王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜

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王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜』(おうさまのしたてや サルト・フィニート)は、大河原遁による日本漫画作品(原案協力・監修:片瀬平太)。

目次

[編集] 概要

イタリアナポリを舞台に、伝説の仕立て職人の弟子・織部悠の活躍を描く作品。服飾(主に紳士服)を題材にしており、靴や腕時計など服飾に関係する小物やアンティークを扱うことも多い。一話完結の短編形式の話と、一貫したストーリーを展開する長編形式の話でされているが、近年は長編が多い。

2003年に増刊『オースーパージャンプ』(集英社刊)MARCH号に読切として掲載された後、2003年14号より2011年21・22合併(最終)号まで本誌『スーパージャンプ』(同社刊)にて連載された。2011年12月21日創刊の『グランドジャンプPREMIUM』において『王様の仕立て屋 〜サルトリア・ナポレターナ〜』と一部改題し、再開された。

2011年11月現在、単行本は本編全32巻が刊行中。この他、「The Special Edition」と題される傑作選が4巻まで刊行された。23巻の帯や広告などには、単行本の販売累計が200万部を突破したことが記されていた。

話数の単位は「Order(注文書)」。各話タイトルは「○○の××」という形式で、映画、舞台、文学作品の題名から取られていることが多い。落語歌舞伎浪曲をモチーフ・題材としたストーリーや演出がたびたび挿入され、また手塚治虫水木しげる藤子不二雄などの古い漫画のパロディ的な描写もよく見られる。

ナポリを舞台にストーリーが展開されることが多いが、長編ではミラノフィレンツェに赴くこともあり、イギリス、フランス、日本など国外にて仕事を行うことも少なくない。長編は「ミラノ編」「フィレンツェ編」など舞台になった地名を冠されることが多く、最近では「欧州時計戦争編」「仕立て屋入門編」などストーリーのテーマによって名づけられている。


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


[編集] あらすじ

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[編集] 登場人物

[編集] 主人公と周辺

織部悠(おりべ ゆう)
主人公。ナポリの泥棒市で仕立て屋を開く日本人。年齢は連載開始時点で26歳。連載中の時間経過は明確でないが、概ね20代後半から30代前半の男性として描かれている。縁のない丸眼鏡をかけている。
ミケランジェロ」と称されたナポリの伝説の仕立て職人マリオ・サントリヨが唯一認めた弟子で、仕立て屋としては若輩ながらその力量は非常に高く、服飾に対する知識も深い。他の職人と比べ仕事のスピードが異常なほど早く、またマリオがコーディネート一式を全て一人で作る流儀だったことから、ジャケットからシャツ、スラックス、靴下まで幅広く仕立てることができる。洋の東西を問わず古典から雑学まで服飾以外の広範な見識も備えており、それを駆使してコーディネートの演出を行うことで、顧客の人生観などを一変させてしまうことも少なくない。
わずか数週間、時に数日の納期で高品質な仕事を納める代わりに、「特急料金」と称して相場より圧倒的に高額な報酬を請求するが、特に納期の設定されていない依頼には格安で応えるという。連載当初は自分の気に入らない仕事は受けないようにしていたが、マルコやセルジュが居候するようになってからは仕事の選り好みが少なくなった。仕立ての仕事がない普段は、骸骨磨きのバイトや他のサルトの下職で生計を立てている。最近はジラソーレ社からヘルプやアドバイザーとして呼ばれることも多い。
東京都台東区にある自転車屋の生まれで、3人兄弟の末っ子。幼い頃に実家の近くに住む足袋屋のお辰婆さんから裁縫の基礎を学び、お辰から紳士服の仕立ての道を勧められたことをきっかけにイタリアへ渡った。25歳の時にマリオが倒れた(後に死亡した)際、カモッラに借金の肩代わりを申し出たことから、開業と同時に日本円にして累計約1億円の借金を背負ってしまったが、ペッツオーリの保証の下、数千万までは返済しているという(8巻の時点で残額は約3000万円)。
特急仕事の繰り返しのため独自性が確立できず、ベリーニ伯から「師匠の猿真似」と指摘されたこともあったが、後に伯から請け負った仕事を成功させたことで、伯からも一目置かれる存在となった。また連載初期はナポリの一部とカモッラなど裏社会で名前が知られ、ペッツオーリと半ば個人的な付き合いがあるだけの存在だったが、イタリアを始めとして各国の仕事を請け負っているうちに人脈が広がり、現在はイギリス貴族やフランスの服飾ブランドなどにも顔が利くようになっている。
基本的に穏やかな性格だが職人気質が非常に強く、不遜、挑発的で気性の激しい一面も持ち合わせている。語学に明るく、日本語イタリア語だけでなく英語フランス語でも会話ができる。好きで懐柔のタネにされることもあるが、節度を忘れる程ではない。カモッラなど裏社会の大物を相手に仕事を重ねた経験からか、度胸も据わっている。
周囲の女性からの評価は決して悪くないが、職人気質や挑発的な性格などのために怒りを買うことが多く、また本人も女性に媚びたり言い寄ったりしようとしないため、女性運にはあまり恵まれていない。唯一エレナから積極的なアプローチを受けたことはあったが、互いの仕事に打ち込むために交際を断り、そのことを激しく後悔している様子もうかかがえた。
32巻で、カモッラとの縁を切るためにベリーニ伯からの借金の肩代わりの申し出を受け入れ、SARTORIA ORIBEを開店した。
マルコ・ジュリアーニ
ナポリの靴職人見習いの少年。普段は修行も兼ねて、道端の靴磨きで生計を立てている。靴磨きの仕事で悠と知り合い、その後強引に悠の家に居候を始め、何処に行くにも一緒について行くようになった。悠からは「小動物」と呼ばれている。悠といない時は、ぺピーノ親方や妹弟子であるヴィレッダと一緒にいることが多い。
まだ10代前半と思しき外見・言動だが、靴と皮革に関する造詣が非常に深い。行動力と情報収集力も非常に高いが、誰に対しても物怖じせず茶々を入れたがる性格のため、トラブルを呼び込むことも少なくない。
悠の家では炊事を担当しており、時を経るごとに料理に対する技術や知識が深くなっている。更に悠について各国を回った経験からイタリア以外の料理にも詳しくなり、現在では靴や皮革関係にも劣らないこだわりを持っている。
セルジュ・リヴァル
フランスのモード服の大ブランド「リヴァル」の総帥、アラン・リヴァルの次男。修行の厳しさで悪評高いリヴァルの工房に入ることを嫌がり、端正で童顔な顔立ちからフランスでモデルとして成功・活躍していた。しかしエレナにまつわる悠への対抗心から起こした行動が父の怒りを買い、工房に叩き込まれそうになったことから、フランスから夜逃げしてナポリの悠の家の転がりこんだ。形の上は、服飾留学でイタリアに渡ったことになっている。
お坊っちゃま育ちでややナルシスト、大言壮語的な性格をしているが、気が弱く臆病な面もある。幼い頃から父の気性の激しさと工房の厳しさを目の当たりにしてきたことから、冗談でも「パリへ帰す」「工房へ入れる」などと言うと、周囲が心配するほど動揺する。
普段は悠やマルコと行動を共にしている。マルコからは漫才のようなやりとりを持ちかけられたり、本格的に料理を叩き込まれたりしている。モデル時代からエレナに想いを寄せているが、男性として見てもらえていないことから半ば諦めている。一方で、エレナから本気でアプローチされながらそれを振った悠と、エレナの話題で衝突することもある。
ナポリに居候してからは悠の仕事を手伝っており、仕立ての才能については悠も高い評価を下している。その後、モデル時代の仲間に触発される形で、仕立て職人として本格的に服飾に携わる決意を固め、正式に悠に弟子入り。矯正不能なほどの「癖」が付いたことにより、父にリヴァル工房入りを断念させた。

