浮雲 (ギタリスト)

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浮雲
基本情報
出生名 長岡 亮介(ながおか りょうすけ)
出生 1978年10月7日(36歳)
出身地 日本の旗 日本千葉県
ジャンル カントリー・ミュージック
職業 ミュージシャンギタリストシンガー作詞家作曲家
担当楽器 ボーカルギターマンドリン
レーベル 東芝EMI
共同作業者 ペトロールズ(2005年 - )
東京事変(2005年 - 2012年)
著名使用楽器
テレファントム(Song Bird製)

浮雲(うきぐも、本名:長岡 亮介(ながおか りょうすけ)、1978年10月7日 - )は、千葉県出身の日本ミュージシャンギタリスト。また本項では、本名の長岡亮介名義の活動についても併せて記述する。

長岡亮介名義で、2005年から自身がフロントマンを務めるバンド「ペトロールズ」においてリード・ボーカルとギターを担当。また浮雲名義で、2005年から2012年までロックバンド東京事変」の2代目ギタリストとして活動した。

来歴[編集]

千葉県の公団住宅に生まれ育つ[1]。幼少時にピアノを習い始める。また父親が趣味でブルーグラスをたしなんでおり、幼いころからその類の音楽に親しむ。中学1年生の時に、部活動とは別のクラブ活動でギタークラブに所属してギターを始める(部活はバレーボール部に所属)。高校時代よりカントリーバンドに参加し、様々なミュージシャンとの演奏を重ねる。大学在籍中にギタリストとして活動を始め、ソニーミュージック主催のR&BAOR系のオーディション、NEWDIGSOUL Auditionに参加。本格的なプロミュージシャンへの道を歩み出す。

2000年頃より、椎名純平のバンド「The Evil Vibrations」のギタリストとして活動する。

2002年4月と5月、椎名林檎・椎名純平兄妹らとともにTOTOの楽曲「Georgy Porgy」をカバーし、「邪」というバンド名でネット配信する。担当はリード・ボーカルとギター。

2003年、椎名林檎の3rdアルバム「加爾基 精液 栗ノ花」にギタリストとして参加、椎名林檎とともにアルバムの文字デザインも行う。また同作のアナログ盤などに収録されたボーナストラック「映日紅の花」(作・編曲)を提供する。そしてビデオクリップ集「性的ヒーリング〜其ノ参〜」では、「迷彩」のPVに出演。

2004年、東京事変の1stアルバム「教育」において、椎名林檎のデモ・テープ制作に協力する。そのため、アルバムのスペシャルサンクスの欄に彼の名前が記載されている。またシングル「遭難」のイントロ部分のギターリフは、彼の案が採用された。

2005年、脱退した初代ギタリスト晝海幹音に代わり、東京事変に2代目ギタリストとして加入する。その際、椎名林檎によって「浮雲」というステージネームが与えられた[2]

2007年2月、椎名林檎が椎名林檎×斎藤ネコ名義でリリースしたアルバム「平成風俗」に参加。収録曲の「ギャンブル」ではギターを弾き、「花魁」では作詞・作曲を担当した。同年7月、東京事変4枚目のシングル「OSCA(オスカ)」では初めて作詞・作曲を担当。

2009年6月、椎名林檎の4枚目のソロ・アルバム「三文ゴシップ」の収録曲「丸の内サディスティック(EXPO Ver.)」で編曲、コーラスを担当。また、同時に発売されたともさかりえの3枚目のアルバム「トリドリ。」に「目覚め」(作詞・作曲)を提供。

2012年2月29日の閏日、所属していた東京事変が解散。

人物[編集]

