江田駅 (神奈川県)

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江田駅
東口(2007年5月)
えだ
Eda
DT16 あざみ野 (1.1 km)
(1.3 km) 市が尾 DT18
地図
所在地 横浜市青葉区荏田町2360番地
北緯35度33分31.1秒 東経139度33分5.4秒 / 北緯35.558639度 東経139.551500度 / 35.558639; 139.551500 (江田駅)座標: 北緯35度33分31.1秒 東経139度33分5.4秒 / 北緯35.558639度 東経139.551500度 / 35.558639; 139.551500 (江田駅)
駅番号 DT17
所属事業者 東急電鉄
所属路線 田園都市線
キロ程 19.3 km(渋谷起点)
駅構造 高架駅
ホーム 2面4線(乗降は2面2線のみ)
乗降人員
-統計年度-
[東急 1]30,177人/日
-2022年-
開業年月日 1966年昭和41年)4月1日[1]
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江田駅(えだえき)は、神奈川県横浜市青葉区荏田町にある、東急電鉄田園都市線である。駅番号DT17

駅東口前には国道246号が走っており、駅前で国道246号と東名高速道路が交差している。

江田駅周辺は、鉄道高速道路国道の主要交通網が一箇所に集まった結合地点にあたる。横浜市は、首都圏でも稀なこの立地を生かす検討を2014年に開始した[2]

歴史[編集]

駅名の由来[編集]

地名から採ったものである。駅名の「江田」に対して町名は「荏田」と表記される。地名はかつて当地にいた豪族江田小次郎にちなみ「江田」であったが、いつしか「荏田」に変化したとされる[5]

1960年に東急が鉄道敷設免許を取得した当時の駅の仮称は荏田駅(えだえき)で、これは設置予定地の荏田町から採ったものであった。しかし、当時の当用漢字表(現在の常用漢字表)にない「荏」の字を避けて「江田」とすることになり[6][5][注釈 1]1965年9月の常務会で正式に決定し、1966年に江田駅として開業した。

駅構造[編集]

島式ホーム2面4線を有する高架駅である。1・3番線にはが設けられ急行準急通過専用線となっており、各駅停車は2・4番線に入線する。平日朝は当駅で各駅停車が急行・準急を待避する。日中は各駅停車が準急を待避する。回送電車が待避することもある。

柵が設けられるまでは、通過待ちのない各駅停車は内側の2・3番線に停車し、通過待ちの各駅停車は外側の1・4番線に停車、急行・快速は内側の2・3番線を通過していた。下り通過線を2番線から1番線に変更する際、下りホームをあざみ野駅側に延長し線路配線を変更した。これにより通過電車の進入速度低下を抑えた。ホーム延長により市が尾駅側には未使用部が存在する。

上下ホームと改札階を連絡するエレベーターが設置されている。上下ホーム双方に待合室がある。トイレは1階改札内にあり、多機能トイレも設置されている。このほか東口の改札外に横浜市管理の公衆便所がある。施設の老朽化により2014年頃から改修工事を行っていたが、長津田寄りの階段を改良し上下エスカレーターを各ホームに設置することになり、2017年6月〜2020年3月の期間に設置工事を行った。改札内にあるトイレを渋谷方階段近くの壁に移設し、空いたスペースと駅事務室の改良で生まれるスペースを活用しエスカレーターを設置している。

ホーム上屋は従来上下とも車両3.2両分しかなかったが、2007年から2008年にかけての工事で車両6.8両分のホーム上屋の新設を行った。この時、全車両10両分のホーム上屋が膜屋根となった[4]。なお、田園都市線でホーム上屋が膜屋根なのは、当駅の他に梶が谷駅高津駅のみである。

のりば[編集]

番線 路線 方向 行先
1 DT 田園都市線 下り (通過列車専用)
2 長津田中央林間方面[7]
3 上り (通過列車専用)
4 渋谷押上〈スカイツリー前〉春日部方面[8]

利用状況[編集]

2022年度の1日平均乗降人員30,177人である[東急 1]