[編集] ジラソーレ社

元々は若者向けカジュアル服ブランド。フィレンツェのバザーで服を売っていた女子大生の服飾サークルが事業化したもので、設立後わずか数年でイタリア国内外に支店を構えるほどに急成長を遂げた(ジラソーレ社史も参照)。ジラソーレ(girasole)とはイタリア語でひまわりを意味しており、社章もひまわりをモチーフにしている。ナポリ進出を機に、紳士服の分野にも手を広げるようになった。

社長以下12人の創立メンバーは全員が20代の女性で、その連帯感は非常に強い。しかし、社長の方針と支店間の方向性の食い違いから、最近では軋轢が生じることも少なくない。若い女性が立ち上げた新興企業だけに対外的な苦労も多いようで、資金繰りなどを内輪で解決しようとする傾向がある。

[編集] 創立メンバー

ユーリア・ペルッツィ
ジラソーレ社社長。ナポリ本店勤務。ジャコモ・ペッツオーリの実娘だが、今際の際の母を置いて、ペッツオーリ社のファッションショーで晴れやかに笑っている父の様子をテレビで目の当たりにしてから、父に対して心を閉ざすようになり、ペッツオーリ家と絶縁、母方の苗字であるペルッツィを名乗っている。
ウェーブがかかったロングヘア、長身、巨乳(Gカップ)でスタイルの良い美女。年齢は20代後半、作中のやりとりから悠よりは年下と見られる。非常に強気な性格で、社の強引な経営方針にもその性質が現われている。そのために対外的な問題や社内幹部との軋轢を引き起こすことも多いが、創立メンバーからはリーダーとして全幅の信頼を置かれている。その一方で、プライベートではマリエッタに対して別人のように甘えて弱気な姿を見せることもある。
父に対する敵愾心から、社の経営方針には常にペッツオーリ社への対抗意識が織り込まれており、それが経営上の問題となることも少なくない。そういった態度についてサンドラは、「父親を憎悪しているのではなく、振り向いて欲しくてダダこねているだけ」と指摘している。
プレゼンティのピッツェリアの常連で、仕事帰りなどに頻繁にピッツァを食べに行っている。そのためにカロリーオーバーになって体型が変化していることを、自分でもしばしば気にしている。そういった体型の変化に伴う自分の服の仕立て直しや、抱え込み過ぎた注文を捌くための工房の手伝いを繰り返していたことから、仕立ての腕も高くなった。
悠の仕立ての腕を非常に高く評価しており、自社へ高待遇でスカウトしたり、社の工房にヘルプとして呼ぶことも多い。が、その一方で悠に対する対抗心も強く、性格等の問題でいがみ合うこともしばしばある。ストレスが溜まると解消のためにサンドバッグを殴る。
マリエッタ・カルドゥッチ
社長第一秘書。ナポリ本店勤務。創立時は副社長だったが、ナポリ進出に伴って第一秘書となった。
ユーリアと同い年だが雰囲気が落ち着いており、眼鏡をかけたあまり目立たない装いが多く、実年齢より上に見られてしまうこともある。またその外見や仕事の内容からユーリアの引き立て役に見られがちで、本人も一時そのことに悩んでいた。
ユーリアの無二の親友で、プライベートでも行動を共にすることが多く、ユーリアも他人には見せない弱気な面を見せることがある。暴走したユーリアを止める際に、よくプロレス技を用いる。
かなりの読書家で、マイナーな純文学にも精通している。悠から「秘書さん」と呼ばれている。
アンナ・ミノッティ
ナポリ本店総務課所属。時に店に出て接客を担当する。童顔、お下げ髪で背が低く、悠から「お下げのお嬢ちゃん」と呼ばれている。創立メンバーの中では年齢が若い方にあたる。
大人しい性格で若干行動が鈍く、自身もそのことにコンプレックスを抱いている節があるが、社を守るためにユーリアの方針に逆らって悠に協力を頼みこんだり、ナポリ中のサルトに取材に回って秘伝の技術を修得したりするなど、意志が強く積極的な面もある。
コンスタンツェ・ゼルビーニ
社長第二秘書。ナポリ本店勤務。ジェノヴァの海運王・ゼルビーニ家の長女。お嬢様育ちで物腰が柔らかく、性格は弱気。黒髪で髪型はセミロング。
会社創立時に筆頭株主となって資金を出資し、設立後も幹部として自ら経営に関わるだけでなく、立場を生かした資金調達も行なっていた。しかしお家騒動に付け込まれる形で兄マッシモに筆頭株主の座を奪われてしまい、現在は株主としての立場は弱くなっている。
ジラソーレお家騒動の際にベアトリーチェに誘拐され、箱根の旅館に隔離されて働かされるなど、育ちに反して苦労が多く、そのためか接客にも如才がない。プライベートではゼルビーニ家の娘として社交界に出るシーンが多くあり、イザベッラとも知り合いだった。家同士で付き合いのあるシモーネに言い寄られて困る場面も多い。
時計編では騒動の中心人物として最前線で奮闘、数々の難題を切り抜ける経験を積み、性格が若干攻撃的になった様子が見られた。
ソフィア・ドルチーノ
ナポリ本店総務課所属。長身でスタイルの良いショートヘアの美人。フィレンツェ出身でシスターだった経歴を持ち、クリスマスにはかつてシスターをしていた教会で手伝いをしている。悠から「ノッポの姉ちゃん」と呼ばれている
会社の創成期、パリに拠点を構築するため、エレナ、サンドラと共にパリでスーパーモデルとして名を馳せていた。しかし本人はモデルのような目立つ仕事に大きな抵抗を持っており、モデルの仕事を終える度に酷く落ち込んでいる。
劇中ではモニカと一緒にいるシーンが多く、残業などで共に苦労している。
モニカ・マルピーギ
ナポリ本店総務課所属。ボーイッシュな外見で、胸は小さい(Bカップ)。我慢強い性格とクラリッサに評されている。
両親のいない孤児で、幼少時はスリ窃盗で生計を立てていた。収監された更生施設で服飾の資格を得て、大学のサークル時代のジラソーレで縫製を担当、会社が拡大した現在も工房で仕立てを担当しており、時に店に出て接客も行う。
その出自や過去を知りながらも分け隔てなく接してくれる創立メンバーのことを、深く尊敬している。身が軽く、その手先の器用さから手品師のアシスタントにスカウトされたこともある。劇中ではソフィアと一緒にいるシーンが多いが、ラウラと共に突貫仕事を行う事もままある。
サンドラ・デストーニ
副社長。フィレンツェ支店長とジラソーレ社チーフデザイナーを兼任している。スタイルが良く、エレナ、ソフィアと共にパリで売れっ子モデルとして活動していたこともある。トスカーナ人の血を引き、褐色の肌をしている。
ナポリ進出に伴って副社長に昇格し、フィレンツェ本店を任されていたが、経営の行き掛かり上、ベアトリーチェと共に独断でペッツオーリ社との提携を進め、お家騒動を引き起こしてしまった。それによってナポリに本店が移り、現在は支店長としてフィレンツェ支店の経営に当たっている。
