永田守弘

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永田 守弘
(ながた もりひろ)
誕生 1933年
日本の旗 東京府
死没 2020年
職業 評論家翻訳家
言語 日本語
最終学歴 東京外国語大学中退
主題 評論、論説
代表作 『ポパイ和英大作戦』(1971年
『ポパイ和英大旋風』(1971年)
『官能小説用語表現辞典』(2002年
『官能小説の奥義』(2007年
『日本の官能小説』(2015年
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永田 守弘(ながた もりひろ、1933年 - 2020年4月23日)は、日本評論家翻訳家

概要[編集]

東京府出身の官能小説評論家である。雑誌などで官能小説を紹介するコラムを手掛け、多くの官能小説を読破した。その経験をもとに、官能小説における用語や表現を纏めた辞典を編纂するなど[1][2][3]、官能小説研究の第一人者として知られるようになった。テレビなどでは「性愛表現の生き字引」[4]「官能小説を1万冊読んだ男」[4]として紹介されることもある。なお、「ポパイシリーズ」の翻訳を手掛けたことでも知られている[5][6]

来歴[編集]

1933年東京府(のちの東京都)にて生まれた。東京外国語大学に進学するも、中途退学した。その後、バッド・サゲンドルフの『ポパイ和英大作戦』や『ポパイ和英大旋風』といった「ポパイシリーズ」の翻訳を手掛けていた[5][6]。また、『ダ・カーポ』においては、官能小説を紹介するコラム「くらいまっくす」を長年にわたり手掛けていた。のちにこのコラムの選集が『特選! くらいまっくす99』として一冊に纏められている[7]。この間、官能小説を多数読み込み、官能小説に関する評論家としても知られるようになる。官能小説における独特の用語や表現を採録した『官能小説用語表現辞典』を編纂したが[1]、こちらはのちに加筆された上でちくま文庫にも収録されている[2]。また、官能小説の絶頂時の表現に着目し採録した『官能小説「絶頂」表現用語用例辞典』や[3]、官能小説の擬声語擬態語を採録した『オノマトペは面白い』を手掛けている[8]

2020年4月23日、逝去[9]

官能小説の書き方十か条[編集]

著書『官能小説の奥義』で「官能小説の書き方十か条」を挙げている。

  1. 官能小説は性欲をかきたてるだけのものではない
  2. 好きな作家を見つけよ
  3. まず短編を書いてみる
  4. 官能シーンを早く出せ
  5. 自分がしたくても出来ないことを書く
  6. 三人以上の人物を登場させよ
  7. 恥ずかしいと思うな
  8. オノマトペをうまく使う
  9. 性の優しさ、哀しさ、切なさを知っておく
  10. 書いている途中でオナニーをするな

著作[編集]

単著[編集]

共著[編集]

編纂[編集]

翻訳[編集]

  • バド・サゲンドルフ作、永田守弘訳『ポパイ和英大作戦』ツル・コミック社、1971年
  • バド・サゲンドルフ作、永田守弘訳『ポパイ和英大旋風』ツル・コミック社、1971年。

出演[編集]

  • タモリ倶楽部』「性愛表現の生き字引 官能小説を1万冊読んだ男」(2015年10月9日放送)[10]

脚注[編集]

  1. ^ a b 永田守弘編『官能小説用語表現辞典』マガジンハウス2002年
  2. ^ a b 永田守弘編『官能小説用語表現辞典』筑摩書房2006年
  3. ^ a b 永田守弘編『官能小説「絶頂」表現用語用例辞典』河出書房新社2008年
  4. ^ a b タモリ倶楽部テレビ朝日2015年10月9日
  5. ^ a b バド・サゲンドルフ作、永田守弘訳『ポパイ和英大作戦』ツル・コミック社、1971年
  6. ^ a b バド・サゲンドルフ作、永田守弘訳『ポパイ和英大旋風』ツル・コミック社、1971年
  7. ^ 永田守弘・荒木経惟『特選! くらいまっくす99』マガジンハウス1999年
  8. ^ 永田守弘編著『オノマトペは面白い』河出書房新社2012年
  9. ^ 蒼井凜花のブログ[1]
  10. ^ タモリ倶楽部

関連項目[編集]