海腹川背
『海腹川背』(うみはらかわせ)は、1994年12月23日に株式会社TNNから発売されたスーパーファミコン用アクションゲーム、およびシリーズ名。
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概要 [編集]
『海腹川背』はアクションゲーム。主人公の「海腹川背」という名前の女の子を操作し、ゴムロープの先に付いた釣り用ルアーを天井や壁に引っ掛けてターザンのようなアクションをしながら、ゴールとなるドアを目指すものである。なお主人公は説明書では親しみを込めて“さん”付けで紹介されている。
障害物や敵を除けながらドアに到達し入ると次のフィールド(面)に進め、ドアが2か所以上設置されているフィールドでは入るドアによって次のフィールドが異なる。最終ステージとなるフィールドと最終フィールドへの到達ルートは複数ある。フィールドによって難易度は様々で、中には、相当の鍛錬を積まないと到達できない上級者向けの難所もある。敵キャラクターは、金魚・どじょう・たにし・鮪・蛸など全て河川・海洋の生物である。
シリーズ名である「海腹川背」の本来の意味は「海の魚は腹に、川の魚は背に脂が乗っている」という板前用語、とゲームの説明書では説明されている。他にも、「魚の焼き方に関する格言」「盛り付けを指す言葉」等、意味については諸説ある。「川背海腹」という言い方がされる事もある。本来の板前用語としては「川腹海背」もしくは「海背川腹」である。
また、Windows用スクリーンセーバーソフトである『海腹川背さんセーバー』がフリーウェアとして、キャラクター制作者の近藤敏信の公式サイトにて公開されている。
特徴 [編集]
この作品は、伸縮自在のフックつきゴムロープを使ったアクションが特徴で「ラバーリング・アクション」と銘打たれている。このルアー付きロープは十字キーとの組み合わせで8方向に投げることができ、一定の距離まで直進する。先端のルアーが何かに触れると引っ掛かって固定され、ロープを手繰り寄せたり引き伸ばしたりできる。このロープの使い方を工夫することで、従来のアクションゲームでは不可能だった様々な動きができる。たとえば、敵に引っかけ捕獲する、高く飛び上がる、広い穴を跳び越す、天井に張り付く、上の床に上がる、凄い勢いでダッシュする、など用途が広い。これらの非常に幅広いアクションにより、初心者から上級者まで楽しめる作りとなっている。このロープアクションのシステムは、カプコンが1987年にアーケードで発表したトップシークレットのシステムを受け継いだものである。
REPLAY機能があり、自分のプレイデータを記録し、再生モードで再生できる。2作目の海腹川背・旬以降ではクリアタイムも記録され、一度でも到達したことのあるフィールド1つを選択して練習出来るPRACTICE機能が追加されている。また、1/100単位で動く時計でプレイ時間が計られており、1つのフィールドをいかに早くクリアするかという点もやりこみ要素の1つとなっている。
このゲームは全シリーズ共通でフィールド構成が特殊であり、データが存在しない欠番フィールドが存在するのが特徴である。なお、このゲームにエンディングデモは存在せず、クリア時のフィールド画面を背景にスタッフロールが流れるのみである。
シリーズ作品 [編集]
- TNNのゲーム参入第一弾の作品として発売された。スーパーファミコン用に続編を発売する計画もあったが頓挫している。TNNは本作の後にサッカーゲーム『史上最強リーグセリエA Ace Striker』を発売したのみでゲーム業界から撤退している。同社が現存しているかは不明。
- 『海腹川背』の続編としてエクシングから発売。
- 『海腹川背・旬』の廉価版としてエクシングから発売。玉露園などの劇中CMがカットされ、代わりに描き下ろしイラストが表示される。また、新フィールドとしてF56、F57、F58が追加された。2012年9月26日にはスタジオ最前線からゲームアーカイブスとして配信を開始している[1]。
- 『海腹川背・旬』の移植・リメイクとしてマーベラスエンターテイメントから発売。一部追加フィールドはあるが、不具合を修正しないまま強硬販売に踏み切り、後に問題となった。
- Genterpriseより発売。『海腹川背・旬 〜セカンドエディション〜』をベースにフィールドが追加された(16、17、26、40、49、61、62、63)。また、スーパーファミコン版『海腹川背』が収録されている。
- アガツマ・エンタテインメントより発売予定。完全新作としては『~旬』以来16年ぶりとなる。メインキャラである川背は20歳と9歳の2人が登場。ほかにシリーズ初となる新キャラ「江美子ちゃん」(9歳川瀬の友人)と「横山埜鼓(ノッコ)」(未来からやってきた川背の子孫)が登場。
