王智新

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王智新
プロフィール
出生: 1952年
出身地: 上海市
職業: 教育学者
各種表記
繁体字 王智新
簡体字 王智新
拼音 wáng zhìxīn
発音転記: ワンチエシン
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王 智新(おう ちしん、1952年 - )は、教育学者神戸大学非常勤講師、中日料理文化大学設置委員会事務局長。教育学・国際比較教育と日本語教育を専門とする。

中華人民共和国上海出身。文化大革命最中、中学卒業を待たず黒龍江省遜克県の農村に下放、過酷な農作業と国境警備を体験したのち、1972年上海外国語学院(現在の上海外国語大学)に労農兵出身の学生として抜擢され、日本語・日本文化を専攻した。上海師範大学華東師範大学で教壇に立ち、多くの後進を世に送った。来日後、千葉大学大学院教育学研究科で、教育行政・財政学を専攻したのち、東京大学教育学部外国人研究員として在籍し、日中の近代教育の比較研究を手がけ、博士(教育学・東京大学)を取得した。宮崎公立大学教授、聖トマス大学(旧英知大学)教授を経て、現職。

人物[編集]

「全中国選抜日本語スピーチコンテスト」を立案・企画した。2004年日本語学習の意欲を高め、日本への理解を深めることを主眼に、中国で日本語を学ぶ大学生を対象にした事業である。各方面から高い評価を受けている。中国全土を8ブロックに分けて予選を実施し、約1万人が参加者、そこから勝ち残った優勝者が東京に来て本選に挑む。日本経済新聞社・日本華人教授会議と中国教育国際交流協会が主催。

また、「全国高等職業技術大学日本語技能競技大会」を企画立案し、開催した。中国における3年制職業技術大学の日本語学習を促進するための企画で、ホテル・観光等様々な職業で使われる日本語の競技大会で、昨年の第一回に続き、2012年の第二回は、中国本土で起こった反日デモのため、開催が遅れたが、19地区・省から50校300人を超える選手が参加した。

日本料理の魅力を中国に伝え、日本食レストランの信頼度を高め、日本食・食材の中国市場開拓に寄与するために、中国、ひいては世界中の日本食レストランをサポートし、より多くの国の人々に喜んで貰えることにより、日本料理食文化が世界に共有されることを目指し、日本 料理の技術と伝統文化を保護し未来へと継承し、かつ外国人に正確に理解されるよう整理して保護し、優秀な日本料理人材の育成を目的とする日中合弁による日中料理文化大学の設置を唱導し、その実現のために努力した。

「教養として日本語」を提唱し、「脱言語トゥール(tool)論」を展開し、日本語学習の目的の見直しをすすめているので、上記の活動と関連して、「日本語教育について色々なイベントを企画し幅広く活動している人物」と、中国の日本語教育と日本研究分野においては草分け的な存在として広く認識されている。

寄稿記事[編集]

参加シンポジウム[編集]

○国際学術シンポジウム 変動する国際秩序と東アジア地域強力の新課題 平和維持・協力の枠組み・人材養成 東アジア地域シンポジウム実行委員会主催、神戸大学 中国人民大学 復旦大学 浙江大学 共催 2009/11/25 於 神戸大学国際協力科会議室 [1]

セッション3 : 人材養成と東アジア地域の将来、の中で 「中華全国日本語スピーチコンテスト」からみた「国際理解」を担当

○新学術領域研究「ユーラシア地域大国の比較研究」第4回国際シンポ ジウム 回 帰と拡散:地域大国における人間の移動と越境 北海道大学スラブ研究センター、大阪大学世界言語研究センター 共催 2010/12/11〜/12 於 ブリーゼ・プラザ(大阪) [2] スペシャルセッション : 知識の拡散 :エリート養成と国家の輪郭形成 、の中で「科挙から留学:近代国家への目覚め」 を担当

脚注[編集]

  1. ^ 編集・発行 神戸大学2010年4月1日発行『week2009』神戸大学最前線 「研究・教育・産学官民連携 」神戸大学ビジョン2015「教育のグローバル化」p.25 http://www.kobe-u.ac.jp/info/public-relations/magazine/forefront/13/all.pdf http://www.mmjp.or.jp/nichu-kankei/kansai/2009.11.25kokusaisinpozyumu.html http://www.freeml.com/kdml/3886
  2. ^ 北海道大学スラブ研究センターニュース季刊2010年秋号 123号 新学術領域研究 http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/jp/news/123/news123-02.html http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/sympo/10winter/2010winter-j.html http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/center/essay/20110111_j.html

著書[編集]

単著[編集]

共著[編集]

翻訳[編集]