直積 (ベクトル)

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外部積あるいは直積(ちょくせき、outer product)は、行列のクロネッカー積の特別の場合として、2 つのベクトルからテンソルを導き出す演算スカラー積(内積)・ベクトル積(クロス積)に対しテンソル積とも呼ばれるが、テンソル積はもっと広い意味の用語であり、直積はベクトル同士のテンソル積の 1 つ(もう 1 つは内積)である。

直積は、ベクトル a, b に対して

 \mathbf a \circ \mathbf b = \mathbf a \mathbf b^{\operatorname{T}} = (a_i b_j) = \begin{pmatrix}
a_1 b_1 & a_1 b_2 & \cdots & a_1 b_n \\
a_2 b_1 & a_2 b_2 & \cdots & a_2 b_n \\
\vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\
a_n b_1 & a_n b_2 & \cdots & a_n b_n 
\end{pmatrix}

と定義される。n は次元数。MT転置行列で、ベクトルは列行列とみなす。

複素ベクトルに対しては

 \mathbf a \circ \mathbf b = \mathbf a \mathbf b^* = (a_i \bar{b_j})

と定義される。M*共役転置行列

この定義は内積

 \mathbf a \cdot \mathbf b = \mathbf a^{\operatorname{T}} \mathbf b = a_i b_i

と対称をなしている。同じ添え字 (i) は縮約記法で、i についての総和を取る。

外積

 \mathbf a \wedge \mathbf b = \mathbf a \circ \mathbf b - \mathbf b \circ \mathbf a

と表せ、特に 3 次元でのクロス積

 \mathbf a \times \mathbf b = \left( \frac{1}{2} \varepsilon_{ijk} ( \mathbf a \circ \mathbf b)_{jk} \right)

とも表せる。εijkエディントンのイプシロン