水口哲也

提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

水口 哲也(みずぐち てつや、1965年5月22日 - )は、日本のゲームクリエイター/プロデューサー北海道小樽市出身。Q ENTERTAINMENT代表取締役CCO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)。代表作は、『セガラリーチャンピオンシップ』、『スペースチャンネル5』、『Rez』、『ルミネス』など。音楽と光をゲームに融合させる作風を持ち味としている。また音楽ユニット『元気ロケッツ(Genki Rockets)』など、音楽プロデューサーとしての顔も併せ持つ。

目次

[編集] 来歴

[編集] セガ時代

日本大学藝術学部文芸学科在学中に、メディア美学を専攻し武邑光裕に師事。武邑の影響から、「グローバル」で「テクノロジーが変化し続ける」ゲームの分野に入り込んだ。1990年セガ・エンタープライゼスに入社。 1994年の『セガラリーチャンピオンシップ』を皮切りにして、レースゲームのプロデュースを中心に従事する。

1999年に『スペースチャンネル5』を発表。25世紀の宇宙が舞台という設定に、1960年代ジャズ音楽をテーマ曲にして、ミュージカルの持つ、歌や踊り、笑いを取り入れた本作は、以降、水口が音楽とゲームの融合を指向する第一歩となる。このゲームの主人公である「うらら」は、米MTVのCM「MTV award 2000」に登場するなど、ゲーム以外にも展開された。

2000年にセガの組織改編に伴い、水口が部長を務めていた第9研究開発部が、子会社ユナイテッド・ゲーム・アーティスツ(UGA)として分割され、同社の代表取締役に就任する。

2001年の『Rez』は、「カンディンスキーのシナスタジア(共感覚)理論とレイブ体験の融合」を実現する試みとして(スタッフロールには「カンディンスキーの魂に捧げる」という一文もある)、シューティングゲームを題材にトランス音楽や光を操る感覚を表現している。ゲームの操作音によって音楽を紡ぐ仕組みをとった本作は、「演奏するように気持ちのよいシューティングゲーム」と評され、2002年欧州アルス・エレクトロニカ・インタラクティブアート部門Honorary Mentionや、日本の経済産業省デジタルコンテンツグランプリ・エンターテインメント部門サウンドデザイン賞、文化庁メディア芸術祭特別賞などを受賞している。

[編集] Q ENTERTAINMENT

2003年にセガの開発子会社が再編され、ユナイテッド・ゲーム・アーティスツはソニックチームに営業譲渡。水口はセガを退社し、内海州人と共にQ ENTERTAINMENTを設立。

2004年の『ルミネス』は、「音と光の電飾パズル」と銘打った携帯ゲーム機用のパズルゲームとして、水口は「インタラクティブ・オーディオ・ビジュアル・ウォークマン体験」と表現している。2006年の続編『ルミネスII』では、同時に「元気ロケッツ(Genki Rockets)」という音楽ユニットも立ち上げている。

2006年には、ファンタジー世界の戦争を題材にしたアクションゲーム『Ninety-Nine Nights』をプロデュースした。このゲームにおいては、ゲームの途中で敵と味方が入れ替わる。水口はメディアで、9.11以降のテロや戦争、黒澤明の『羅生門』からインスピレーションを得て、反戦を掲げるよりも「それぞれの正義を体験させる」ことが狙いだったと語っている。

2006年末には、「全米プロデューサー組合」とハリウッドの業界誌「The Hollywood Reporter」が共同で、世界で注目すべきデジタル系プロデューサーやクリエーター50人を選出する「Digital 50」にて、水口もその1人として表彰された。『Rez』をはじめとする、音楽とゲームの融合が選考理由とされた。

2007年にはXbox Live アーケード向けに「ルミネスライブ!」「Every Extend Extra Extreme」「Rez HD(仮)」を発表。また、電通と共にSecond Life内の”バーチャル東京”をプロデュースする。

現在は日々の多くを海外で過ごし講演活動なども行っている。一方日本でも、母校である日本大学芸術学部の非常勤講師や慶應大学大学院メディアデザイン研究科非常勤講師、金沢工業大学客員教授を務めている。

[編集] 作品履歴

[編集] 書籍

[編集] メディア出演履歴など

  • いのちの響」(TBS)
  • 「スーパーテレビ・情報最前線」(日本テレビ)
  • 「課外授業ようこそ先輩」(NHK・2003年10月12日O.A.)
  • 「デジスタ」(NHK・2004年3月6日O.A.)
  • 「密着・ライブアース」(NHK・2007年8月18日O.A.)

[編集] 外部リンク