気質喜劇

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4つの気質(体液)。右から順に、「気むずかしい(黄胆汁質)」「憂鬱(黒胆汁質)」「楽天的(血液質)」「鈍重(粘液質)」

気質喜劇(きしつきげき、またはヒューモア喜劇comedy of humours or humours comedy)とは、16世紀から17世紀にかけて存在した喜劇の1ジャンルで、登場人物たちがそれぞれ四体液説に基づく「気質」によって動かされることがその特徴である。

歴史[編集]

気質喜劇というジャンルを16世紀末に流行させたのはイングランド劇作家ベン・ジョンソンならびにジョージ・チャップマンGeorge Chapman)だった。17世紀後期には、王政復古期喜劇(Restoration comedy)の中で風習喜劇と結合した。

特徴[編集]

気質喜劇の火付け役となったベン・ジョンソン『癖者ぞろい』(Every Man in His Humour1598年初演)に出てくるカイトリーが、四大体液説に基づく「気質」に支配されたキャラクターである。カイトリーの全ての言動は、自分の妻が不実であるという強い疑惑に動かされている。

Every Man Out of His Humour』(1599年)の序劇(Induction (play))の中で、ベン・ジョンソンは、ある1つの独特の気質が人間を支配し、それがその人物のすべての感情、魂、力を引き出すと説明している。

「気質」は身体的特徴と精神的特徴を結びつけたものだったが、そのキャパシティの中で性格の類型を描写するには、その結果はかなり微妙なものであった。