無影灯

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東ドイツの旗 1950年代

無影灯(むえいとう)は、手術室などで用いられる照明器具の一種[1]

歴史[編集]

日本においては古くは、1920年(大正9年)にフランスから「シャリテイク」というタイプが、その後ドイツから「パントフォス」というタイプの無影灯が輸入されたという[2]

光源となる電球には、かつては白熱電球クリプトン電球[3]ハロゲン電球[4]が用いられていたが、近年は発光ダイオードを用いたLED照明化も進んでいる。それによって、後述の低発熱(低廃熱)が実現可能となった。

特徴[編集]

無影性
まず、手術作業への影響を減らすためにを生じないよう、電球内や反射板によって光を乱反射させる仕組みが施されている[3]
低発熱(低廃熱)の光
患者の負担を緩和するため(術部の乾燥を防ぐ点でも[5])光をできる限り低温で供給できるよう、複数の小さな電球を用いて1個単位の熱量を減らしたり赤外線吸収フィルターを導入するなどの工夫がされている[3]
色温度
手術を行う人によって「無影灯の適正な色温度」の意見は分かれるが、現在では、ある程度の色温調節が可能な無影灯も登場している[6][7]

脚注[編集]

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  1. ^ 手術以外に用いられる無影設計の照明器具には、歯科の治療用や、デスクライトなどがある。
  2. ^ 「手術無影燈の梗概と将来の傾向」山田医療照明専門製作所 山田景福 - 『醫科器械學雜誌』 日本医療機器学会 (復興8号) (1951年4月10日)
  3. ^ a b c 無影灯 とは - コトバンク(世界大百科事典 第2版)
  4. ^ むえいとう【無影灯】の意味 - goo辞書(デジタル大辞泉)
  5. ^ 手術用無影灯 デネブLED - 株式会社アトムベッツメディカル
  6. ^ 無影灯 - 株式会社セントラルユニ
  7. ^ 白色LEDは、青色LEDの光を黄色の蛍光体に通す方式が主流となっている。紫外線LEDとRGB蛍光体の組合せによる新技術では、計算上は再現できる色の範囲が30%広がるという(徳島新聞、2010年7月7日)。

関連項目[編集]