  • 椎名純平のバンド「Evil Vibrations」にギタリストとして参加しているが、実は彼とは同じオーディションの出身である[3]。その縁で彼の妹でシンガーソングライター椎名林檎との交流も始まった[2]。また同バンドには、のちに東京事変で一緒になるドラマーの畑利樹も在籍していた。
  • 東京事変に加入したのは、アルバム「教育」において椎名林檎のデモテープ制作に協力したことがきっかけ。新しいギタリストを探していた東京事変のメンバーがそのデモテープを聴いて彼のギターサウンドを気に入り、「彼(浮雲)に頼めばいい」と椎名林檎に提案。後日、椎名がこの話をもちかけたところ、彼はこの申し入れを第二期東京事変としては1枚目となる2ndアルバム「大人」のレコーディング直前に承諾。晴れて東京事変への加入が決定した。また彼は、第1期メンバーであった晝海幹音・H是都M両名の脱退後、椎名の個人的な相談相手にもなっていたという。[4]
  • 浮雲という芸名は、東京事変加入時に椎名林檎によって名付けられた[2]
  • 東京事変では主にギターを担当しているが、曲によってはボーカルコーラスマンドリンも担当している。
  • 無類の車好き(特にフランス車)・自転車好き。都内の移動なら自転車を選ぶ。スタジオの行き帰りも自転車。2009年4月からは季刊の雑誌「自転車日和(辰巳出版)」にてコラム「自転車なんて、動けばよい」を連載している。
  • 近年、東京事変のメンバーとしてTV・ラジオ・雑誌などのメディアへ出演する時や東京事変のライブにおいてはほとんど眼鏡をかけていない。一方、ペトロールズなど本名で活動するときは眼鏡をかけている。浮雲名義の活動と本名での活動を眼鏡の有無で差別化しているのではないかと思われる。

ギタースタイル[編集]

  • ベースマガジン2007年11月号において、亀田誠治が「よほど意図的でない限り、8ビートのまっすぐなリフを刻むのは浮雲くんのカラーではない」と発言しているように、カントリーギターを思わせるアドリブ感のあふれる非常にテクニカルなギタースタイルが特徴である。
  • 楽曲ごとにスライド奏法やフィンガーピッキング、ワウペダルなどエフェクターを効果的に利用し、繊細且つ変幻自在のギターサウンドを聴かせてくれる。
  • 必要最小限の音数で魅せる機能美に溢れたギターワーク、しなやかな指先が放つしゃれた音使いなど楽曲を輝かせるために必要不可欠なプレイを要所に組み込むことで、唯一無二の音世界を生み出すギタリストである。
  • ギターマガジン2010年3月号においての東京事変のメンバーによる、浮雲のギター・プレイについてのアンケートでは、従来型ギターの概念を覆すアプローチ、奇想天外で縦横無尽なフレーズ、グルーヴ感と香ばしい音色、しっかり設計された建築物のように繊細な作曲などが高く評価され、ギターらしくないフレーズをギターらしい音で奏でる天才とも称されている。
  • 彼が最も好むギタリストは、カントリーギタリストのピート・アンダーソン[5]

使用機材[編集]

使用する機材には個性的なものが多いが、初めて手にしたエレキギターは"フェンダージャパンのストラト"であるとのこと[6]

  • 82年製モダーンギブソン製)
    ペトロールズで使用。トーンの配線を切り、1ボリュームのみにしてある。ピックガードも交換されている。
  • 69年製テレキャスターフェンダー製)
    6弦がワンタッチでドロップDにできるようバンジョーペグに交換されている。フロントのピックアップをストラトの物に交換してある。多くのギターを所有している彼だが、「何かあったら、このギターを持って逃げる」とのこと。
  • テレファントム(Song Bird製)
    千葉のクラフトショップ「Song Bird」で制作された浮雲オリジナルギター。VOXのPhantomⅥのリイシューモデルであるPhantom GuitarworksのPH6をベースに、テレキャスターの構造にカスタムされている。ネックはVOXのオリジナル。ピックアップはフロントにVoodoo,リアにセイモア・ダンカン。ピックアップセレクターはロータリースイッチ。またPhantom GuitarworksはPhanTele(ファンテレ)として同様のカスタムを施したギターを販売している。余談だが、東京事変の楽曲「秘密」(正確にはPV向けにアレンジされた「秘密 for DJ」)には、浮雲によるこのギターのことについてのラップパートが入っている。
  • テレファントム マンドリン(Song Bird製)
    テレファントムをモチーフに作られたエレキ・マンドリン。
  • ストラトファントム(Song Bird製)
    上記のテレファントムと形状は同じだが構造が異なり、ストラトキャスター仕様になっている。ピックアップは全てVoodoo。ピックアップセレクターは6段階に変更でき、通常のストラトの5段階に加えリア・フロントのハーフトーンが選択できるように作られている。
  • 70年製ギブソン・SGギブソン製)
    入手時には"妙な"改造がなされていたとのこと。ピックアップは"ソープバー"タイプのP-90。ストップ・テイルピース仕様に変更。
  • スクワイア ヴィーナス XII(スクワイア製)
    ピックアップは2基のミニ・ハムバッカー。ツマミ脇にハートのシールが貼られている。
  • セントブルース61サウス(St.Blues製)
    ピックアップはフロントがP-90タイプ、リアはシングルコイル。どちらもSt.Blues製。
  • モズライト US カスタム ショッププロトタイプ(モズライト製)
    浮雲の希望によりシルバーメタリックに塗装。ボリュームスイッチをオン/オフ・スイッチへ変更。『能動的三分間』のPVなどで使用された。
  • 80年製ヘンドリック ジェネレータ(ヘンドリック製)
    "もんち"というギタリストからの借り物。『勝ち戦』のPVで使用された。
  • その他
    アメリカン ショウスター(VintAxe製),ギブソン・レスポールギブソン・ES-335,グヤトーン LG-75(グヤトーン製),ファントムⅥ(VOX製),リッケンバッカー・360/12など。

