独島級揚陸艦
| 独島級揚陸艦 | ||
|---|---|---|
「独島」(手前)と「ジョージ・ワシントン」(奥) |
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| 概歴 | ||
| 艦種 | 強襲揚陸艦 | |
| 建造期間 | 2002年 - | |
| 就役期間 | 2007年 - 就役中 | |
| 前級 | 高峻峰級揚陸艦 | |
| 次級 | 最新 | |
| 性能諸元 | ||
| 排水量 | 基準:14,300t | |
| 満載:18,800t | ||
| 全長 | 199m | |
| 全幅 | 31m | |
| 吃水 | 7m | |
| 機関 | CODAD方式 | |
| 斗山-SEMT ピルスティク 16PC2.5 ディーゼルエンジン(8,000hp) | 4基 | |
| 推進機 | 2軸 | |
| 速力 | 巡航18ノット、最大:23ノット | |
| 航続距離 | 18ノット/10,000海里 | |
| 乗員 | 330名 | |
| 兵装 | ゴールキーパー 7連装ガトリング砲CIWS | 2基 |
| RAM21連装発射機 | 1基 | |
| チャフ・フレア発射機 | ||
| C4ISR | KNTDS(リンク11) | |
| 戦術情報処理装置 | ||
| SLQ-200(v)5K SONATA 統合電子戦システム | ||
| レーダー | SMART-L 3次元レーダー | 1基 |
| MW08 低空警戒/対水上レーダー | 1基 | |
| AN/SPS-95K 航海レーダー | 1基 | |
| ソナー | 対戦闘泳者用ソナー | |
| 輸送能力 | ||
| 搭載艇 | LSF-II エア・クッション型揚陸艇 | 2隻 |
| 搭載機 | 各種ヘリコプター | 10機 |
| 人員 | 海兵隊1個大隊:700名 | |
| 車輌 | K1戦車 | 10輌 |
| KAAV7水陸両用装甲兵員車 | 16輌 | |
独島級揚陸艦(ドクトきゅうようりくかん)は、大韓民国で開発された強襲揚陸艦(ドック型揚陸艦に分類される場合もある)。現在は1隻が就役している。
名称は韓国が領有権を主張している島・独島(日本名:竹島)にちなむ(詳細は#名称問題を参照)。
目次 |
開発の経緯 [編集]
韓国海軍は2020年の機動艦隊(海上自衛隊の自衛艦隊にあたる)創設を目指し、イージス艦(世宗大王級駆逐艦)、3,500トン級潜水艦(KSS-III) 、独島級大型揚陸艦(LPX)の開発計画を進めており、LPXについては「大洋海軍(ブルーウォーターネイビー)への足場」と表現し、韓国海軍の遠距離作戦能力の強化を見込んでいる。
独島級は、兵員700名とCH-60・リンクスなど10機余りのヘリコプター、K1戦車10輌、KAAV7水陸両用装甲兵員車16輌、空気浮上式高速上陸艇2隻を搭載可能。
韓国が打ち出している機動艦隊創設計画だが、韓国が現在も継戦中である北朝鮮に対する軍備としては強大過ぎる上、独島級大型揚陸艦も地理的にも北朝鮮には最も遠い済州島に配備しており、日本全域を射程に収めるとされる韓国の国産長射程巡航ミサイル(天竜)の配備と共に、対北朝鮮用としては疑問符が付くとの意見が多い。日本側の専門家筋の中には、これらのことから対北朝鮮装備としては過大な韓国の海軍力が、秘密裏に日本を仮想敵国としているのではないかとの懸念も聞かれる[1]。
建造は韓進重工業が担当。1番艦は2005年7月12日に進水式を行い、2007年7月3日に就役した。
船体 [編集]
格納庫の後方にはウェルドックがあり、LCACなどの揚陸用舟艇を収容できる。韓国海軍が所有する既存のLCAC(LSF-I型) のペイロードは22t程度しかなく戦車を搭載することができないため、よりペイロードが大きいLSF-II型『ソルゲ(솔개・鳶)型エアクッション揚陸艇』を、FMS(1998年)と、LCACに関する技術データの提供と支援を受ける約50億USドルの契約(2002年9月)による国内生産によって調達し、2007年より配備している。
海軍当局によれば本級は揚陸任務に使用するだけでなく、機動艦隊指揮艦として、また国際連合平和維持活動や災害救助などにも活用されるという。そのために揚陸艦としてはかなり高度なレーダー類を有している。
独島級は揚陸艦というより、艦隊の中心として機能する旗艦にウェルドックを付加し、ヘリ空母としても運用できる一種の多目的艦といえる。 これは、韓国海軍が海上自衛隊のおおすみ型輸送艦とひゅうが型ヘリコプター護衛艦のように大型揚陸艦とヘリ空母を別々に保有する予算的余裕がないことから、独島級に両方の機能を求めた苦肉の策ともいえる。
後部エレベーター [編集]
後部エレベーターの影響で実際は1隻しか収容できないのではないかと推測されていたが、エレベーターのレールはLCAC揚陸艇に干渉しない用に設計されていると推測される。ただし後部エレベーターはドック内に降りるため、LCAC2隻を収容した状態では下降させることができない。
エレベーター頂板は下降時にドック前端にある跳上げ式ランプと同レベルの高さになる事で、格納庫と連絡する構造である。
空母への転用可能性 [編集]
独島級揚陸艦は揚陸艦としてはかなり大型で、ハリアー II、F-35B等といった垂直離着陸機の運用が可能な甲板スペースと格納庫を持っているため、スキージャンプの設置など所要の改造を施して、軽空母として転用すること想定しているのではないかとも言われる[2]。しかし韓国政府は独島級をヘリ搭載艦としてのみ使用し、固定翼機を搭載する航空母艦として使用する予定はないと発表した。
