池田清彦

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池田清彦
人物情報
生誕 1947年7月14日(67歳)
日本の旗 日本 東京都
出身校 東京教育大学(学部)、東京都立大学(大学院)
学問
研究分野 生物学構造主義生物学
研究機関 山梨大学早稲田大学
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池田 清彦(いけだ きよひこ、1947年7月14日 - )は日本の生物学者生物学評論家早稲田大学教授山梨大学名誉教授。東京都立大学理学博士

人物[編集]

フジテレビ系列情報バラエティ番組ホンマでっか!?TV」で頭脳・博識軍団(コメンテーター)として活躍。あっけらかんとした語り口や鋭い舌鋒に定評がある。構造主義を生物学に当てはめた構造主義生物学[1]の支持者のひとりとして知られている[2]。また、科学全体に構造主義を当てはめた「構造主義科学論」も唱えており、その視点を用いつつ科学論、社会評論等も多数行っている。

昆虫採集マニアでもあり、昆虫についての著作も多い。西條剛央京極真とともに、構造構成主義研究シリーズの編集委員を務める。また養老孟司奥本大三郎とは昆虫採集を共通の趣味として親交があり、共著が数冊ある。

経歴[編集]

主張と批判[編集]

専門外の地球温暖化外来種問題に関して、一般向けの著書において批判的な主張を行っている[3][要検証 ]

このうち地球温暖化問題に関しては、その根拠には池田自身の世界で広く認められた学術論文は示されていない[3]。また当該分野の専門家[4]から不正確であるとの指摘を受けており[5]IPCC第4次評価報告書の結論とも異なる。たとえば温暖化はヒートアイランド現象以上のものではないと主張しているが[3][要検証 ]、ヒートアイランドの影響範囲は地球全体のごく一部のため[6]、ヒートアイランドの影響量は産業革命以降に観測されている温暖化の2~4%程度に過ぎないと見積もられている[7]ヒートアイランド地球温暖化に対する懐疑論も参照のこと。

著作等[編集]

著書[編集]

  • 『構造主義生物学とは何か 多元主義による世界解読の試み』海鳴社、1988年
  • 『構造主義と進化論』海鳴社、1989年
  • 『構造主義科学論の冒険』毎日新聞社、1990年 のち講談社学術文庫 
  • 『昆虫のパンセ』青土社、1992年 「虫の思想誌」講談社学術文庫
  • 『分類という思想』新潮選書、1992年
  • 『科学は錯覚である』宝島社、1993年
  • 『思考するクワガタ』宝島社、1994年
  • 『科学はどこまでいくのか』筑摩書房〈ちくまプリマーブックス〉、1995年 のち文庫 
  • 『科学教の迷信』洋泉社、1996年
  • 『生物学者 誰でもみんな昆虫少年だった』実業之日本社、1997年 「だましだまし人生を生きよう」新潮文庫 
  • 『さよならダーウィニズム 構造主義進化論講義』講談社選書メチエ、1997 「構造主義進化論入門」学術文庫 
  • 『正しく生きるとはどういうことか』新潮社、1998年 のち新潮OH!文庫、新潮文庫  
  • 『科学とオカルト 際限なき「コントロール願望」のゆくえ』PHP新書、1999年 のち講談社学術文庫 
  • 『虫の目で人の世を見る 構造主義生物学外伝』平凡社新書、1999年
  • 『楽しく生きるのに努力はいらない 元気がわき出る50のヒント』サンマーク出版、1999年 「楽しく生きるのに準備はいらない」青春文庫
  • 『生命という物語り DNAを超えて 池田清彦対話集』洋泉社、1999年
  • 『臓器移植我、せずされず』小学館文庫、2000年 『脳死臓器移植は正しいか』角川文庫
  • 『自由に生きることは幸福か』文春ネスコ、2000年
  • 『新しい生物学の教科書』新潮社、2001年 のち文庫 
  • 『生命の形式 同一性と時間』哲学書房〈哲学文庫〉2002年
  • 『他人と深く関わらずに生きるには』新潮社、2002年 のち文庫 
  • 『初歩から学ぶ生物学』角川選書、2003年、ISBN 4-04-703357-X
  • 『やぶにらみ科学論』ちくま新書、2003年、ISBN 4-480-06140-1
  • 『生きる力、死ぬ能力』弘文堂〈シリーズ生きる思想〉2005年、ISBN 4-335-00060-X
  • 『やがて消えゆく我が身なら』角川書店、2005年 のち文庫 
  • 『底抜けブラックバス大騒動』つり人社、2005年、ISBN 4-88536-531-7
  • 『環境問題のウソ』ちくまプリマー新書、2006年、ISBN 4-480-68730-0
  • 『すこしの努力で「できる子」をつくる』講談社、2006年 のち文庫 
  • 『ゼフィルスの卵』東京書籍、2007年、ISBN 978-4-487-80184-8
  • 『細胞の文化、ヒトの社会 構造主義科学論で読み解く』北大路書房、2008年
  • 『遺伝子がわかる!』ちくまプリマー新書、2008年、ISBN 978-4-480-68786-9
  • 『池田清彦の「生物学」ハテナ講座 iPS細胞の「?」にも答えます』三五館、2008年
  • 『ほんとうのエネルギー問題』ベストセラーズ、2008年、ISBN 978-4-584-13124-4
  • 『がんばらない生き方』中経出版 2009年 のち文庫 
  • 『そこは自分で考えてくれ』角川学芸出版 2009年
  • 『寿命はどこまで延ばせるか?』(PHPサイエンス・ワールド新書) 2009年
  • 『人はダマシ・ダマサレで生きる』静山社文庫 2009年
  • 『38億年生物進化の旅』新潮社 2010年 のち文庫 
  • 『新しい環境問題の教科書』新潮文庫 2010
  • 『オスは生きてるムダなのか』角川選書 2010
  • 『メスの流儀オスの流儀』静山社文庫 2010
  • 『激変する核エネルギー環境』ベスト新書 2011 
  • 『「進化論」を書き換える』新潮社 2011
  • 『アホの極み 3・11後、どうする日本!?』朝日新聞出版 2012
  • 『生物多様性を考える』中公選書 2012
  • 『ナマケモノに意義がある』角川oneテーマ21 2013
  • 『「本末転倒」には騙されるな 「ウソの構造」を見抜く法』創英社/三省堂書店 2013
  • 『生きているとはどういうことか』筑摩選書、2013 