褐色の肌のため、小さい頃から差別などで辛酸を舐めてきた。そのような心の傷を支え、強く育ててくれた父親のことを深く尊敬している。そのためかユーリアがペッツオーリを憎悪していることについては、一定の理解を示しながらも批判的なスタンスを取っている。
凛々しく勝ち気な外見をしているが心労を溜めやすい性格で、経営方針の衝突やベアトリーチェの過激な行動で胃を痛める場面も多い。
ベアトリーチェ・パスコリ
フィレンツェ支店長補佐。経理担当で、状況に応じて企画・広報・営業など様々な活動を行うが、工房で仕立てを行うことはない。髪型がショートボブであることから、悠からは「オカッパ」と呼ばれている。ヴェネツィア出身。経済学部卒。
冷徹かつ行動的な性格で、経営のために非情な決断をためらいなく行うだけでなく、人の心の隙を見つけて弱点を容赦なく突き、必要ならば非合法的な手段を活用することも厭わないため、内外から恐れられている。しかしその行動は全て会社の安定や成長のために向けられており、また一方で「つまらない見栄や虚勢で嘘だけはつかないのが私の主義」とも公言している。何事にも綿密な計画を立てたがる点については、アドリブに滅法弱い性質で勝てる戦しかしたくないためと自己分析している。
表情は少ないが、状況に応じて笑顔も振りまくこともできる。策略を巡らす時には頭に悪魔のような角が描かれることが多い。本能と勘に頼って動きの読めないフェデリカのことを唯一苦手にしている。
ジラソーレお家騒動の際は社長派に対抗するため、お家騒動後は社全体の戦力として、ペッツオーリから一目置かれる悠を社員にしようと策を巡らし、時に脅迫紛いの謀略まで行なった。それが無理だと判断してからは、随時契約スタッフとして速攻かつ安価に動かせるよう、捏造書類をちらつかせたりするようになり、「私達の誘いを断ったことを後悔させてやるようにならなければ」と考えている。
エレナ・フォルミキーニ
パリ支店長。ショートヘアでやや中性的な外見をしている。
ソフィア、サンドラと共にパリでスーパーモデルとして活躍したこともある。支店の長として外国で奮闘しているだけでなく、大学を首席で卒業し、各種スポーツ、社交、家事などもそつなくこなし、更に裏表なく男性に尽くす優しい性格という、非の打ち所のない人間性をしている。その一方で貧しい農村の生まれであるため、彼女と付き合う上流階級の男性達は、彼女の完璧さに対する劣等感を彼女の出身地に対する優越感で埋めようとしてしまい、交際はいずれも長続きしない。
生まれ故郷は無医村で、当初は医者になって村を救うことを志していたが、学費の問題で断念。ジラソーレ社設立当初は事業に熱心ではなかったが、会社が大きくなってくると、村を丸ごと買い上げたある大ブランドを手本に、寂れる一方の故郷を自分の手で買い取って保護するという大きな目標を持って仕事に励むようになった。
リヴァルとの関係改善のためにパリに派遣され問題を簡単に解決した悠に、職人としてだけでなく男性としても惹かれていった。その後、自身との交際をかけたシモーネ、チャールズとの勝負を制した悠に、公私に亘るパートナーとしての正式な交際を申し込んだが、悠は目標を持って支店長業務に励むエレナの意志を尊重し、またあくまで自分は一介の職人に過ぎないという立場を曲げなかったため、交際は成立しなかった。しかし悠への思慕がなくなった訳ではなく、クラリッサが悠のサルトに入り浸っていると聞きつけた時には、リヴァルの工房に入れられそうになっていたセルジュを無理矢理奪還し、パリの仕事を放り出してナポリの悠の下に押しかけた。
クラリッサ・レオーネ
ロンドン支店長。ロンドン支店ではカジュアル服を主に扱っているが、技術の研鑽も兼ねてサヴィル・ロウのテーラーの下職を手伝っている。仕立て屋の家に生まれ、サークル時代には裁断を担当するなど、会社創設時点で既に高い仕立ての技術を持っていた。
幼い頃から家に閉じ篭って針子修行をしていたために内向的で悲観的な性格になり、また世間やおしゃれに疎いため同年代の子達と話が合わず、暗い少女時代を過ごした。大学でユーリア達と知り合ってからは自分の容姿にやや自信を持てるようになり、また自分の得意分野で自分の道を開けるようになったことからある程度前向きな性格になったが、根本の内向きな人間性は変わっておらず、精神的許容量を超える事態が発生すると、パニックを起こしたり暴走したりする。
幼少期から仕立て仕事をしていたために極度の近視になってしまい、作業中はレンズの分厚いいわゆる「瓶底眼鏡」をかけている。そのことに激しいコンプレックスを抱いており、創立メンバー以外の人間にそれを見られると極度のパニック状態に陥る。
仕立て職人としては一本気だが素直な面もあり、職人として貪欲に技術を吸収しようとしながら、行き詰まると意地を張らずに悠にアドバイスを求めたりもする。しかし一本気なあまり周りが見えなくなることがあり、修行のために悠のサルトに(=若い男の部屋に)住み込もうとして周囲を大騒動に巻き込んでしまったこともある。性格が正反対のラウラに懐いている。
ジュリア・ヴィスコンティ
ロンドン支店所属の海外営業担当。ポニーテール八重歯が特徴で、常に異様なほどテンションが高く、神経が図太く物怖じしない。現地人でも酸欠で倒れるほどの高地でも平然としているなど、超人的な体力も持っている。
服飾に関しての知識はあまり無く縫製も全く出来ないが、営業担当としては行動力が高く、したたかで機転も利かせられる。実家はヴィスコンティ家の傍流だが、本家からあまりに遠く、立場は一般人とさほど変わらない。似たような性格のフェデリカと仲が良い。
フェデリカ・テッサリーニ
ニューヨーク支店長。髪型はストレートで瞳が大きく、勝気でさばけた性格をしている。非常にグラマラスなスタイルの持ち主で、初対面の悠に「大盛りハンバーグランチ」と評された。
幼少期をアメリカ合衆国で過ごしていたためアメリカの流行・経済などに詳しく、性格もアメリカ人に近い。ベアトリーチェとは同じ経済学部、同じゼミ出身の同期だが、ベアトリーチェが論理やデータを重視するのに対し、フェデリカは勘や感覚を重視した経営を行うため、ベアトリーチェが苦手としている唯一の人間でもある。
利益誘導のためには強引な手も厭わず、ユーリアらからの抗議にも自分の都合だけを主張して後は無視するといった点から、仲間内ではやや浮いた存在となっている。ニューヨークに配属された理由も、アメリカに詳しいという以外に、その経営方針が悪影響を与えかねないと判断されて本店から遠ざけられたという一面がある。
アメリカ編では、姉御肌な性格でヴィレッダらに慕われる一方、芸能界志望のロドリーゴに対して現実的かつ辛辣な言葉をぶつける場面も多かった。