近年の1日平均乗降・乗車人員推移は下記の通り。

年度別1日平均乗降・乗車人員[* 1]
年度 1日平均
乗降人員[* 2]
1日平均
乗車人員[* 3]
出典
1980年(昭和55年) 5,252
1981年(昭和56年) 5,926
1982年(昭和57年) 6,584
1983年(昭和58年) 7,552
1984年(昭和59年) 8,704
1985年(昭和60年) 9,940
1986年(昭和61年) 11,145
1987年(昭和62年) 11,967
1988年(昭和63年) 13,249
1989年(平成元年) 14,416
1990年(平成02年) 15,192
1991年(平成03年) 16,454
1992年(平成04年) 17,009
1993年(平成05年) 14,388
1994年(平成06年) 13,616
1995年(平成07年) 13,430 [神奈川県統計 1]
1996年(平成08年) 13,040
1997年(平成09年) 13,408
1998年(平成10年) 14,505 [神奈川県統計 2]
1999年(平成11年) 14,817 [神奈川県統計 3]
2000年(平成12年) 15,089 [神奈川県統計 3]
2001年(平成13年) 15,651 [神奈川県統計 4]
2002年(平成14年) 32,996 16,320 [神奈川県統計 5]
2003年(平成15年) 34,172 16,935 [神奈川県統計 6]
2004年(平成16年) 34,594 17,495 [神奈川県統計 7]
2005年(平成17年) 36,355 18,304 [神奈川県統計 8]
2006年(平成18年) 37,582 18,906 [神奈川県統計 9]
2007年(平成19年) 38,001 19,155 [神奈川県統計 10]
2008年(平成20年) 35,827 18,169 [神奈川県統計 11]
2009年(平成21年) 35,305 17,753 [神奈川県統計 12]
2010年(平成22年) 35,248 17,723 [神奈川県統計 13]
2011年(平成23年) 35,376 17,778 [神奈川県統計 14]
2012年(平成24年) 35,542 17,865 [神奈川県統計 15]
2013年(平成25年) 36,525 18,351 [神奈川県統計 16]
2014年(平成26年) 36,699 18,412 [神奈川県統計 17]
2015年(平成27年) 37,556 18,849 [神奈川県統計 18]
2016年(平成28年) 37,922 19,044 [神奈川県統計 19]
2017年(平成29年) 38,331 19,251 [神奈川県統計 20]
2018年(平成30年) 38,024 19,120 [神奈川県統計 21]
2019年(令和元年) [東急 2]37,417 18,813
2020年(令和02年) [東急 3]26,649
2021年(令和03年) [東急 4]28,502
2022年(令和04年) [東急 1]30,177

駅周辺[編集]

赤田谷戸・赤田隧道[編集]

1980年代まであざみ野駅 - 江田駅の間には田んぼが広がる未開発地区が残っていた。2000年代では「あざみ野南」と呼ばれる地区である。この地区は「赤田谷戸」と呼ばれ荏田町に含まれていた。沿線の他の地区が軒並み開発されて住宅地化されていく中、ここだけは多摩田園都市の開発以前の光景がそのまま残っていた。野生ホタルも生息していたという。赤田地区緑地の存続運動も行われたが、1980年代後半に東急により谷戸の開発・埋立てが進み、跡形もなくなった。

この開発に伴いホームのあざみ野寄りに存在し東急最短のトンネルであった赤田隧道は崩され、代わりに跨線橋が架けられた。

なお、赤田谷戸から流れて出ていた赤田川は暗渠となり、布川へ流入している。

付近の史跡[編集]

バス路線[編集]

東急バス横浜市交通局横浜市営バス)の路線が発着する。乗り場は、東口と西口に分かれている。

東口[編集]

乗場 系統 主要経由地 行先 運行事業者 備考
1番 綱44 柚の木谷・横浜市歴史博物館前・道中坂下 綱島駅 東急 -
綱45 柚の木谷・センター南駅・道中坂下 -
2番 た51 東名江田・あざみ野駅・保木入口 たまプラーザ駅 -
東名江田 あざみ野駅 -
東名江田・あざみ野駅・保木入口 虹が丘営業所 平日夜間1本のみ
3番 桐蔭学園スクールバス 関係者専用

西口[編集]

