煙草屋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
日本煙草屋
日本(洞川温泉

煙草屋(たばこや)とは、日本において煙草喫煙具等を扱う販売店を示す。一般的には、専売店(街角のたばこ屋さん)と米屋酒屋食料品店コンビニエンスストア駅などの売店キヨスク)等の兼業店に二分される。

概要[編集]

かつて、たばこ販売は、主に高齢の主人が生業で細々と営む専売店(街角のたばこ屋さん)で対面販売される場合が多かったが、コンビニエンスストアの台頭などから閉店する店が相次ぎ、1980年代以降はコンビニエンスストアや、酒屋などの店頭、駅構内にある、兼業店が設置する自動販売機で販売されることが多い。日本では一般の小売店の利益率は10%未満と非常に低いことから、昔より自宅兼店舗で年寄りの小遣い稼ぎの商売とみなされてきた。日本たばこ産業では、発注日、配送日などは厳密に決められており、現代においても小売店への配達を「配給」と称している。

たばこの仕入原価・小売価格は政府により規定され、割引して販売することは禁止されている。なお、たばこの定価制度はたばこ事業法第33条から第37条までの規定に基づいているため、再販売価格維持を原則禁止した独占禁止法に違反しない。仕入価格は小売価格の概ね9割である(1割が小売店の収入となる)。

また、たばこを購入した金額に応じてポイントサービスをしたりすることも実質的な値引きにつながることから禁止されている。ただし、まとめ買いをした客にサービス品(ライターなど)を提供することはよく行われている。

販売に際しては、保管商品の火災保険料、業界団体に加入した場合の会費などのコストも必要となるため前述のとおり利益率は実質1割に満たない。ただし、販売に必要な什器などはたばこ販売会社から無償提供を受けられることが多い。

自動販売機では扱えない販促品付きの製品やシャグタバコパイプ用たばこ、葉巻きたばこは湿度管理の必要性などから自動販売が普及していないため、煙草屋にて対面販売される。

製造たばこ小売販売業許可[編集]

たばこの販売業許可は「一般」「特定」があり、他に「出張販売許可」がある。これらの許可を得ない者がたばこの販売をすることは禁止されている。一つの事業者が複数の店舗で販売する場合、場所ごとに許可が必要である。

一般[編集]

いわゆる「街の煙草屋」はこれに該当する。一定距離以内に他の煙草販売箇所がある場合許可を申請しても不許可となる。たばこを販売していないコンビニエンスストアは、近隣に他の販売箇所があるため許可を取得できなかったケースがほとんどである。 したがって、一般許可のたばこ販売店が一定距離以内に複数存在することはあり得ない(近接した複数の店舗でたばこ販売が行われている場合、許可の不備等の恐れもある)。その距離については場所により異なっている。繁華街等では制限距離が短くなっている。

特定[編集]

劇場、駅改札内など閉鎖された空間で販売をするための許可。距離制限は適用されない。喫煙設備の設置が義務づけられている。ただし、健康増進法の施行(2003年5月1日)以前から特定許可を取得している場合経過措置として「当分の間」喫煙設備がなくても許可取り消しは行なわない。喫煙所のない全面禁煙の駅構内でたばこが販売されているのはこの経過措置が適用されているためである。また「当分の間」の具体的な期間は定められていない。 2003年5月1日以降に特定許可を取得する場合は「喫煙設備」の設置が許可取得条件となる。(たばこ事業法関連の製造たばこ小売販売業許可等取扱要領に規定) また、駅建物内であっても改札外に店舗がある場合、鉄道利用者以外でも利用できるので一般許可が必要である(近隣店舗との距離制限が適用される)

出張販売許可[編集]

既に販売許可を持っている者が、許可取得場所ではない他の場所で販売をするときに必要な許可。 出張場所1箇所ごとに許可が必要である。 自分の店舗以外の別の離れた場所に自販機を置くようなケースが多い。特定免許と同様の条件で喫煙設備の設置が義務づけられる。 但し、海水浴場、祭礼の場所等季節的又は一時的に人の集まる場所での出張販売の場合は喫煙設備の設置義務は免除される。出張許可を得ていない場所においてたばこを販売することは禁じられている。従って、財務局の許可を得ずにイベント会場などにたばこを持ち込んで販売することは違法である。もし販売をしたいのであればその場所について許可を得る必要がある。

出張販売先で、自動販売機により販売活動を行う場合以外は「小売販売業許可名義人」が自ら販売活動を行う必要がある。他人に販売委託をしたりすることはできない。(実際に販売を行う者が許可を取得する必要がある)

移転等の場合[編集]

営業店舗を移転する場合、財務局長の許可が必要である。(同一場所での建て替えであっても基本的には財務局長の許可が必要である)

自販機の設置方法[編集]

自販機を設置する場合、前述のいずれかの販売許可が必要になる。自販機は係員から視認できる位置に置かなければならない等の規制がある。 ただし、関係者のみが利用する自販機(職場に設置されて、関係者のみが利用する場合など)についてはそうした制限はない。

通常、日本たばこ産業等では自販機のオペレーションは行わず、設置者となっている煙草販売者(煙草屋)が商品の補充などの管理を行っている。

価格・税額改定の場合[編集]

価格、税額が改定される場合、改定日の午前0時に価格の変更を行う。 改定前・改定後のたばこ税等の差額は国税局に申告して納税しなければならない(但し、在庫が一定数以下の場合は免除される)。改定日午前0時時点の在庫数をカウントする必要があるが深夜に自販機等のたばこの在庫数をカウントすることは個人商店や売店などでは難しい。

そのため、改定日の前日にいったん自販機のたばこを抜き取って販売中止として、改定日以降に再びたばこを自販機に装填して販売を再開するといった対応をする商店が多い。

たばこ税も参照のこと

関連法規[編集]

日本では製造たばこ(吸うためのたばこ製品)の小売販売業を行うためにはたばこ事業法(昭和59年法律第68号)に規定された許可が必要である。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]