稲川淳二 真夜中のタクシー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
稲川淳二 真夜中のタクシー
ジャンル サウンドノベル
実写ゲーム
対応機種 PlayStation
開発元 架空
発売元 ヴィジット
プロデューサー 大高紳吾
加藤誠
島村玄忠
ディレクター 河邉慶誠
シナリオ 平塚文子
プログラマー 高楠弘一
音楽 小池敏
美術 薄田無門
人数 1人
メディア CD-ROM
発売日 日本 200007132000年7月13日
日本 200107192001年7月19日
(廉価版)
その他 型式:SLPS-02838
SLPS-03244(廉価版)
テンプレートを表示

稲川淳二 真夜中のタクシー』(いながわじゅんじ まよなかのタクシー)は、2000年7月13日ヴィジットからPlayStation向けサウンドノベル形式アドベンチャーゲーム

概要[編集]

同社から発売された『稲川淳二 恐怖の屋敷』(1999年)に続く稲川淳二主演ゲームソフトだが、システム的には同社の『大幽霊屋敷 〜浜村淳の実話怪談〜』(1998年)に近い。

サウンドノベル形式で物語が進み、タクシードライバーである主人公が乗客から怪談を聞かされたり、車内で見付けた怪談の書かれた文書を読んだりするという内容。主人公の行動パートでは客を見かけた際に乗せるかどうかの選択肢が登場し、どちらを選んだかによって怪談内容が変化する。時折主人公自身が怪奇現象に襲われることがあり、その時の選択次第ではゲームオーバーにもなる。

怪談は、聞かされるタイプのものはフルボイス、読むタイプのものはテキスト式になっており、どちらも途中に選択肢は登場しない。一度聞いた怪談は「怪談集」というモードで再生可能。

語り手の稲川淳二は、ゲーム中に本人役で出演している。怪談は全部で32種類あり、更に一定の怪談を揃えると登場する隠しシナリオも4種類ある。4本とも稲川によるフルボイスシナリオだが、グラフィックは稲川の立ち絵1枚のみである。

隠し以外のシナリオの内訳は、稲川の語りによるものが10本、その他の人物の語りによるものが合計14本、テキスト式のものが8本となっている。

ストーリー[編集]

  • 本作に収録されている怪談のタイトルを以下に記す。
  1. 残された男※
  2. 危ないゲーム
  3. 写真
  4. いけにえドライブ※
  5. おいでおいで
  6. 黒い足
  7. 犬鳴峠※
  8. 盆踊り※
  9. 湖底の恋人
  10. クラス会※
  11. 二十五年目の復讐☆
  12. テープは告発する
  13. 後ろのテレビ
  14. 二人で聞いた
  15. 電話の向こう側☆
  16. ピーラー☆
  17. うつ伏せ
  18. おまえか
  19. ストーカー☆
  20. ツアーの話※
  21. 消えた階と友人※
  22. 鋸引き峠
  23. 重い水
  24. 霊に取り付かれた赤ちゃん
  25. おしろい
  26. 旅館の部屋※
  27. かかってきた携帯電話※
  28. 親子連れ☆
  29. 石段神社☆
  30. おもいで☆
  31. 赤ちゃんの人形※
  32. 207号室の患者※
  33. 首無し地蔵
  34. お面※
  35. 黄色い人間※

※・・・稲川淳二の語りによる怪談

☆・・・テキスト表示による怪談

主な登場人物[編集]

主人公
「恐れ町」(おそれちょう)という怪奇スポットだらけの町で働くタクシードライバーの男性。この町は怪談好きの住民が多く、客が決まって怪談ばかりするため、職を変えようかとまで思っている。プレイヤー自身の分身であり、名前はない。一人称は「私」。
稲川淳二
タレント。ゲームでは必ず最初にタクシーに乗せることになる。後にまた乗せる機会があるが、その時も主人公のことを覚えていた。

キャスト[編集]

声の出演[編集]

スタッフ[編集]

制作スタッフ[編集]

  • エグゼクティブプロデューサー:森本和伸
  • プロデューサー:大高紳吾、加藤誠、島村玄忠
  • プロジェクトマネージャー:山田成和
  • ディレクター:河邉慶誠
  • プログラマー:高楠弘一
  • グラフィックデザイナー:薄田無門
  • サウンドクリエイター:小池敏
  • セールスプロモーション:島村玄忠
  • ゲームシナリオ:平塚文子

怪談提供者[編集]

  • 稲川淳二
  • 井口誠一
  • 多田高雄
  • 石井聡美
  • 津村公太
  • 大西順也
  • 南国海彦
  • 小野洋一
  • 長谷川靖
  • 金沢俊英
  • 服部大二
  • 河邉尚子
  • 平塚文子
  • 坂本万里子
  • 吉田晃幸
  • DRAW

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通24/40点[1]

ゲーム誌『ファミ通』の「クロスレビュー」では、6・6・6・6の合計24点(満40点)となっており[2][1]、レビュアーからの肯定的な意見としては、「さすがに稲川さんは年季が入っているというか、ツボを心得ている」、「いちばん怖いのは稲川淳二、さすがです」、「1話の怪談話は、10~20分程度と、じっくり聴かせてはくれる」などと評されているが、否定的な意見としては、「ゲーム性は乏しく、ただ聞いているだけになりがち。選択肢によってはゲームオーバーもあるけど、ちょいと半端」、「怪談のデキにかなり差があり、ちっとも怖くないものも。語り部も棒読みの人なんかいてしらけることが」、「グラフィックの流用が目立つので、もう少し作り込んでほしかった」、「何しろ残念なのは、語り部たちがあまりに淡々と原稿を読んでいるため、語りにライブ感がないところ」などと評されている[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b 稲川淳二 真夜中のタクシー まとめ [PS]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2015年4月26日閲覧。
  2. ^ a b 「新作ゲームクロスレビュー」『ファミ通』第15巻第29号、エンターブレイン、2000年7月21日、31頁、雑誌26453-7/21。 

外部リンク[編集]