[編集] 開発第二課

各支店に問題が発生した時に助っ人として派遣される、遊撃隊的な役割を担っているチーム。元々は社と関係無い場面で個人的に仲良くなった3人組で、ペッツオーリ社との業務提携騒ぎの際に社の株を収得し、株主特権で入社した。当初は閑職だったが、やがてそれぞれが個性を発揮し、次第に存在感が高まっていった。ベアトリーチェからは「その気になれば独立してブランドを立ち上げられるだけの人材の集まり」と評されている。

ヴィレッダ・インパラート
マルコの妹弟子の靴職人見習い。元々は修復師だったが、言い寄ってきた靴マニアの同僚に感化され、ぺピーノ親方に弟子入りし靴職人に転向した。美術品やアンティーク、その背景にある歴史に詳しく、悠から「物知り姉ちゃん」と呼ばれている。
好奇心と行動力が旺盛で悪ノリしやすい性格をしており、マルコと共に余計な事件を引き起こしてしまうことが多い。しかし頭の回転が早く思慮深い策士的な一面もあり、その手腕についてはベアトリーチェも高く評価している。開発第二課においては、ラウラとイザベッラを引っ張る司令塔としての役割を担っている。策略を巡らすシーンでは、白羽扇を手に持った諸葛孔明を模した姿で描かれることが多い。
靴職人としてはまだまだ未熟な面が見られるが、親方から「若いうちは色々見て回れ」と勧められていることもある。骨董品漁りの際には『かおす寒鰤屋』の法被を羽織っている事がある。
ラウラ・フォンターナ
開発第二課専属の仕立て職人。代々ミラノ貴族に仕える仕立て職人の家の生まれで、アンドレア・フォンターナの一人娘。年齢は初登場時点で17歳。その髪型から「ツインテール」というあだ名で呼ばれている。金髪で胸が大きく(Fカップ)スタイルも良い。
14歳にして自分の「究極の型紙」を完成させた自他共に認める仕立ての天才で、ペッツオーリ社の服飾学校の秘蔵っ子だった。しかし仕立て勝負を仕掛けて悠に敗北し、その屈辱を雪ぐため学校を辞めてナポリへ移住、ユーリアの元に押しかけ、強引にジラソーレ社に入社した。そういった経緯から悠のことを激しくライバル視しており、悠の仕事の話題になると条件反射的に対抗意識をむき出しにする。
登場当初は才能には高い評価を下されていたものの、実戦経験の少なさから顧客に満足を与えられない場面が多々見られ、悠に挑む度に圧倒的な実力差を見せつけられていた。その後、ビアッジォに弟子入りしたり、悠のサルトを引き継いだりと様々な経験を積み、やがて開発第二課に配属。現在は、職人として危うい面はまだ残っているものの、確かな手腕で内外から高い評価を受けている。その一方で、マイペースな仕事ぶりで幹部たちからやや疎まれている様子も見られる。
野心的でエネルギーのある男性が好みだと公言しており、当初はアンドレアの希望通りペッツオーリと結婚することを目標としていたが、時を経るごとにその様子は見られなくなってきている。一方、悠のことは一貫してライバル視し続けているが、人間的に好意を抱き慕っていると示唆されるような描写も度々見られる。
プライドの高い完璧主義で強気一辺倒のトラブルメーカーな性格だが、単純で流されやすく、ヴィレッダやマルコ、母エミリアに振り回されることも多い。クラリッサを苦手にしている様子も見られる。性的な話題にも弱く、ビアッジォのパスタ店でコスプレウェイトレスをさせられる度に過度なストレスを溜めこみ、クラリッサが悠のサルトに下宿すると言いだした時には思わず卒倒していた。
イザベッラ・ベリーニ
ナポリの実力者・ベリーニ伯爵の令嬢。家出した時に酒場でヴィレッダと知り合い、ジラソーレお家騒動の時に父の後見のもとジラソーレ社の大株主となり、開発第二課に入社した。通称「お嬢」。大学のサークルの同窓会でカルロと知り合って以来、カルロと交際している。
服飾に関しては見識はあるものの飛び抜けた技能はなく、開発第二課ではヴィレッダやラウラの補佐に回ることが多い。しかし伯爵令嬢であるが故の豊富な人脈を持っており、しばしばそれを活かした立ち回りを見せる。相手の気持ちを汲んだ思いやりのある発言も多い。
おっとりした気品のある性格だが時に大胆な行動を起こすこともあり、特にカルロが絡むと思い込みが激しくなりしばしば暴走する。父に似て健啖家でもある。日本で触れたおたく文化を趣味にしている模様。

[編集] 服飾系職人

[編集] イタリア

ジャコモ・ペッツオーリ
世界的ブランド「ペッツオーリ」の総帥兼デザイナー。ユーリア・ペルッツィの実父。ミラノ貴族の生まれで、一代にして大ブランドを築き上げた。
仕立て技術の習得に貪欲で、既にミラノのファッション界のカリスマとして確固たる地位を築いていたにも関わらず、ナポリの場末の職人であるマリオ親方に一時弟子入りしたことがある。そのため形式上は悠の弟弟子に当たり、マリオが逝去し悠が独立した後はその借金の保証人となり、必要に応じて仕事を依頼するなど、間接的にバックアップを行っている。悠の才能を高く買っており、自社に勤めないかと誘ったこともある。
会社の都合を優先し妻の死に際に傍にいなかったことから、ユーリアから絶縁され現在も激しく憎まれている。しかしそれを知りながら今なお父としてユーリアに愛情を注いでおり、ジラソーレ社に対して遠回しな手助けや様々な試練を与えている。
アンドレア・フォンターナ
ペッツオーリ社幹部。スーツ部門統括、附属服飾教室教頭の後、日本支店店長となり、日本語にも堪能である。ラウラの実父で、エミリアの夫。
代々貴族に仕える職人の家系に生まれ、ミラノ式の高い仕立ての技術を持っているが、デザインのセンスはないとエミリアに評されている。性格は高慢な面が目立つと同時に、非常に気が小さい。いつかペッツオーリブランドを乗っ取ろうという野心を抱いてはいるものの、ラウラをペッツオーリ総帥と結婚させる作戦はラウラにその気がなくなり頓挫、ペッツオーリの失踪に伴うお家騒動の時も気の小ささから保身に終始してしまい、結局幹部の座に収まり続けている。マルコ曰く「悲しいほど小物」。 その一方で、冷静に人物の本質を見抜く洞察力と、年長の職人に対して敬意を払う礼儀正しさを備えている。
ペッツオーリとナポリ仕立てに対する対抗心から、悠に対しては邪険に接する事が多い。ただし、本人の前でこそ憎まれ口を叩くものの、悠の能力については高く評価している節がある。
天才肌の娘ラウラに対しては、自分に教えられる技術がもうないことなどからその奔放さに手を焼いているが、職人・人間として一人前になれるよう暖かく見守っている。
ペピーノ親方
ナポリの靴職人。マルコとヴィレッダの師匠。ベリーニ伯など有力者の靴も手がけたこともあり、靴マニアからも絶賛されるほどの腕を持つ。良い靴を造るためなら水虫の足に触れることも辞さない。マルコによると「進化論も信じてないガチガチのクリスチャン」だという。
ジャンニ・ビアッジォ
マリオの兄弟子の仕立て職人。礼服をフルオーダーで仕立てられるほどの技術を持っている。現在はカサルヌオボに隠居し、息子の経営するパスタ問屋に身を寄せ、パスタ料理店を経営して生計を立てている。
老齢などのため一見してボケているように見えるが、その技術は老いてなお磨かれ続けている。技術の研鑽も兼ねてメイド服を始めとする様々な女性用コスチュームを仕立てており、弟子入りしてきたラウラや仕事の相談に来たジラソーレ社のメンバーにそれを着せて、ウエイトレスとしてパスタ店で接客させることを趣味にしている。
職人として鋭い言動を見せることもある。生前のマリオに、悠の将来を思うなら破門して別の職人に弟子入りさせるよう諭していた。
ロドリーゴ・サンチェス
ナポリ旧市街にサルトを構えるパンツ職人。その腕は悠をして自分では敵わないと言わしめ、悠やマリオから何度となく下職を受けていた。マルコやセルジュからは、長髪と口周りのヒゲからフック船長になぞらえて「船長」と呼ばれている。
代々パンツ職人の家系で、それ故に突出した技術と才能を持っているが、それで得られる収入の乏しさに嫌気が差し、若い頃からアイドルになることを目指し続け、40歳手前になっても未だに歌やダンスのレッスンを続けている。その夢のために方々から借金をしており、生活は常に苦しい。モデルとして成功していたセルジュに対して対抗心を抱いている。
悠の顧客となったアメリカ上院議員が、20年程前に出世払いの約束を踏み倒したアメリカ人の友人と知り、借金取りのためにフェデリカの誘いに乗る形で渡米。そこでひょんな事からハリウッド映画への主演が決まってしまい、紆余曲折を経て撮影は成功し作品は大ヒット、一躍全米に名前の知られる存在となり、借金も完済した。しかし、先の友人との和解の席で全米ライフル協会幹部の不興を買ってしまい、アメリカから逃げ出すようにしてナポリに帰り、再びパンツ職人となった。ただし現在でも芸能界に復帰する夢は捨てていない。
職人らしい生真面目な性格で、鋭い観察眼や洞察力も持ち合わせているが、芸能界へデビューするにはその生真面目さが足枷となっていた面があり、アメリカから逃げ帰った時もフェデリカから同様の指摘をされている。ヒゲを剃り落として髪型を整えると、別人のように精悍になる。
マリオ・サントリヨ
ミケランジェロ」の異名で内外にその名を知られた、ナポリの伝説の仕立て職人。悠の仕立て屋の師匠であり、またマリオにとって悠は唯一の弟子でもある。
職人気質の非常に強い極端に偏屈な性格で、家庭を顧みず収入も一切考慮せずに仕事を続けていたことから、家族に逃げられ高額の借金を抱えていた。弟子入りに当たって課した地下墓地での骸骨磨きの修行を8カ月やり通し、貪欲かつ天才的に技術を吸収し続ける悠を「自分の遺産を受け継げる」とまで評していたが、志半ばでクモ膜下出血に倒れ、帰らぬ人となった。
生前残した日本円にして累計約1億円にも上る借金は悠が引き継ぎ、現在も返済し続けている。