乗場 系統 主要経由地 行先 運行事業者
4番 301 荏田南・都筑ふれあいの丘 仲町台駅 市営
304 みずきが丘・荏田東 センター南駅
5番 降車専用

東名江田バス停[編集]

  • 駅東口から1キロメートル程の所に、東名高速道路東名江田バス停が設置されている。

隣の駅[編集]

東急電鉄
DT 田園都市線
急行・準急
通過
各駅停車
あざみ野駅 (DT16) - 江田駅 (DT17) - 市が尾駅 (DT18)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 同じ東急線内に荏原町駅荏原中延駅があるが、こちらは開業当時から「荏」が使用され、表記が変更されたことはない。

出典[編集]

  1. ^ a b 東急の駅、p.175。
  2. ^ 江田駅周辺モーダルミックス官民連携事業調査
  3. ^ a b 鉄道友の会『RAILFAN』No.548「1997年度東急総決算」(東急支部等東急部会)p.22。
  4. ^ a b 東急江田駅ホーム上家”. 一般社団法人 鉄道建築協会. 2020年5月4日閲覧。
  5. ^ a b “写真で見る青葉 〜なつかしの風景〜”. 広報よこはま 青葉区版 (横浜市青葉区役所) (2019年11月号): p. 6. (2019年11月1日). https://www.city.yokohama.lg.jp/aoba/kusei/koho/koho_aoba/kohoaoba2019.files/20191101kusei-koyoko.pdf#page=2 2021年6月5日閲覧。 
  6. ^ 東京急行電鉄「東急多摩田園都市開発50年史」(CD-ROM、2005年)内「開発35年の記録」第5章第1節「建設工事と駅名の決定」
  7. ^ 田園都市線標準時刻表 江田駅 中央林間方面”. 東急電鉄. 2023年3月18日閲覧。
  8. ^ 田園都市線標準時刻表 江田駅 渋谷方面”. 東急電鉄. 2023年3月18日閲覧。
東急電鉄の1日平均利用客数
  1. ^ a b c 東急電鉄株式会社. “2022年度乗降人員 |東急電鉄”. 2023年6月13日閲覧。
  2. ^ 東急電鉄株式会社. “2019年度乗降人員 |東急電鉄”. 2023年6月13日閲覧。
  3. ^ 東急電鉄株式会社. “2020年度乗降人員 |東急電鉄”. 2023年6月13日閲覧。
  4. ^ 東急電鉄株式会社. “2021年度乗降人員 |東急電鉄”. 2023年6月13日閲覧。
東急電鉄の統計データ
  1. ^ 横浜市統計書 - 横浜市
  2. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  3. ^ 神奈川県県勢要覧
神奈川県県勢要覧
  1. ^ 線区別駅別乗車人員(1日平均)の推移 - 25ページ
  2. ^ 平成12年 - 222ページ
  3. ^ a b 平成13年 (PDF) - 224ページ
  4. ^ 平成14年 (PDF) - 222ページ
  5. ^ 平成15年 (PDF) - 222ページ
  6. ^ 平成16年 (PDF) - 222ページ
  7. ^ 平成17年 (PDF) - 224ページ
  8. ^ 平成18年 (PDF) - 224ページ
  9. ^ 平成19年 (PDF) - 226ページ
  10. ^ 平成20年 (PDF) - 230ページ
  11. ^ 平成21年 (PDF) - 240ページ
  12. ^ 平成22年 (PDF) - 238ページ
  13. ^ 平成23年 (PDF) - 238ページ
  14. ^ 平成24年 (PDF) - 234ページ
  15. ^ 平成25年 (PDF) - 236ページ
  16. ^ 平成26年 (PDF) - 238ページ
  17. ^ 平成27年 (PDF) - 238ページ
  18. ^ 平成28年 (PDF) - 246ページ
  19. ^ 平成29年 (PDF) - 238ページ
  20. ^ 平成30年 (PDF) - 222ページ
  21. ^ 令和元年 (PDF) - 222ページ

参考文献[編集]

  • 宮田道一『東急の駅 今昔・昭和の面影』JTBパブリッシング、2008年9月1日。ISBN 9784533071669 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]