眼瞼痙攣

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眼瞼痙攣(がんけんけいれん、Blepharospasm)は両方のまぶたの筋肉が攣縮を起こし、まぶたが開けにくい状態をいう。不随意運動であるジストニアの一種で、局所性ジストニアである。日本神経学会での正式用語は眼瞼攣縮(がんけんれんしゅく)。

症状[編集]

まぶしい、目が乾く、目を開けていられない、目の周囲がピクピク動くといった症状が現れる。左右両方に発症し、進行性である。重症の場合、完全に目が開けられない状態となる為、視力があるにも拘らず生活上は盲目と等しくなることがある。ドライアイ、眼部ミオキミア、眼部チック、といった疾患と間違えやすい。

けいれん、という名称から痙攣が起きている状態と思われがちだが、必ずしも痙攣が起きているとは限らない為、ドライアイとの鑑別は重要である。

疫学[編集]

中高年に発症することが多く、男女比では1:2〜3と女性が多い。また、ごくまれではあるが、20代の方でも発症することがある。[要出典]

患者数[編集]

日本国内には、推計20~30万人の患者がいるとされる。[1]

原因[編集]

1 出産時の外傷(おそらくは酸素欠乏)

2 ある種の感染症

3 特定薬剤の副作用

4 重金属や一酸化炭素中毒

5 外傷

6 脳卒中

7 遺伝子異常

8 精神的なストレス [2]

治療[編集]

薬物(内服)療法 
抗パーキンソン薬抗不安薬抗コリン薬が用いられる。日本の保険制度においては下記の治療法より安価であるが、有効性で劣る。なお2006年現在、日本で「眼瞼痙攣」の保険適応が承認されている内服薬はない。
ボツリヌス療法 
ごく微量(致死量の数百〜数十分の一)のボツリヌストキシンを眼瞼部・眼窩部の数カ所に注射する。日本でも保険適応が認められているが、内服薬などに比べ費用が高い。米国を始め、いくつかの国のガイドラインでは第一選択とされ、改善率は90%前後というデータがあるが、効果は3〜4ヶ月しか持続しない。まれに注射直後、薬が効きすぎ瞼が閉じにくくなることがあるが一時的なものである。さらに、注射を打ちすぎると、抗体が出来てしまい、効果が無くなり、まぶたが全く開かなくなり、盲目同然になってしまう。
手術 
眼輪筋切截術などの筋を切除する方法がある。ボツリヌス療法は効果が無くなる度に通院し、施注の必要があるが、手術の場合そのような必要は無くなる。ただし、術後に容姿が変わる場合もある。
断薬 
ドーパミンD2受容体を遮断する、抗精神病薬の服用を全て、あるいは、ほとんど止めることによって、症状は、改善し完治する。当然、ボツリヌス療法は、必要無くなる。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 眼瞼けいれんと顔面けいれん 日本眼科学会
  2. ^ http://www.amazon.co.jp/気になる『けいれん』を治す本―専門医がやさしく答える-大沢-美貴雄/dp/4576050133

外部リンク[編集]

BTX-A.jp