[編集] イギリス

パウエル親方
サヴィル・ロウ最高と言われ、世界一とも称されるウェストコート職人。そのウェストコートは「血が通っている」と言われるほどの出来映えを誇る。そのためにサヴィル・ロウで引き抜き合戦が起きたこともあり、貴族の調停によって、特にどこにも属さないサヴィル・ロウのご意見番的な立場となった。
馴染みの顧客が(客が自身の体格を維持できなかったからとは言え)自分の仕立てたウェストコートが原因となって事故死したことにショックを受け、一時は引退していたが、悠に触発される形でサヴィル・ロウに復帰。その後のギルレーズ・ハウス騒動では、ウォーレン卿の命を受けて悠を再びロンドンへと連れて行った。
本家はイギリス海軍軍人の名家。悠のことを「ナポリタン」と呼ぶ。
ハリー・ベーコン
サヴィル・ロウの庶民向け老舗テーラー「ギルレーズ・ハウス」のサブ裁断師。ギルレーズ・ハウスの後継者と目される程の実力を持っていたが、先代のオーナーの死後、共同経営者となったチーフ裁断師と経営方針の違いから袂を分かち、ヒューイット卿の後押しを受けてギルレーズ・ハウス「新店」を立ち上げ、お家騒動を引き起こした。サヴィル・ロウやギルレーズ・ハウスの将来を憂慮して先進的な方針を執っているが、先進的になりすぎるあまり諸外国からも無節操に職人を掻き集める姿勢が批判を呼び、ナポリなど国外にまで騒動を波及させてしまった。
ギルレーズ・ハウス騒動が終息した後は、エリックらと共に香港に渡った。クラリッサとは顔見知りの友人同士で、女性として意識している様子も見られた。
エリック・リヴァル
ギルレーズ・ハウス新店のチーフ裁断師。アラン・リヴァルの長男でセルジュの兄。
幼い頃からリヴァルの工房で修行を積んでいたが、過酷な修行を積んだにも関わらず自分を全く認めようとしない父に嫌気が差し、フランスを出奔。イギリスに渡ってベーコンに拾われ、後にギルレーズ・ハウス新店のチーフ裁断師となった。新店の方針に全面的に賛同しているわけではないが、拾われた恩義に報いるべくリヴァルで培われた腕を振るっている。
ギルレーズ・ハウス騒動が終息した後は、ベーコンらと共に香港に渡った。

[編集] フランス

アラン・リヴァル
フランスのモード服の大ブランド「リヴァル」の総帥。セルジュとエリックの父。
フランスの田舎の仕立て屋に生まれ、画家を目指してパリに移るも挫折、生活のために始めた服飾デザインの仕事が成功し、やがて現在の地位を築き上げた。貧しい生まれで挫折も経験し、更に服飾業界で様々な辛酸を舐め続けた経験から、激情的で嫉妬や劣等感などの負の感情が強い性格になり、様々な天賦の才能を持つ人間や良家の出身者に対して反感や対抗心を抱くことが多い。その対象はペッツオーリなど同業の商売敵だけでなく、実子であるセルジュにまで及ぶ。敵と見た相手を叩き潰す際も一切容赦しないし、それを嬉々として行うためドン引きされることも多い。
そのような性格のためか、家庭や会社の教育方針は徹底したスパルタ方式で、特に所属する職人の4分の3が脱落すると言われる工房の厳しさは内外に知られており、セルジュとエリックにとって深いトラウマとなっている。また工房から独立した職人も、リヴァルの睨みが強過ぎるために業界で思うように活躍できず、そのことに対する批判も多い。
ジラソーレ社設立初期にエレナ達がモデルのアルバイトをしていた縁で、ジラソーレ社とは友好的な関係にある。ジラソーレ社とペッツオーリ社の提携によって一時関係が悪化しかけたが、悠の活躍によって元通り修復されている。
経営方針は攻撃的で、常に新しいアイデアを求めそれを実践し続けているが、「時計編」ではジラソーレが始めかけていた企画(腕時計も含めたトータルコーディネート)をまね、大ブランドの力を使って無理矢理進めたものの、職人側の事情を考慮しない着道楽達の過熱を予測していなかったために対応し切れなくなり、倒産の危機を迎えたが、ベアトリーチェの奇策で難を逃れた。家出したセルジュをどうにか連れ戻し工房入りさせようとしていたが、ナポリでの修行の成果を見て最終的に悠への弟子入りを認めた。
感情が昂った時には、チョコレートなど甘味を食べると若干気持ちが落ち着く。
マダム・ロスタン
フランスの高級紳士服ブランド「ロスタン」の創始者。90歳近い年齢になる老婦人で、フランスファッション界の長老格。イタリア・シチリア出身の針子で、嫁ぎ先のフランスで近所の子供達に作った服が評判となり、夫の協力でブランドを立ち上げ、今日の地位を築き上げた。現在会社の実権は息子シャルルが握っているが、今なお業界に影響力を持っており、相談役的な立場で現場に関わることもある。

