法源

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法源(ほうげん、独:Rechtsquellen、英:sources of the law)とは一般的に裁判官裁判を行う際に基準となるものという意味である。厳密には、形式的・実質的の2種類の用法がある。通常、法源といえば形式的法源を指す。

大陸法国においては、議会制定法が主要な法源であるのに対し、英米法国においては、裁判官による判例が第一次的な法源である。大陸法国においては、判例は法源ではないと考えられている。ただ、大陸法の国においても英米国においても判例法は存在し、両者の違いは効力の差であると考えることもできる。大陸系の国・日本での判例法の法源性については学説が分かれているが少なくとも英米における判例法の効力よりは低く、制定法優先の原則により効力は制定法>判例法であることは確かである。

形式的法源
形式的法源とは、裁判官が判決理由で理由としうる法の形式的存在形態、すなわち、法規範(この文脈での法規範は、法的判断の根拠と言い換えることが出来る)がどのような形式で存在しているかをいう。例えば、日本法であれば、憲法法律が代表的な形式的法源である。これは、憲法なり法律なりという形式を備えたものは、日本法の法規範を生み出すということである。形式的法源としては普通、制定法、慣習法、判例法、条理の四つがあるとされる。
実質的法源
実質的法源とは、法を発生させる実質的な要因のことである。

日本法の法源[編集]

現在の日本法の形式的法源としては、次のものが挙げられる。

  1. 憲法
  2. 法律
  3. 命令政令省令
  4. 条例規則
  5. 慣習法
  6. 判例法
  7. 条理

注:判例法・条理は法源として認められないという学説もある。

大日本帝国憲法下においては、次のような形式的法源も存在した。

判例は、法源として認められていないという説もある。しかし労働法の分野における整理解雇の四要件のように法源性の比較的高い判例法もあることや、譲渡担保も判例法を根拠としていること等から、判例法の法源性は否定できない。

国際法の法源[編集]

国際法の形式的法源を述べたものとして引き合いに出されるのは、国際司法裁判所規程の38条1項である。ここには、

  1. 国際条約(international conventions, whether general or particular, establishing rules expressly recognized by the contesting States)、
  2. 慣習法(international custom, as evidence of a general practice accepted as law)、
  3. 一般的法原則法の一般原則、the general principles of law recognized by civilized naitons)、
  4. 判例学説(judicial decisions and teachings of the most highly qualified publicists of the various nations)

が掲げられている。但し、判例・学説については、「法準則を決定する補充的な手段として(as subsidiary means for the determination of rules of law)」という限定が付いているため、真正な法源とは考えられておらず、法の認識源(Rechtserkenntnisquellen)にすぎないといわれる。

イスラーム法[編集]

イスラーム法における形式的法源は、次のものが挙げられる。

  1. クルアーン
  2. ハディース
  3. イジュマー
  4. キヤース

さらに過去の判例や法学者の学説(ファトワー)、条理も補充的な法源とされている。

関連項目[編集]