なお、タイトルの『さよなら~』には様々な意味を含ませているが、少なくともシリーズの完全なる完結を念頭に置いたものでは無い模様。[4]
『海腹川背』 [編集]
| ジャンル | ラバーリング・アクションゲーム |
|---|---|
| 対応機種 | スーパーファミコン |
| 発売元 | TNN |
| 人数 | 1人 |
| メディア | 8M ロムカセット 16k S-RAM(バッテリバックアップ)リプレイデータ用 |
| 発売日 | 1994年12月23日 |
| 価格 | 9,800円(税抜) |
| その他 | 著作権表示:(c)1994 TNN/NHK SC 開発担当会社は明記されていない |
主な開発スタッフ [編集]
- ゲームデザイン、プログラミング
- キャラクターデザイン
- 音楽
メディア [編集]
- テレビ向けCM及び各種広告
- TV向けCMは発売の1ヶ月ほど前にテレビ東京系列の深夜枠等極一部で放映されたのみであり、殆ど存在は知られていない。また、それとは別に、プロモーション用のビデオもある。
- 作品内では、海腹川背のプレイ映像と共に、海腹川背テーマソング「藍より青い海」(ゆい はやと作詞・作曲/トモくん歌)が使われた。その他、無名のメーカーのゲームソフト本格参入第一弾のため、プロモーションには力が入れられており、大型玩具店等でキャラバンキャンペーンも開かれた。
- 攻略本
- 『海腹川背 完全独占攻略本』(スコラ):スーパーファミコン版攻略本
- コミック
- 海腹川背(スコラ連載)
- ゲームのタイアップ企画として、『コミックバーガー』(スコラ)で8話分が連載された。作者は山吹ショウマ。
- ストーリーは直接ゲームとは関係せず、一種のパロディ作品である。因みに、主人公の名前は「海腹川背」ではなく、「海原川瀬」である。
- 連載誌、『コミックバーガー』休刊に伴い、「第一部完」という形で連載を終えた。
- 単行本は1巻のみ出版され、後期に連載された2話分が未収録である。
- サウンドトラック
- 海腹川背 サウンドトラック(sweeprecords、SRIN-1043、2008年7月23日発売)
- SFC版及びPS版『旬』のサウンドトラックCD。『旬』のテーマ曲である「ときめきが目を覚ましてる」「空の青さ」のインストゥルメンタルバージョンと「空の青さ」のフルバージョンも収録。ブックレットにはゲームデザインの酒井潔、キャラクターデザインの近藤敏信、テーマ曲を歌った小森まなみ、作曲担当の本山淳弘、立川伸治のコメントも掲載。
その他 [編集]
「海腹川背」の商標権は2009年12月現在、DS版「海腹川背・旬」の著作権者の1社であるエアータッチ株式会社が所有している(登録商標日本第5163679号ほか)。以前はPS版「海腹川背・旬」のアニメーション制作会社、スタジオ・ザイン(旧同4111937号)のほかに、財団法人エヌエイチケイサービスセンター(旧同3229532号)が保有していた。それらはすべて登録が外されている。 なお2012年にキャラクターデザイン担当の近藤敏信が代表を務めるスタジオ最前線が本作に関する権利を取得している[1]。
主人公に関しては裏設定が存在し、酒井潔のウェブサイト(外部リンク参照)で公開されていたが、現在は閲覧することはできない。ただし、インターネット・アーカイブ等でそれらを確認することは可能である。その裏設定(特に川背さんの家族関係)はかなり暗く、救いの無い重々しいものだった。ただしこれは酒井個人による裏設定であり、あたかも公式設定であるかのように受け取られている現状には抵抗があると酒井本人が後に述べている。
脚注 [編集]
- ^ a b 『海腹川背』スタジオ最前線が権利を取得 ― 『海腹川背・旬 ~セカンドエディション~』PSNで配信スタート,インサイド,2012年9月26日
- ^ 「『海腹川背』のiモード用モバイルパズルゲームが配信スタート」 電撃オンライン、2011年12月21日。
- ^ http://umihara.com/mobile/pc/
- ^ 「3DS「さよなら 海腹川背」クリエイターインタビュー “さよなら”とタイトルにつけた意味とは?」 GAME Watch、2013年5月29日閲覧。
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
- うみはら どっとこむ
- アトリエ鬱 - ゲームデザインの酒井潔のページ。現在、海腹川背関連のコンテンツはない。
- 迷羊亭 - キャラクターデザインの近藤敏信のページ、ほぼオフィシャルページ。海腹川背さんセーバーへのリンク有り。
- paper moon - コミック作者の山吹ショウマのページ。海腹川背さんのイラストもある。
- 「海腹川背・旬 セカンドエディション」酒井潔氏(前編) - (後編)