共編著[編集]

  • 池田正子共著『教養の生物学」パワー社、1987年
  • 柴谷篤弘共編『差別ということば』田中克彦竹田青嗣コメンテーター、明石書店、1992年
  • 養老孟司奥本大三郎共著『三人寄れば虫の知恵』洋泉社、1996年 のち新潮文庫 
  • 中村雄二郎共著『生命」岩波書店〈21世紀へのキーワード 〉1998年
  • 金森修共著『遺伝子改造社会あなたはどうする』洋泉社〈新書y〉、2001年
  • 西條剛央『科学の剣哲学の魔法 構造主義科学論から構造構成主義への継承 対談』北大路書房、2006年
  • 『遺伝子「不平等」社会 人間の本性とはなにか』岩波書店、2006年
  • 西條剛央・京極真共編著『現代思想のレボリューション』北大路書房、2007年
  • 養老孟司・吉岡忍共著『バカにならない読書術』朝日新書、2007年
  • 養老孟司共著『ほんとうの環境問題』新潮社、2008年、ISBN 978-4-10-423104-1
  • 西條剛央・京極真共編著『信念対立の克服をどう考えるか』北大路書房、2008年
  • 養老孟司共著『正義で地球は救えない』新潮社、2008年 
  • 養老孟司・奥本大三郎共著『虫捕る子だけが生き残る 「脳化社会」の子どもたちに未来はあるのか』小学館101新書、2008年
  • 『なぜいま医療でメタ理論なのか』西條剛央,京極真共編著 北大路書房 2009年
  • 『持続可能な社会をどう構想するか』西條剛央,京極真共編著 北大路書房 2010年
  • 養老孟司共著『ほんとうの復興』新潮社 2011年
  • マツコ・デラックス共著『マツ☆キヨ』 新潮社 2011年
  • 『よい教育とは何か』西條剛央,京極真共編著 北大路書房 2011 構造構成主義研究

翻訳[編集]

  • マルコ・フェラーリ『「生きた化石」の世界』新潮社、1994年
  • フェラーリ『擬態生物の世界』新潮社、1994年
  • リチャード・ミコッド『なぜオスとメスがあるのか』新潮選書、1997年 
  • デイヴィッド・ストリーター『オークの木の自然誌』メディアファクトリー、1998年
  • デボラ・ゴードン『アリはなぜ、ちゃんと働くのか』池田正子共訳、新潮OH!文庫、2001年
  • デイヴィッド・S.ムーア『遺伝子神話の崩壊 「発生システム的見解」がすべてを変える!』池田清美共訳、徳間書店、2005年

論文[編集]

  • 「ヒメギフチョウ個体群の生物経済学的研究」日本生態学会誌、Japanese Journal of Ecology 26(4) pp.199-208 1976
  • 「ヒメギフチョウの摂食がウスバサイシン個体群の年間成長に与える影響」山梨大學教育學部研究報告. 第二分冊, 自然科学系、Memoirs of the Faculty of Liberal Arts & Education. Part II, Mathematics & natural sciences 31 pp.55-61 1980
  • 「ヒオドシチョウ自然個体群の生物経済学的研究」山梨大學教育學部研究報告. 第二分冊, 自然科学系、Memoirs of the Faculty of Liberal Arts & Education. Part II, Mathematics & natural sciences 32 pp.67-75 1981
  • 「進化理論における進歩主義」山梨大學教育學部研究報告. 第二分冊, 自然科学系Memoirs of the Faculty of Liberal Arts & Education. Part II, Mathematics & natural sciences 37 pp.48-58 1986
  • 「生物38億年 進化の旅(第2回)シアノバクテリアの繁栄と真核生物の出現」波、43(1) (469) pp.50-57、 2009/1 新潮社

脚注[編集]

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  1. ^ 「構造主義生物学は言語学者のソシュールあるいは記号論のパースとた構造主義者の考えを生物学に応用するものである。」(池田清彦『さよならダーウィニズム』p.144)
  2. ^ 柴谷篤弘も構造主義生物学の立場で著述している。
  3. ^ a b c 『環境問題のウソ』(筑摩書房)
  4. ^ 増田耕一(海洋研究開発機構)、江守正多(国立環境研究所)、吉村純(気象研究所)ら
  5. ^ 地球温暖化懐疑論批判、東京大学 IR3S/TIGS叢書、P.27議論4、P.33議論8、P.66議論27、P.84議論36
  6. ^ ヒートアイランド現象と地球温暖化は違うのですか?、気象庁による解説
  7. ^ Urban 'Heat Island' Effect Is a Small Part of Global Warming; White Roofs Don't Reduce It, Researchers Find, Science Daily, Oct. 20, 2011(解説記事)、Mark Z. Jacobson, John E. Ten Hoeve. Effects of Urban Surfaces and White Roofs on Global and Regional Climate. Journal of Climate, 2011, 111010073447000, DOI:10.1175/JCLI-D-11-00032.1(原論文)

外部リンク[編集]