点灯管

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点灯管(てんとうかん)、グロースターター(Glow starter)は、点灯管方式の蛍光灯を点灯させる放電管。グローランプ (glow lamp) 、グロー球等とも呼ばれる。

概要[編集]

口金の形状によりE型とP型に分かれる。一般的に30W以下ではE型、32W以上ではP型である。構造はほぼ同じだが、P型にはラジオ等の雑音防止用に雑音防止コンデンサが取り付けられている。E型を使用する場合は器具側にコンデンサがある。

外装は樹脂金属で覆われており、その内部にガスが封入されたガラス管がある。E型の一部では外装がなく、電球のようにガラス管そのままで内部電極が観察できるものもある。管内部には固定電極とバイメタル電極(可動電極)がある。

使用回数が増え耐久性能を超えると、点灯までの時間が長くなったり点灯できなくなるが、容易に新しいものと交換することができる。なお、ラピッドスタート式やインバーター式のものは点灯管を使わない。

動作原理[編集]

スタータ形の蛍光灯は点灯する前に蛍光灯内の電極を予熱する必要がある。 まず、器具の電源が入ると点灯管内の固定電極とバイメタル電極間に放電が発生する。放電により生じた熱によりバイメタルが湾曲して2つの電極が接触、通電が開始され、蛍光灯の電極が予熱される。

放電が消えるため数秒経つと点灯管電極が冷え、バイメタル電極(可動電極)が元に戻り、接点が開く。 この際安定器に高電圧が発生し、これにより蛍光灯が点灯する。

規格[編集]

FE1E
点灯管 電子点灯管 口金 対応する蛍光灯
FG7E FE7E E17形 4 - 10W形
FG1E FE1E 10 - 30W形
FG7P P21形 4 - 10W形
FG1P 10 - 30W形
FG5P FE5P 25 - 32W形
FG4P FE4P 35 - 65W形

性能[編集]

グロー方式点灯管[編集]

数回動作し、蛍光灯を点灯させる。点灯するまで、点灯管と蛍光灯は点滅を繰り返す。蛍光灯の点滅は電極のエミッターを何度も飛散させ、エミッターがなくなると蛍光灯は点灯しなくなる。蛍光灯を点灯させるのにかかる時間は、約3秒。寿命は、6,000回以上。100円ショップのほか、一部量販店では50円以下で売られている。この他最近は、従来比約3倍(18,000回)の寿命の長寿命点灯管もある。通常の点灯管よりもやや高い(200円程度から)が、電子点灯管に比べるとずっと安く導入しやすい。2009年頃より需要は縮小傾向にあり、東芝ライテックでは2010年3月末をもってグロー方式点灯管の製造を中止し、電子点灯管に切り替えている。[1]

電子点灯管[編集]

電子回路により、一回の動作で蛍光灯を点灯させることができる。そのため、ラピッドスタート方式や高周波点灯方式のように点灯する。電子回路により一定時間確実に予熱し、点滅も一回のみのため、通常の点灯管と比べてエミッターが飛散しにくく、蛍光灯も長持ちする。蛍光灯を点灯させるのにかかる時間はE形で約1.0~1.2秒、P形で約0.6秒。60,000回から120,000回以上の点灯ができる。グロー方式点灯管に比べ価格は高いが、長寿命のためランニングコストはかなり安い。

日本国内の点灯管メーカー[編集]

近年[いつ?]の動向[編集]

  • (安定器と点灯管を用いる従来型器具より消費電力の少ない)インバータ式器具の普及により点灯管と安定器を用いる従来型器具の生産は大幅縮小されており、現行モデルは流し元灯や物置用の一部のみとなった。さらに現代[いつ?]蛍光灯白熱電球より消費電力が少なく、かつ長寿命でランプ交換も不要なLED照明が急速に普及している事から、メーカー各社は(蛍光灯及び白熱電球を用いる)従来型照明器具の生産を大幅縮小。2014年になると(照明器具国内シェアトップの)パナソニックが業界の先陣を切って「蛍光灯及び白熱電球を用いる従来型照明器具の一般住宅向けモデルの生産を2015年度限りで終了しLEDへ完全移行する」旨を公式発表した(卓上型の電球及び蛍光灯器具は2011年限りで生産を終えLEDへ完全移行。蛍光ランプ・電球型蛍光ランプ・点灯管は交換用途に絞って生産を継続。2014年3月4日付の朝日新聞日本経済新聞記事にて報道)。こうした「脱蛍光灯」の動きは今後国内他社にも広がる可能性がある。なお白熱電球生産は(一部特殊用途を除き)2012年度を以て国内メーカー全社が完全終了した。

脚注[編集]