濾胞性リンパ腫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
| Follicular lymphoma | |
|---|---|
| 分類及び外部参照情報 | |
リンパ節の濾胞性リンパ腫
|
|
| ICD-10 | C82. |
| ICD-9 | 202.0 |
| ICD-O: | M9690/3 |
| OMIM | 151430 |
| eMedicine | med/1362 |
| MeSH | D008224 |
| プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 | |
濾胞性リンパ腫(ろほうせいリンパしゅ、英: follicular lymphoma, FL)は、低悪性度B細胞性悪性リンパ腫の一分類で、病理組織学的には胚中心由来のcentrocyteとcentroblastが大小様々な結節を作って増殖する。
目次 |
疫学 [編集]
欧米諸国では悪性リンパ腫の20~30%を占めるのに対し、日本ではその半分程度(全悪性リンパ腫の約10~15%)と少ない。しかし近年増加傾向が指摘されている。
症状 [編集]
表在リンパ節腫大
詳細は悪性リンパ腫#症状も参照。
組織学的分類 [編集]
WHO分類第4版では、pediatric follicular lymphoma, primary intestinal follicular lymphoma, in situ follicular lymphoma の3亜型が加えられた。
- 濾胞性リンパ腫 (Follicular lymphoma : FL)
- 小児濾胞性リンパ腫 (pediatric follicular lymphoma)
- 消化管原発濾胞性リンパ腫 (primary intestinal follicular lymphoma)
- "in situ" follicular lymphoma
診断 [編集]
- リンパ節生検。反応性リンパ濾胞と異なりLow grade follicular lymphoma で見られる腫瘍化したリンパ濾胞は単調な印象を与える。その理由のひとつはアポトーシスapoptosisに陥ったリンパ球を処理する組織球(tingible body macrophages)が欠如しているためである。また反応性濾胞に存在するマントル帯は観察されにくく腫瘍性濾胞と周囲との境界は不明瞭となる。濾胞性リンパ腫では骨髄浸潤が高率(40~70%)に認められる。
- 免疫染色。腫瘍細胞はB細胞系マーカー(CD20, CD79a)陽性、逆にT細胞系マーカー(CD3, CD5)陰性。胚中心マーカー(CD10, bcl-6)陽性。bcl-2は正常胚中心では発現低下が見られるが腫瘍性濾胞では発現することが多い。ただしbcl-2の発現率は、low grade follicular lymphoma の80~90%、high grade follicular lymphomaの50%程度と100%ではない。濾胞性リンパ腫では濾胞樹状細胞(CD21+, CD23+)のネットワーク形成が見られる。
- 鑑別診断。濾胞辺縁帯リンパ腫|MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫。
- 濾胞性リンパ腫のGrading
- Grade1 0~5/hpf
- Grade2 6-15/hpf
- Grade3 >15/hpf
- Grade3A centrocyte混在あり
- Grade3B centrocyte混在なし
- 濾胞性リンパ腫に合併したびまん性大細胞性悪性リンパ腫
治療 [編集]
病期により異なる。
予後 [編集]
文献 [編集]
高田尚良、吉野正 濾胞性リンパ腫 文光堂「病理と臨床」2010年 vol.28 No.7 720-726