[編集] その他

お辰(おたつ)
東京都台東区の足袋職人の老婆。悠に裁縫の基礎を教え、紳士服の仕立ての道を奨めた師匠でもある。人間国宝を顧客に持ち、自身も勲章を授与されるほどの腕前を持っていたが、悠がイタリアに渡ってから脳卒中に倒れ、手に麻痺が残ってしまったため足袋職人を引退した。
悠がペッツオーリ青山店のアドバイザーをしていた際、日本人柔道選手のスーツに関する相談を持ち込んだが、実は、お辰から悠に会社(ジラソーレ社)勤めを勧めてもらうためのベアトリーチェの策だった。
ハンネス・オーネゲル
スイス・ジュウ渓谷の時計職人。その才能と実力は非常に高く、時計師としては若年にも関わらず、師匠の後押しを受けて独立時計師となり工房を構えている。人間性は極めて温厚かつ実直だが、人間関係に不器用な上に極度の口下手で、一方的な敵意を向けられると国支給の自動小銃を持ち出してその場を切り抜けようとしてしまう。
スポンサーだったジェロームの一人娘フランシーヌと期せずして駆け落ちする形になってしまい、結婚の許しを得るための課題として、ジラソーレ社と共同で腕時計も含めたジェロームのトータルコーディネートを担当。服との調和が取れるようデザインされた数々の腕時計を製作し、最後には伝統的な機械技術と近代精密技術の粋を集めた「マリー・アントワネットに匹敵する時計」を完成させ、ジェロームの許しを得てフランシーヌと結婚、同時にその名声が世界的に知られるようになった。
専門は全く違うが、職人として刺激を与え合える悠と互いに尊敬し合っている。

[編集] イタリア人

[編集] ナポリ

ベリーニ
ナポリ貴族。爵位伯爵。ナポリ屈指の実力者で、世界的な実業家でもあり、伝統文化の保護・育成にも尽力している。趣味は馬術で、大会に何度も入賞したことがある。
公明正大な人物で誰に対しても分け隔てなく接し、それ故に野に埋もれていた傑物を見出すことがしばしばあるが、そのような人間性のために相手の欠点などを人前で辛辣に指摘することも多い。一方で気性が激しくプライドも高く、半ば個人的な理由で強権を振るおうとする場面もまま見られる。
かつてマリオを庇護しようとしたことでマリオとの確執が生まれ、それによって図らずも、マリオに対する圧力を業界にかけさせてしまったことがある。悠に対しては本人の目の前で「独自性がない」「師匠の猿真似」と批判していたが、自分の結婚記念日用の一着を仕立てる依頼を完遂したことで評価を改め、一流の職人として一目置くようになった。
カルロ・スパランツァーニ
トスカーナ貴族の末裔。爵位は男爵。悠から「殿下」と呼ばれている。留学経験を持ち、英語や日本語を初めとする12種類もの言語を使いこなせる教養を持つ。かつては裕福な生活を送っていたが、父の死去に伴って没落して市井に落ち、ニコラと共にナポリで貧しい生活を送っていた。ふとした偶然で悠と出会い、悠に仕立ててもらったスーツがきっかけとなってベリーニ伯に見初められ、伯の紹介で貿易会社へ入社、現在は商社マンとして世界中を飛び回る忙しい生活を送っている。
語学に堪能であることからしばしばベリーニ伯の通訳を務め、最近では大型プロジェクトを手掛けることも多くなっている。大学のサークルの同窓会で出会ったことがきっかけでイザベッラと交際しているが、多忙な生活を送っていることなどからすれ違いになることが多く、それが原因でしばしばイザベッラと諍いを起こしている。初登場時は世間知らずな面があり、自分がニコラの稼ぎでなく家の財産で生活していると思っていた。
ニコラ・ロンギ
カルロの秘書兼執事。悠らから「三太夫さん」と呼ばれている。3代に渡ってスパランツァーニ家に仕えており、家が没落した後は老骨に鞭打っての労働でカルロの生活を支えていた。幼少の頃から世話をしてきたカルロを孫のように見ている。
カルロや目上の人間以外に接する時以外は傲然としており、悠のサルトに依頼に訪れる度にアップで「ひかえおろう庶民!」と叫ぶのが定番となっている。
プレゼンティ
ナポリの場末で40年間開業している、人呼んで「ドン・メローネ・ロッソ(スイカおじさんの店)」というピッツェリアの店主。店の看板にはスイカをモチーフにしたデザインのピッツァの絵が描かれている
悠やマリオ、ビアッジォらの馴染みで、「真正ナポリピッツァ協会」加盟店を上回ると言われるほどの腕を誇っていたが、店の立地が良くないことと両腕に入れ墨を彫っていたことから、最近は客の入りが芳しくなかった。しかし、悠が入れ墨を覆い隠すシャツを仕立て、店のことを紹介したテレビ番組が好評だったことから客足が戻り、再びピッツァ職人として忙しい生活を送るようになった。ユーリアを始めとするジラソーレ社の面々も度々店を訪れている。

[編集] その他各地

マッシモ・ゼルビーニ
ジェノヴァの海運王・ゼルビーニ家の長男。コンスタンツェの兄。ゼルビーニ商会社長として、会長である父と共に会社の経営に携わっている。
その経営手腕と投資家としての才には定評があり、後にコンスタンツェに代わってジラソーレ社の筆頭株主となった。経営・投資方針は「守銭奴」とまで称されるほど自己中心的かつ合理的で、将来性のある会社等を目ざとく見つけ出して投資を行う一方、投資価値がなくなったと判断した場合の見切りは極めて早い。但しアゴスティ造船に関しては、家族ぐるみの付き合いや会社としての恩があることなどから、何かと世話を焼くことも多い。
悠の仕立ての力量を高く評価しており、自らの服の仕立てを含めて何度か仕事を依頼したことがある。
シモーネ・アゴスティ
ジェノヴァの造船業大手・アゴスティ造船の創業者の一人息子。甘やかされて育ったため傲慢で他人の迷惑を省みない性格になってしまい、金銭や資産でしか他人を評価しない。特に想像力が欠如しているとマッシモから指摘されている。事業の手腕もなく、父親から当てがわれた子会社を潰してしまっている。テンションも常に高く、マルコからこち亀のキャラクターになぞらえて「白鳥さん」と呼ばれている。
美しい女性と見るとすぐに口説こうとするが、一定以上の生活レベルに達していない女性との関係は交際した内に入れていないという。家同士付き合いのあるコンスタンツェや、フランス服飾界でその名を知られるエレナらに強引に言い寄っているが、コンスタンツェからは家族ぐるみで交際を拒絶され、エレナはチャールズも含んだ三つ巴の争いの末悠に取られた形になってしまっている。
窮地に陥る度に悠に仕事を依頼し、それによって一時は状況が好転するものの、調子に乗り過ぎて最後には前より悪い状況を作り出してしまい、海軍出身の父親から帝王学を身に着けるためなどと称して海軍空軍に強制入隊させられている。
エミリア・フォンターナ
ラウラの母でアンドレアの妻。ファッション誌「ヴェトリーナ」の記者。年齢に不相応なほど若々しい外見をしており、その行動力や体力はジュリアに勝るとも劣らない。娘と同様、極めて奔放な性格の自信家で、周囲を巻き込んで気ままに行動する場面が多く見られる。記者としての取材能力は高く、服飾に対する造詣も深い。
仕事熱心なあまり家族と別居し、家庭を顧みず仕事に打ち込み続けている。しかしラウラについては、将来を心配して大学への進学を奨め、その一方で職人としてのラウラの立場を尊重するなど、親としての一定の愛情を見せている。また夫アンドレアに対しても、その気の小ささに辟易している様子は見られるものの、仕立ての技術については的確に評価しており、家庭を顧みず仕事に打ち込める環境を整えてくれたことについて感謝し、現在でも夫婦として愛情を抱いている。
ラウラを一方的に振り回せる数少ない人間の一人である。またラウラ幼少時のコスプレ写真を常に持ち歩いており、ラウラを利用したい時はそれをネタにしている。
ボンピエリ
服飾評論家。ミラノ貴族の末裔で、ペッツオーリ家と個人的な付き合いもある。辛口な批評で知られる一流評論家で、かつて駆け出しのペッツオーリブランドを酷評し倒産寸前に追い込んだこともある。
ナポリ進出を画策するペッツオーリ社の急進派幹部の意向を受ける形でジラソーレ社を訪れ、ブランドとしての確たる方向性がないことを指摘し「ブランドの神話を見せろ」と注文、「女性が憧れる男性像」というジラソーレのコンセプトを確立させるきっかけを作った。

