神西清
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
| 文学 |
|---|
![]() |
| ポータル |
| 各国の文学 記事総覧 |
| 出版社・文芸雑誌 文学賞 |
| 作家 |
| 詩人・小説家 その他作家 |
| お知らせ |
| このテンプレートの解説ページができました。使用されるべき記事が決まりましたので一度ご確認ください。 |
神西 清(じんざい きよし、1903年11月15日 - 1957年3月11日)は、翻訳家、小説家。
内務省の官吏の息子として東京市に生まれる。1910年、麹町の番町小学校に入学。父の転勤に伴って日本国内各地を転々とした末、父は台湾へ赴任。清も台湾の日本人学校に学ぶ。内向的で孤独な少年だった。1912年、マラリアで父を失う。
1916年、東京府立第四中学校(現在の東京都立戸山高等学校)に入学。このころ、母方の伯母を頼って北村家に同居。従兄の北村寿夫の影響で文学に親しむ。中学で竹山道雄と知り合う。
1920年、旧制第一高等学校に入学。堀辰雄と知り合う。建築家志望だったが、フランス象徴詩に熱中し、文学志望に転向。フランス語を独学する。このため一高を中退し、東京外国語学校露西亜語学科に入学。1925年、竹山や堀たちと共に同人誌「箒」を出し、戯曲、小説、詩を発表。
1928年から1929年にかけて、北海道大学図書館に嘱託として勤務。1929年、東京電気日報社に移る。
1931年、ソ連通商部を退職して文筆生活に入る。アントン・チェーホフ、イワン・ツルゲーネフ、アレクサンドル・プーシキンなどロシア文学の翻訳の他、フランス文学の翻訳でも知られた。特にチェーホフに関しては、全集の翻訳も手がけるほど入れ込んだ。
翻訳に、フセーヴォロド・ガルシン『紅い花』、アントン・チェーホフ『桜の園』、『三人姉妹』などがある。フランス文学では、アンドレ・ジッド『田園交響楽』などがある。1937年その翻訳の業績に対して第3回池谷信三郎賞を受ける。
翻訳業の他に、小説作品も書き残した。また、堀辰雄との親交は旧制高校時代から終生続き、堀の没後には全集の編集を担当した。
[編集] 著作
- 「神西清全集」(全6巻)文治堂書店、1961-76年。
- 第1巻=詩、小説・戯曲「鉄の門」「負けた人」「鎌倉の女」ほか
- 第2巻=小説「恢復期」「青いポアン」「垂水」「母たち」ほか
- 第3巻=小説「雪の宿り」「灰色の眼の女」「母の秋」「化粧」「鸚鵡」「死児変相」ほか
- 第4巻=小説ほか「夜の鳥」「炎の井戸」「人魚」「少年」「午後の女」「地獄」ほか
- 第5巻=評論 外国文学編
- 第6巻=評論 日本文学編
- 垂水 神西清作品集 山本書店 1942
- 詩と小説のあいだ 白日書院, 1947
- 恢復期,垂水,見守る女,母たち 角川書店, 1947 のち同文庫
- 月が消えた話 小山書店, 1949
- 少年,地獄,母たち 大日本雄弁会講談社, 1955
- 灰色の眼の女ほか 中央公論社, 1957 中公文庫 1976
- 散文の運命 大日本雄弁会講談社, 1957
- 神西清詩集 東京創元社, 1958
- 雪の宿り 神西清小説セレクション 港の人, 2008
[編集] 翻訳
- 犬を連れた奥さん チェーホフ 春陽堂, 1933 のち岩波文庫
- スペードの女王 プーシキン 岩波文庫, 1933
- 散文詩 トウルゲーネフ 岩波文庫, 1933
- シベリヤの旅 チエーホフ 岩波文庫, 1934
- スタヴロギンの告白 ドストエーフスキイ 作品社, 1934
- チエーホフの手帖 芝書店, 1934 のち新潮文庫
- 決闘・妻 チエーホフ 岩波文庫,1936
- 娘への手紙 トゥルゲーネフ 山本書店, 1936
- 紅い花 ガルシン 岩波文庫, 1937
- アンドレ・ジイド全集 田園交響楽 堀辰雄共訳 建設社, 1935 のち単独訳で新潮文庫
- 新世界文学全集 僧院の人々 年代記 ニコライ・セミヨーノヴィッチ・レスコフ 河出書房, 1942
- ベールキン物語 プーシキン 岩波文庫, 1946
- ロマネスク ジャック・シャルドンヌ 青磁社, 1946
- プーシキン遺珠 創芸社, 1947
- お母さんの影 ろしあ民話選 アファナーシェフ 1947
- 永遠の良人 ドストイエフスキイ 創元社, 1948 のち岩波文庫
- 侠盗記 プーシキン 世界文学社, 1948
- プーシキン短篇集 角川書店, 1948
- 荘園ものがたり プーシキン 世界文学社, 1948
- 大尉の娘 プーシキン 岩波文庫, 1948
- ドストイエフスキイ歴程 河出書房, 1949
- 邪恋 レスコーフ 養徳社, 1949
- 僧院の人々 レスコーフ 思索社, 1949
- おどけ草紙 こんと・どろらていく抄 おのれ・ど・ばるざっく 穂高書房 1950 のち国書刊行会
- 真珠の首飾り レスコーフ 岩波文庫, 1951
- 虐げられた人々 中沢美彦共訳 ドストエーフスキイ 角川文庫, 1951
- ロシヤ恋愛小説集 羽田書店, 1951
- 愛をめぐる随想 シャルドンヌ 新潮社, 1951 のち文庫
- ロシヤ文学史 マルセル・エーラール 白水社, 1952 (文庫クセジュ)
- ドゥブローフスキイ奇譚 プーシキン 角川文庫, 1952
- ヴァーニャ伯父さん チェーホフ 河出書房, 1952
- マヤコーフスキイ 詩と思い出 エルザ・トリオレ 創元社 1952
- 石の花 バジョーフ 世界少年少女文学全集 創元社, 1953
- どん底 ゴーリキイ 河出書房, 1954
- ロシア文学史 スローニム 池田健太郎共訳 新潮社 1957
- カシタンカ・ねむい 他七篇 チェーホフ 岩波文庫 2008
元版は、池田健太郎共編 チェーホフ全集 中央公論社
- プーシキンは全集に収録されている 河出書房新社


