深沢ハウス
深沢ハウス (Fukasawa House) とは、日商岩井不動産(筆頭売主)および長谷工コーポレーション(施工・監理)が東京都世田谷区深沢の東京都立大学理学部・工学部跡地に建設した集合住宅のことである。
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[編集] 概要
深沢ハウスは、駒沢オリンピック公園の南側に隣接しており、独立行政法人国立病院機構東京医療センターやめぐろ区民キャンパスにほど近い。住宅13棟と3店舗、全棟免震構造、約13,000m²に及ぶ緑地で構成されている。住宅棟の中で最も高いものは19階建ての高層棟(D棟)である。敷地面積は東京ドーム0.85個分に相当する39,841m²で、総戸数は772戸、全邸宅分に当たる772台収容の地下駐車場を完備している。
[編集] 反対運動と訴訟
『第一種低層住宅専用地域』に指定された周辺の深沢・八雲地区は、2階建てを中心とした低層住宅街が広がっているにもかかわらず、その地にあってこの高層棟の建設が可能だったのは、当地域が『第一種中高層住宅専用地域』に指定されていた都立大学の跡地であったことに由来する。
従来第一種低層住宅地として整備されてきた地域に、大学用に設定された中高層指定を利用する形で巨大なマンションが建築されることに周辺住民からは強い反発が起きた。長谷工側が住民や行政の要望(※)をほとんど受け入れずに着工に踏み切った上、工事中も条例規制値を超える騒音や振動に対して十分な対処を行わず一部の周辺住戸に被害が出たことから、周辺住民76人は長谷工に対して、建物の12階以上の撤去(提訴当時は設計変更であったが、完成したため撤去に変更)と工事および日照権侵害による損害賠償を求める民事訴訟を起こした。
- (※)世田谷区の環境審議会が周辺の他の集合住宅と比べて圧迫感があることを理由に、設計の再考を「意見書」として答申していた。ただし、この答申に基づき世田谷区長が長谷工に対して直接是正を勧告することはなかったため、東京地裁の判決は「答申はあくまで自発的対処を求めるもので是正についての強制力を伴うものではなかった」とした。
2005年11月28日、東京地裁は原告76人のうち21人について工事による騒音被害が受忍限度を超えていたこと、同じく3人について工事の振動による住宅被害があったことを認めて660万円の損害賠償を命じる判決を下したが、日照権侵害は「受忍限度内」、12階以上の撤去については「関係法令の要件を満たしていること」「景観利益は確立していたといえず、高さ制限が住民大多数の意思とは認めがたいこと」を理由としていずれも退けた。原告側は控訴したが、2006年8月24日に東京高裁はこれを棄却。原告側は最高裁判所に上告中である。
なお、世田谷区在住の周辺住民はこれとは別に、本来長谷工が区に支払うべき「環境整備協力金」約3億円が不明朗な経緯によって不当に免除されたとして平成17年に世田谷区に住民監査請求を行ったが「環境整備協力金」は事業者と区との合意による寄付であり減額は問題は無いとして却下されたため、世田谷区長を相手取った行政訴訟を提訴中である。
[編集] アクセス
最寄り駅は東急田園都市線の駒沢大学駅や東急東横線の都立大学駅、東急東横線・東急大井町線の自由が丘駅などで、いずれも徒歩20分圏内である。バスを使えば、都立大学駅・目黒駅・自由が丘駅・駒沢大学駅・渋谷駅などへアクセス可能で、どの路線のバス停へも徒歩5分以内で行くことが出来る。また、自由が丘駅からは、無料で地域を巡回するサンクスネイチャーバスが走っており、敷地内にダイレクトにアクセスが可能である。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
[編集] 参考文献
- 「『都市再生』を問う」(五十嵐敬喜・小川明雄、岩波新書、2003年)
- 「建築紛争」(五十嵐敬喜・小川明雄、岩波新書、2006年)
- 世田谷区平成17年度住民監査請求の結果