「丸」編集部編『写真 日本の軍艦 第13巻 小艦艇I』光人社、1990年。 ISBN 4-7698-0463-6
  • 日本造船学会『昭和造船史 第1巻』第3刷、原書房、1981年。 ISBN 4-562-00302-2
  • 世界の艦船 増刊第45集 日本海軍護衛艦艇史』海人社、1996年2月号増刊、第507集。

脚注[編集]

  1. ^ 『昭和造船史 第1巻』によると爆雷15個。
  2. ^ 竣工日は『昭和造船史』による、喪失等と戦後の状況は『世界の艦船 日本海軍護衛艦艇史』、『写真 日本の軍艦 第13巻』による。
  3. ^ 『写真 日本の軍艦 第13巻』p235によると1943年4月24日竣工。

関連項目[編集]