滝口康彦
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滝口 康彦(たきぐち やすひこ、1924年3月13日-2004年6月9日)は、日本の時代小説家である。本名・原口康彦(はらぐち やすひこ)。生涯のほとんどを佐賀県多久市で過ごし、旧藩時代の九州各地を舞台にした「士道」小説を数多く発表した。
1924年(大正13年)3月、長崎県佐世保市万津町生まれ。実父の死去、実母の再婚後、佐賀県多久市に移る(1936年)。尋常高等小学校卒業後、いくつかの職(郵便・運送・炭鉱)を経て、1957年(昭和32年)、「高柳父子」で作家デビュー。なお、戦時中に防府海軍通信学校を卒業している。また、戦後、レッドパージをうけて当時勤めていた炭鉱を解雇されている(滝口本人は共産党員ではなかった)。
佐賀県多久市に在住し、九州在住の時代小説家として、北九州市門司の古川薫、福岡市の白石一郎と並び称された。この3人は「九州三人衆」とも「西国三人衆」とも呼ばれ、私的にもこの3人には深い親交があった。
他の2氏が受賞した直木賞をついに滝口は受賞することはなかったが(同賞候補として合計6回ノミネートされている)、武家社会の掟にしばられる下級武士の悲劇など、「『士道』の峻烈さ、酷薄さ、無残さ」を描くことにかけては並ぶ者のない、当代きっての時代作家であった、と高く評価されている。
急性循環不全のため多久市内の病院で死去。享年80。


