煮る

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京料理の野菜の煮物、野菜の炊いたん

煮る(にる)とは、直接的には出汁などの液体を加熱することによって熱媒介とし、その液体に浸した食材へ間接的に加熱する調理法である。加熱した食材だけでなく、加熱に利用した液体(つゆ、汁)も同時に利用する。(そばパスタのように別個で利用する、あるいは全く利用しない調理法は「ゆでる」となる。)

煮て調理された料理煮物と呼ばれる。「焚く・炊く(たく)」とも称し、この用例は西日本に多い。

食材への更なる食味浸透を目的に、時間をかけて煮ることを煮込む(にこむ)と呼ぶ。これを進め、液体がほぼ蒸発するまで煮る調理法を煮切る(にきる)と呼ぶ。

煮物にはさまざまな種類があるが、ごく普通の煮物(日本料理の場合)は、基本は出汁で素材を浸し、醤油日本酒みりん砂糖を味付けの基本として、必要に応じて味噌、しょうが汁、油なども加えて味付けし、素材に味が染み込む(つまり「煮染める」)ように加熱調理する。多くの素材ではずっと火にかけ通しても煮崩れるだけで味はそれほど急に染み込むことは無く、いったん火からおろして冷める間に味がしみ込むので改めて火にかける、もつ煮の場合は煮崩れは少ないものの味がしみにくいので弱火で長時間煮るなど、素材に合わせた火加減が重要で、あるいは野菜の煮物にみりんを使うと身が絞まり固くなりやすいので使用を避けるなど、調理の手法はさまざまで、単に作るだけならば簡単ではあるが、美味しくかつ見栄え良く作るのは難しい料理である[1]

目次

[編集] 煮かた一覧

煮物は最も一般的な料理であるため、煮る方法によって様々な呼び名がつけられている。

  • 煮込み(にこみ)
    • 長時間煮た料理
  • 煮付け(につけ)
  • 含め煮(ふくめに)
    • 多目の汁で食材の中まで味がしみ込むように煮る料理。
  • 煮染め(にしめ)
    • 濃い味で時間をかけ煮る料理。料理法は「筑前煮」と同じだが、材料を一品ずつ煮たのが煮しめ、一緒に煮るのが筑前煮。
  • 煮浸し(にびたし)
    • 薄味の汁でさっと煮てそのまま煮汁の中で食材を冷まして味をしみ込ませる料理。

[編集] 代表的な煮物

[編集] 煮込み料理

[編集] 慣用句

  • 煮て食おうと焼いて食おうと
  • 煮ても焼いても食えない
  • 煮るなり焼くなり
  • 煮えきらない
  • はらわたが煮えくりかえる
  • 煮しめたような
  • 煮え湯を飲まされる
  • 業を煮やす
  • ~のごった煮

[編集] 「煮る」に関する格言・ことわざ

  • 豆の煮方で二度離婚
  • 鱈は馬の鼻息で煮る
  • うどの煮えぶとり (たいして役に立たない物に限って量だけは多い。うどの大木と同義)
  • 小豆は莫迦に煮させろ (気長にやったほうがよい事の喩え)
  • 豆腐も煮れば締まる (頼りない者も苦労すればそれなりに根性が据わる)
  • 狡兎死して走狗煮らる (かつて役に立った者も、用済みとなれば捨てられる)
  • 琴を焚いて鶴を煮る (無風流、殺風景のたとえ)
  • 豆を煮るに豆殻を以って炊く (兄弟が相争う比喩)「三国志」
  • 大国を治むるは小鮮を烹(に)るが如し (小魚を煮るときかき廻しすぎたら崩れる。大国は干渉しすぎず鷹揚に治めよ)「老子」

[編集] 出典

  1. ^ 田村『日本料理の基本』p.93~118

[編集] 参考文献

  • 〔つきぢ田村〕三代目、田村 隆 著『日本料理の基本』新星出版社、2009年、ISBN 978-4-4050-9185-6
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