穴あき雲

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2008年8月オーストリアで撮影された穴あき雲と尾流雲
2008年8月オーストリアで撮影された穴あき雲と尾流雲
略記号 定義なし
雲形記号 定義なし
定義なし
高度 - m
階級 定義なし
特徴 円形・楕円形あるいは細長い隙間
降水の有無 あり(地上に達しない尾流雲
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穴あき雲(あなあきぐも, : fallstreak hole, hole punch cloud, canal cloud, cloud hole)あるいはホールパンチ雲とは、層状に薄く広がった巻積雲高積雲でみられる、円形の隙間が開いたのこと。隙間の下には垂れ下がるような筋状の尾流雲(降水条)がみられることが多い。

衛星写真で見られた円形の穴あき雲と細長い運河雲、2007年1月アメリカテキサス州東部にて

層状の雲を構成する雲粒が、氷点下にありながら凍結していない過冷却の状態にあって、ある一点で凍結が始まると、飽和水蒸気圧の差によって周囲の水滴が蒸発して氷晶表面に昇華し氷晶が急速に成長する現象(ライミング)が発生する。そして、成長した氷晶は落下を始める。これにより、雲に円形の穴が開き、その中心付近から筋状の尾流雲が降りる。尾流雲は氷晶からなることが多いので、羽毛のような巻雲の形状をしていることが多い。凍結開始のきっかけとしては、層状の雲が2層以上に重なっていて、上層の雲から落下してきた氷晶が過冷却雲層に達すること、などが指摘されている。

同様の条件の雲を航空機が通過した跡には、細長い穴開き雲が発生することがある。これは、ジェット機のエンジン排気に含まれる微粒子が氷晶核となって細長い領域にライミングを発生させるためである。衛星写真で見ると、結露した窓を指でなぞったような形の隙間ができた様子が観察できる。その形は細長い運河を連想させることから、運河雲(canal cloud)とも呼ばれる。

一般的に目にする機会は少なく、UFO(あるいはUAP、Unidentified Aerial Phenomenon=未確認空中現象)などと誤認された例もある[1]が、学術的には決して珍しい現象ではないといい、ロシアやアメリカではしばしば写真が撮影されている[2]

出典[編集]

ウィキペディア英語版 『en:Fallstreak hole』 17:16, 1 December 2011の版より翻訳

脚注[編集]

  1. ^ 'UFO cloud formation' filmed in Romania
  2. ^ Meteorology News: Description and Photographs of Hole Clouds

外部リンク[編集]