水難救助

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

水難救助(すいなんきゅうじょ water rescue)とは、船舶の転覆事故や遊泳等で何らかの理由により水難事故に巻き込まれた者を捜索・救助することである。現地の水勢地勢を良く知り、可能ならば相応の体力と技能を持った者が水難救助活動にあたることが望まれる。

日本[編集]

日本では、警察消防水難救助隊航空自衛隊航空救難団救難隊ライフセービング等の民間団体が救助活動を行っている。

救命救助技術[編集]

水難救助を専門に行う者は、以下の技術を身につけていることが望まれる。

地上活動[編集]

警察は警察法、消防は消防組織法に基づいて遭難者捜索及び救助活動を行っている。自衛隊は、自衛隊法に基づき、都道府県知事災害派遣要請等を受け、捜索・救助活動に参加する。

2010年現在、以下の専門組織が存在している。

特別救助隊特別高度救助隊などが兼任していることが多い。
東京消防庁のように水難救助の専門部隊を編成している消防もある(例→東京消防庁#水難救助隊)。
機動隊が兼任している。
  • 航空自衛隊の航空救難団救難隊
自衛隊機などが墜落した場合にパイロットを捜索・救助する部隊である。救助を行うための専門の教育訓練を受けた隊員は救難員と呼ばれる。

専門組織ではないものの、民間組織が救助活動に参加することもある。

航空活動[編集]

回転翼機(ヘリコプター)[編集]

横浜消防ヘリコプターによる水難救助訓練

上空から要救助者を捜索し、陸上からの救助が不可能な位置の救助や、医療機関に搬送する時間を短縮するために、ヘリコプターを用いることが多い。着陸するスペースがない場合には、ホイストで救助員が降下し、ヘリコプターに収容する。特に海上は気流や天候が乱れやすいため、ホバリングさせるのも困難であり、パイロットには海上特異な気候を理解し熟練した操縦技術が必要となる。都道府県警察ヘリコプターは、警ら活動・犯人追跡を、消防防災ヘリコプター空中消火救助活動救急搬送・災害地の被災画像転送などの任務も併任しており、、水難救助に特化しているわけではない。そのため、自治体のヘリコプターが対応できない場合は、救難捜索を本務とし全天候型で高性能な救難専用ヘリコプターを有する航空自衛隊や海上自衛隊に救助活動を依頼することもある。

2010年現在、以下の組織・企業が活動を実施している。

周辺に展開する巡視船がある場合、着陸し給油をしながら、継続的な救助活動を行える。
河川部や港湾部での水難事故が主。
河川部や沿岸部での水難事故が主。
  • 航空自衛隊の航空救難団救難隊、海上自衛隊救難飛行隊
全天候型の救難専用ヘリコプターを所有している。
運用機[編集]

固定翼機[編集]

日本は、北西太平洋上に広大な排他的経済水域を有し、そういった海域内では漁業関係で多くの船舶が操業している。また、海上貿易等ではさらに遠方海上を国籍に関わらず多くの船舶が航海している。しかし、ヘリコプターや船舶の力だけではそういった遠方の事故には迅速に対応できないため、このような遠方での海難事故では捜索活動を中心に、速度や航続距離で優位な固定翼機を多用している。特に、海上自衛隊が有する飛行艇を用いた救助活動は世界的に見ても珍しい。

2010年現在、以下の組織が活動を実施している。

  • 海上保安庁
遠隔地の捜索地域に固定翼機を派遣し、巡視艇や巡視船とともの要救助者を捜索する。
  • 海上自衛隊
固定翼機であるUS-1、US-2の速度が遅いため、哨戒機を捜索地域に急行させ要救助者を捜索し、飛行艇を誘導し、救助する。
  • 航空自衛隊の航空救難団救難隊
固定翼の捜索救難ジェット機であるU-125Aを捜索地域に急行させ、搭載した捜索レーダーや赤外線探知装置を駆使して、要救助者の捜索を行い発見すると、救難キット、マーカーなどの投下行なって、後続の救難救助ヘリ(UH-60J)への誘導を行い救助する。活動エリアは、領海を越えてADIZと呼ばれる防空識別圏まで出動する。
運用機[編集]
  • U-125A
  • US-1
  • US-2

関連項目[編集]

脚注[編集]