[編集] イギリス人

フレデリック・ウォーレン
イギリス王家の外戚に当たる貴族。世界的な実業家でもあり、サヴィル・ロウの保護に尽力している。
イタリア訪問中に悠と出会い、その腕を見込んでイギリスに招待、サヴィル・ロウにスカウトしようとしていた。その後のギルレーズ・ハウス騒動では旧店を支持、様々な情報収集や対策の立案・実行を行い、悠を助っ人として再びサヴィル・ロウへ呼び寄せた。
チャールズ・エバンズ
イギリスの油田王。ウォーレン卿の縁戚にあたる。没落していた家を石油事業によって立て直したほどの経営手腕を誇り、紳士的な人間性も持っているが、一方で魅力的な女性と見るや即座に口説こうとするプレイボーイで、三度の離婚歴もある。
経営手腕と奔放な振る舞いは、若い頃の女性に関するトラウマに起因するもので、ラウラに振られたことによってトラウマから解放されたようだと本人も語っていたが、その後もプレイボーイぶりは変わらず、ラウラ以外にもエレナやクラリッサ、エミリアにまで言い寄っている。
ラルフ・ヒューイット
かつて植民地時代の香港で財を成したイギリス貴族・ヒューイット家の当主。前当主モルガンが香港で作った現地人の妾の子だが、本妻の子が三人全員死去したため後継者として指名され、10歳の時に香港の貧民街からイギリスへと迎えられた。主に香港において実業家として活躍し、前当主の離婚騒動で傾いた家を一代で立て直した。顔立ちは東洋系だが瞳の色は青い。
香港において新ブランドを立ち上げるためにイギリス服飾界で実績を作ることを目論み、ベーコンの後押しを行ってギルレーズ・ハウス騒動を引き起こした。イギリス統治下時代の香港人としてのアイデンティティが強い。その出自とヒューイット家との複雑な関係から父との確執が噂されているが、互いに悪感情は抱いておらず愛情すら窺わせている。

[編集] フランス人

クロード・ロワリエ
セルジュの友人のプロテニスプレーヤー。フランス屈指の強豪選手だが、暴力的・傍若無人な振舞いから「悪童」と呼ばれバッシングも多い。
自分のフォームや言動を頭ごなしに否定したコーチ達が全員クラシックスーツを着用していたことから、クラシックスーツに対して激しい嫌悪感を抱いていたが、悠の説得と仕立てによって克服、クラシックスタイルにも目覚めていった。その後、スポンサーだったジェロームの一人娘・フランシーヌに心を奪われ、時計に関する知識を身につけジェローム家に足繁く通い詰めていたが、フランシーヌの駆け落ちによって失恋、悪童ぶりが更に悪化していた。
ジェローム
フランス財界にその名を知られる、叩き上げの実業家。篤志家、腕時計コレクターとしても有名で、時計師のスポンサーにもなっている。50代目前になって生まれた、10歳以上歳の離れた妻との間の一人娘・フランシーヌを溺愛している。
フランシーヌがハンネスの下に家出した際、コンスタンツェの提案で、嫁取りの試験として「腕時計も含めたトータルコーディネート」をハンネスとジラソーレ社に課し、様々な機能を備えた腕時計を発注、課題全てをクリアしたハンネスとフランシーヌの結婚を認めた。
最終試験として課した「マリー・アントワネットに匹敵する時計」は、莫大な製作費がかかり世界中の資産家から集めた資金によって完成されたため、この時計についての立場は「所有者」ではなく「管理者」となっている。嫁取りの試験の後は事業を引退し隠居するつもりでいたが、「マリー・アントワネットに匹敵する時計」が世界的な話題となったためスポンサーから各国でのお披露目のオファーが殺到、事業から手を引いた後も多忙な毎日を送っている。
フランシーヌ・ジェローム
ジェロームの一人娘。コンスタンツェの友人。父から持ちかけられた見合いの話を嫌がり、スイスへ駆け落ちする形でハンネスの下へ家出、結果として欧州のみならず世界中を巻き込んだ「時計戦争」を引き起こし、最終的にはハンネスと結婚した。
お嬢様育ちでおっとりした性格だが意志が強く、対人関係が苦手なハンネスが仕事のみに打ち込めるよう陰日向に様々なサポートを続けた結果、やや攻撃的な人間性に変わった様子も見られた。

[編集] ジラソーレ社史(抄)

正確な年代は不明であるので、主要事項を時系列順に並べる。

[編集] 起業・拡大

  • ユーリアが大学の服飾サークルの面々(計12名)とフィレンツェで若者向けカジュアル服ブランドとして起業する。社長:ユーリア、副社長:マリエッタ、筆頭株主:コンスタンツェ。
  • 生地の仕入れルート確保、人脈作り、資金稼ぎのためにパリ支店の準備。そのためにソフィア、サンドラ、エレナがパリでリヴァルの専属モデルとしてアルバイト。
  • パリ支店開店。モデル3人が配属。その後、ロンドン、ニューヨークに支店を置く(開店順序は不明)。
  • 高級婦人服を扱うようになり、 紳士服業界へも進出。その足がかりとしてナポリに進出。