提供楽曲[編集]

  1. 映日紅の花2003年5月27日 椎名林檎名義)
    作詞/椎名林檎 作曲・編曲/浮雲
  2. 花魁2007年4月25日 椎名林檎×斎藤ネコ名義)
    作詞・作曲/浮雲
  3. OSCA(2007年7月11日 東京事変名義)
    作詞・作曲/浮雲
  4. BB.QUEEN(2007年8月26日 東京事変名義)
    作詞・作曲/浮雲
  5. (2007年8月26日 東京事変名義)
    作詞/椎名林檎 作曲/浮雲
  6. ランプ(2007年9月26日 東京事変名義)
    作詞/椎名林檎 作曲/浮雲
  7. ミラーボール(2007年9月26日 東京事変名義)
    作詞・作曲/浮雲
  8. 復讐(2007年9月26日 東京事変名義)
    作詞/椎名林檎 作曲/浮雲
  9. 某都民(2007年9月26日 東京事変名義)
    作詞/椎名林檎 作曲/浮雲
  10. 月極姫(2007年9月26日 東京事変名義)
    作詞/椎名林檎 作曲/浮雲
  11. メトロ(2007年9月26日 東京事変名義)
    作詞・作曲/浮雲
  12. 目覚め2009年6月24日 ともさかりえ名義)
    作詞・作曲/浮雲
  13. シーズンサヨナラ2010年2月24日 東京事変名義)
    作詞・作曲/浮雲
  14. FOUL(2010年2月24日 東京事変名義)
    作詞・作曲/浮雲
  15. FAIR(2010年2月24日 東京事変名義)
    作詞/椎名林檎 作曲/浮雲
  16. 極まる(2010年2月24日 東京事変名義)
    作詞・作曲/浮雲
  17. 海底に巣くう男2011年6月29日 東京事変名義)
    作詞・作曲/浮雲
  18. かつては男と女(2011年6月29日 東京事変名義)
    作詞/椎名林檎 作曲/浮雲
  19. sa_i_ta2012年1月18日 東京事変名義)
    作詞・作曲/浮雲
  20. ただならぬ関係(2012年8月29日 東京事変名義)
    作詞/浮雲・椎名林檎 作曲/浮雲

サポート[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 長岡亮介ブログ「ピンクブログ」プロフィール”. 2013年7月15日閲覧。
  2. ^ a b c 東京事変 - J-WAVE WEBSITE : TOKIO HOT100”. J-WAVE WEBSITE (2010年2月21日). 2013年7月15日閲覧。
  3. ^ [1]
  4. ^ これらのエピソードはオフィシャルサイトに一時期掲載されたインタビュー内で椎名林檎本人が語っている(現在は閲覧不可)。
  5. ^ ギターマガジン2010年12月号の誌上企画”ギターマガジンが選ぶ!史上最も偉大なギタリスト100人”の中での本人の回答より。
  6. ^ 長岡亮介ブログ「ピンクブログ」の2008年9月11日木曜日のエントリー” (2008年9月11日). 2013年7月15日閲覧。
  7. ^ 須藤寿 GATALI ACOUSTIC SET、1stアルバム『The Great Escape』の詳細を公開”. RO69 (2012年9月1日). 2013年7月15日閲覧。
  8. ^ 大橋トリオ カルテット編成でビルボード東京に出演”. OTOTOY (2012年11月21日). 2013年7月15日閲覧。
  9. ^ “野田洋次郎ソロ・illion初ライブでUKオーディエンス魅了”. natalie.mu. (2013年3月19日). http://natalie.mu/music/news/86937 2013年3月19日閲覧。 

外部リンク[編集]