運用 [編集]
韓国海軍は、独島級の他にイージス艦である世宗大王級(KDX-3)、中型潜水艦などから構成される機動部隊として第7機動戦団を編成し、釜山海軍作戦基地に配置している。将来的には済州特別自治道に母港を移転して、済州道~インドネシアのマラッカ海峡間の海上輸送路を保護し、中国人民解放軍海軍、海上自衛隊に対抗するために活用される。独島級はこの機動艦隊の指揮艦となる予定である。
欠陥 [編集]
独島艦には3種類のレーダーがあるが、試験評価過程においてレーダーを作動させるとレーダーのビームが甲板に反射してレーダーモニターに反射標的(虚偽標的:ゴースト)が発生するという致命的欠陥が発見された。この問題は4次にわたって修正補完されたが問題を完全には解決できず、その状態のままで2007年7月、海軍に引き渡された。
火器管制レーダーの場合、回転時に1~3個発生した虚偽標的問題は解決したが、直線走行時、3~4個発生したものは、改善後にも相変わらず1~2個が発生しており、対空レーダーの場合も回転の時1~3個発生した反射標的問題は解決したが、直線走行時の3~4個発生したものは改善後にも相変わらず3~4個が発生している[3]。
対艦ミサイルなどを自動で迎撃・撃墜するゴールキーパー接近防御火器システムが2基装備されているが、「独島」においては艦首側の1番砲はヘリ甲板の最前部に設置したが、艦尾側の2番砲は位置を考慮せずにアイランドの高所に近接火器を配置した為に、ゴールキーパーが砲身を下げて俯角を取った場合射界にヘリコプター甲板の後部が入ってしまうため、その範囲に艦載機や装備があった場合は敵機もろとも掃射してしまう欠陥が竣工後に発覚した。[4]。
搭載ヘリ未確保問題 [編集]
独島の艦上用ヘリコプターを確保できず、ヘリコプター機動訓練を海ではなく貯水池の上で実施していることが明らかとなっている。
国政監査資料によれば、韓国海軍は訓練時、艦上用ヘリコプターの代わりにUH-60ヘリコプターを用いているが、このヘリコプターには防塩処理がされていないため独島では機動訓練が出来ず着陸訓練だけが行われている。
「独島」が就役して5年が経過したが艦上用ヘリコプターが確保されず戦力化が完了できない状態であり、2018年~2022年になって韓国型機動ヘリコプターKUHの艦上用改造ヘリコプターが搭載される計画なので、「独島」は進水17年が経過した後になって戦力化が完了することになる[5]。
同型艦 [編集]
| 艦番号 | 艦名 | 建造 | 起工 | 進水 | 就役 | 母港 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| LPH-6111 | 独島 | 韓進重工業 影島造船所 |
2002年 10月 |
2005年 7月12日 |
2007年 7月3日 |
最南端の馬羅島、最西端の白ニョン島を艦名とする2番艦以降の構想があるが、予算などの問題があり、未だ着手されていない。
李明博政権が実施した国防改革2020によって独島級は2番艦までの建造となることが決定した。合わせて独島級の拡大型の建造計画の破棄、2番艦建造の先送りも決定され、当面は1番艦である「独島」に搭載する汎用ヘリコプターの調達が優先されることとなった。
ロシア海軍がミストラル級強襲揚陸艦の購入・建造を決めた際、ロシア総合造船会社は造船設備の新造が必要なために、ミストラル級ではなく独島級の購入を主張してセルジューコフ国防大臣と対立した。同社極東部センター部長は、ミストラル級を運用・整備する設備や護衛部隊が太平洋艦隊には整っていないと述べ、仮に独島級揚陸艦を購入した際、整備修繕も韓国に外注することを暗に示唆している[6]。
名称問題 [編集]
「竹島 (島根県)#領土問題」も参照
2005年7月、韓国海軍は一番艦に「独島(ドクト)」という名称を付ける事を正式に発表し、竹島問題にさらに波紋を広げている。
韓国海軍は、「独島艦」を将来、機動艦隊の旗艦となる艦船としている。有事に当事国へ攻め込み、海上展開の要となる韓国海軍の顔である。その艦の名称に、日韓両国で帰属問題を争っている竹島の韓国名を当てたことに関して、日本政府は、領有権の確保を目標とした大きな政治的挑発行為であるとして遺憾の意を表明した。これに対し韓国側は「韓国政府は独島に対する日本のいかなる不当な主張も韓国の領土主権に対する深刻な挑戦行為とみなし、断固として対処する」と強調して日本に対するさらなる対決姿勢を見せた。
活動 [編集]
就役前ではあるが、韓国海軍61周年記念に甲板で人文字で「61」と描いたのが最初の活動である。
脚注 [編集]
- ^ 『世界の艦船』586号(海人社)等。
- ^ 『CGで実現 これが自衛隊の新世代兵器だ』別冊宝島編集部
- ^ 독도함, 레이더 허위표적 문제 수정안된채 인도돼ニュースプライム(韓国語)2008년 10월 14일 (화) 09:40:48
- ^ "韓国の軍艦「独島艦」に設計ミス、敵軍でなく自軍ヘリを迎撃=韓国"サーチナ(日本語)2011/09/13 19:22
- ^ "독도함 헬기 기동훈련 저수지서 실시"聯合ニュース(韓国語)2009/10/13 09:24
- ^ アンドレイ・V・ポルトフ「真の敵はいずこ? 組織の腐敗がロシア海軍を蝕む」 『世界の艦船』753集(2012年1月特大号) 海人社
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
- 公式(韓国語)、英語
- 日本周辺国の軍事兵器
- GlobalSecurity
- 韓進重工業