[編集] ナポリ進出

  • 紳士服業界の拠点としてナポリ支店開店(第1巻)。
    • 重要拠点として創業メンバーの多くを投入し、社長も常駐して指揮を執る。それに伴いマリエッタが秘書としてユーリアに随行し、パリ支店からソフィアもナポリ店に配属する。サンドラが副社長に就任し、ベアトリーチェと共にフィレンツェ本店勤務。
    • ナポリのサルトに圧力をかけて傘下に納め、早期にナポリを制圧する計画であったが、これに失敗する。当初の予定よりナポリのサルトから支援を受けられなくなったため、その分の負担が創業メンバーにかかり、彼女らはナポリ支店から離れられなくなる。
  • ラウラがナポリにやってきて半ば強引に入社する。
  • 地元のナポリ仕立てに対抗して、納期の早さを売りとして攻めの経営を行う。しかし、結果として自社工房の処理能力を越えた量の注文を受けるようになり、創業メンバーの残業が目立つようになる。
  • ラウラが修行を理由に辞職。
  • フィレンツェ本店がナポリ(=社長)に無断でペッツオーリ社との業務提携を進める(ジラソーレお家騒動、第9-10巻)。
    • ペッツオーリ社のフィレンツェ進出を危惧したベアトリーチェの策謀が発端。
    • マッシモが筆頭株主となり、株主として経営に介入される可能性が発生(マッシモはフィレンツェ本店の副社長側の方針に賛同しているため、乗っ取りの可能性が出てくる)。
    • ラウラからフィレンツェの思惑が漏れてナポリに伝わり、社長派は対策を迫られる。
    • ヴィレッダの計略によってベリーニ家が大株主となる。株主権限でヴィレッダ、ラウラ、イザベッラが幹部して送り込まれるが、ナポリ店は彼女らを開発第二課として隔離。
    • 業務提携に関する決定を売り上げ競争の結果で行うことになる。フィレンツェに紳士服向けの第二支店を置き、アンナと開発第二課を配属。
    • フィレンツェ本店が競争に勝利。ペッツォーリ社との業務提携決まる。以後、本社はナポリに移転し、第二支店と統合したフィレンツェ本店は一支店となる。開発第二課はそのままフィレンツェ支店に配属。

[編集] 本店移転後

  • ペッツオーリ社との業務提携によってパリ支店とリヴァルとの関係が悪化する(「パリ編」第12-13巻)
    • 解決のため開発第二課をパリへ派遣。その後、悠の働きでリヴァルとの関係回復。
    • パリ支店強化のため、一時的にソフィア、サンドラをパリへ派遣。恒例のファッションショーにて新たなビジネスモデルを確立する。
  • 開発第二課をナポリ本店へ異動。以後、開発第二課を緊急時に各支店へ派遣するヘルプ(遊撃隊)とする。
  • ナポリ本店の仕事量が限界に達し、ラウラは辞表を提出。
  • ギルレーズ・ハウスを発端とするロンドン服飾業界の騒動にロンドン支店が巻き込まれる(「ギルレーズ・ハウス編」第16-18巻)。
    • 復職したラウラを含む開発第二課をロンドンに派遣し、さらに悠も赴く。
    • 騒動は終結し、ロンドン支店は希少な生地を確保してロンドン服飾界に存在をアピールする。開発第二課をナポリへ戻す。
  • ニューヨーク支店強化のため、優良な職人の確保を狙って、フェデリカがナポリ訪問(「アメリカ編」第20-23巻)。
    • フェデリカがユーリアに無断で開発第二課(及び悠、ロドリーゴ)を連れてアメリカへ戻る。ナポリは再三に渡って職人の返還を迫る。
    • 日本産のデニムについて調べるため、悠は日本へ向かう。ベアトリーチェから逃げる目的もあってフェデリカ達はアメリカ国内でバカンス(「第2次日本編」第22巻)。
    • 世界的な大不況の影響で仕事が減り、経営状態が急激に悪化する。しかし、協賛したハリウッド映画へのグッズ独占販売で勢いを盛り返す。
  • 有名評論家ボンピエリがブランドの神話(コンセプト)を求める(「ボンピエリのスーツ編」第24巻)。
    • ペッツオーリ社幹部の横槍役として、ボンピエリがジラソーレ社にやって来る。
    • 「女性が憧れる男性(恋人、夫、父親)像の提案」をコンセプトとして立て、ボンピエリに認められる。
  • ヘルプでナポリに来たクラリッサが悠に弟子入り志願し、そのまま留まる(「紳士服地編」第26-27巻)。
    • イギリスで通用する生地を求めるという目的もあり、生地探しが始まる。
    • 高級フランネルをイギリス支店の看板とすることが決まり、クラリッサはイギリスへ戻る。
  • コンスタンツェをきっかけとして「腕時計を含めたトータルコーディネート」のプロジェクトが始まる(「腕時計編」、29巻-30巻)。
    • ジラソーレの話を聞きつけたアランが、自分も企画を温めていたと言って「腕時計を含めたトータルコーディネート」を始めてしまう。
    • エミリアが介入。ジラソーレ側の企画をヴェトリーナ誌で取り上げることで、リヴァル社に先んじていることを世間に表明する。
    • ラウラ、織部がこの件に関わっていることを知って(ラウラには伏せていた)イギリスに行き、クラリッサを巻き込み自分もやろうとする。ウォーレン卿達にブリストル公を紹介される。この頃、リヴァル社の企画が顧客要望の超インフレ化により頓挫しかけていたので、リヴァル社から溢れた客がジラソーレ社に殺到しないようにするため、ブリストル公を実用的にコーディネイトすることでインフレの沈静化に成功、結果的にリヴァル社を救済する。
    • 突貫でフランシーヌのウェディングドレスを作り、企画完了。
  •  ペッツオーリ社がついにナポリにも進出するという情報が入る。(「エスコート編」、32巻)

[編集] 書誌情報

  1. 2004年01月05日発行 ISBN 978-4088593999
  2. 2004年04月02日発行 ISBN 978-4088594125
  3. 2004年07月02日発行 ISBN 978-4088594309
  4. 2004年10月04日発行 ISBN 978-4088594422
  5. 2005年02月04日発行 ISBN 978-4088594859
  6. 2005年05月02日発行 ISBN 978-4088595054
  7. 2005年08月04日発行 ISBN 978-4088595207
  8. 2005年11月04日発行 ISBN 978-4088595412
  9. 2006年03月03日発行 ISBN 978-4088595597
  10. 2006年05月02日発行 ISBN 978-4088595740
  11. 2006年08月04日発行 ISBN 978-4088595924
  12. 2006年11月02日発行 ISBN 978-4088596044
  13. 2007年01月04日発行 ISBN 978-4088596198
  14. 2007年05月02日発行 ISBN 978-4088596419
  15. 2007年08月03日発行 ISBN 978-4088596594
  16. 2007年11月02日発行 ISBN 978-4088596792
  17. 2008年02月04日発行 ISBN 978-4088596877
  18. 2008年05月02日発行 ISBN 978-4088597041
  19. 2008年08月04日発行 ISBN 978-4088597195
  20. 2008年11月04日発行 ISBN 978-4088597393
  21. 2009年02月04日発行 ISBN 978-4088597560
  22. 2009年05月01日発行 ISBN 978-4088597737
  23. 2009年08月04日発行 ISBN 978-4088597874
  24. 2009年11月04日発行 ISBN 978-4088598055
  25. 2010年02月04日発行 ISBN 978-4088598222
  26. 2010年04月30日発行 ISBN 978-4088598376
  27. 2010年07月02日発行 ISBN 978-4088598468
  28. 2010年11月04日発行 ISBN 978-4088598604
  29. 2010年12月29日発行 ISBN 978-4088598697
  30. 2011年04月04日発行 ISBN 978-4088598819
  31. 2011年07月04日発行 ISBN 978-4088598888
  32. 2011年11月09日発行 ISBN 978-4088587738

[編集] 外部リンク

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