氷川神社 (杉並区)

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氷川神社


鳥居と拝殿

地図
所在地 東京都杉並区高円寺南4-44-19
位置 北緯35度42分16.9秒 東経139度39分4秒 / 北緯35.704694度 東経139.65111度 / 35.704694; 139.65111 (氷川神社 (杉並区))座標: 北緯35度42分16.9秒 東経139度39分4秒 / 北緯35.704694度 東経139.65111度 / 35.704694; 139.65111 (氷川神社 (杉並区))
主祭神 素盞嗚命
社格村社
創建 諸説あり、本文参照。
別名 高円寺氷川神社
例祭 8月27日8月28日
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氷川神社(ひかわじんじゃ)は、東京都杉並区高円寺南にある神社。通称は高円寺氷川神社(こうえんじひかわじんじゃ)。境内社に気象神社がある(後述参照)。

由緒[編集]

社伝に、源頼朝奥州征伐文治5年(1189年))の際に当地に立ち寄り、安達藤九郎盛長に命じて社殿を建立させた[1]。またあるいは、随伴していた村田兵部某[注釈 1]が当地で帰農し、大宮高鼻より勧請して社殿を建てたともいわれる[2]。また口伝によれば、天文年間(1531年1544年)に、宿鳳山高円寺と同時期に開かれ、高円寺が当社別当寺となったとされる[1][2]。しかし、資料がのちに火災により焼失し詳らかでない[3]

高円寺村小名原郷の鎮守となり、『新編武蔵国風土記稿』には、「除地4段3畝10歩、外に供免1段5畝、小名原にあり、是も鎮守なり、本社3尺四方南向、上屋2間23間、木の鳥居をたつ、村内高円寺の持」とある[2][4]

明治時代になると村社になったが、第二次世界大戦による戦災で社殿が焼失。現在の社殿は昭和46年(1971年)に再建されたものである。

また、1948年(昭和23年)には全国でも唯一といわれている気象神社が当神社に遷座された。例大祭は元々9月18日に行われていたが、台風などによる悪天候が多いことから1958年(昭和32年)、8月27日28日に変更された。

境内社[編集]

気象神社[編集]

気象神社

祭神八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)。元は、馬橋4丁目(現在の高円寺北4丁目)にあった大日本帝国陸軍陸軍気象部の構内に、1944年(昭和19年)4月10日に造営されたものである。この神社前で勤務前に気象観測員が気象予報の的中を祈願したという。戦後の神道指令で撤去されるはずであったが、連合軍宗教調査局の調査漏れで残存した。そこで当局に申請して払い下げを受け、1948年(昭和23年)、当時は9月18日だった例大祭の際に現在の氷川神社に遷座した。老朽化のため、遷宮55年記念として2003年平成15年)6月に再建。例大祭は6月1日気象記念日に行われる[5]

一般の知名度はさほど高くなかったが、気象予報士の制度が始まると、日本で唯一の気象(天気)の神様として気象予報士を目指す受験生などに存在が知られ[6]、合格祈願や快晴祈願などで参拝されている[7]

アクセス[編集]

備考[編集]

  • 拝観は無料。夜間は閉門しており、境内に入ることができない。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 後に高円寺での旧家。

出典[編集]

  1. ^ a b 境内由緒、昭和59年3月、杉並区教育委員会。
  2. ^ a b c 境内由緒、昭和52年11月、氷川神社氏子青年会。
  3. ^ 高円寺氷川神社公式サイト「神社概要
  4. ^ 新編武蔵風土記稿高円寺村.
  5. ^ 境内気象神社 由緒、平成15年6月、宮司。
  6. ^ 高円寺の氷川神社、気象神社のウェブサイト“気象神社Web”を開始ASCII.jp 2007年5月10日
  7. ^ 高円寺駅|氷川神社―日本唯一!全天候型気象神社ぶらり途中下車の旅 2010年5月29日放送分

参考文献[編集]

  • 「高円寺村」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ123多磨郡ノ35、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763995/27 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]