比内鶏

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比内鶏(ひないどり)は、秋田県北部の米代川流域を中心に、古くから飼育されてきた家禽。天然記念物として指定されている。

目次

[編集] 概要

日本各地の地鶏は、「東南アジア中国などの近隣諸国から渡ってきたが、自然交配して形成されていった」と考えられているが、比内鶏は縄文時代以前から比内地方(現在の秋田県大館市)に存在した、日本固有の種である。

全国の比内地鶏を販売している飲食店で「比内鶏」と表示した看板を掲げているのが見られるが、実際は天然記念物の比内鶏(原種)は市場に出回っておらず、品種改良で生み出された一代雑種「比内地鶏」のことを指している。[1]

また、産地の大館市では、比内鶏のイベント「比内とりの市」を、毎年1月最終土曜・日曜日に、大館市立比内グラウンドで開催している。神事から展示即売までさまざまなイベントが行われ、中でも長さ15メートルの鉄の棒に比内地鶏を串刺しにして丸焼きにする千羽焼きは圧巻である。

[編集] 比内地鶏

薩摩地鶏名古屋コーチンと並んで、日本三大地鶏に数えられる。

原種の比内鶏の体の特徴は、首が長く鶏冠は小さい。野鶏に近く、品種改良もされていない貴重な存在であるため、1942年昭和17年)7月21日には、国の天然記念物に指定された。比内鶏は肉質がヤマドリに似て、風味がよいが、ほかのと比べると成長が遅いわりに繁殖率が悪く、病気にもかかりやすいことから、商品として販売するには難しかった。

その生産性の低さを解消するために比内地鶏が生まれたのである。比内鶏の特長を引き継ぎながら生産性を向上させるために、秋田県畜産試験場が数百の鶏の中から選び抜いたのが、ロードアイランドレッド種である。雄の比内鶏と雌のロードアイランドレッドを掛け合わせた一代限りの雑種、「F1」を品種として固定したのが比内地鶏である。

平成19年、秋田県大館市の比内地鶏飼育業者が表示偽装を長年行っていることが発覚し、より厳格な比内地鶏ブランド認証制度になった[2]。秋田県の認証する比内地鶏は、以下の規定である。(平成20年度から適用)

  • 雄の比内鶏と雌のロード種の交配で作出された一代交雑種
  • 28日齢以降で平飼いか放し飼いで飼育
  • 28日齢以降で1平方メートル5羽以下で飼育
  • 雌はふ化日から150日間以上、雄は100日間以上飼育

[編集] 肉質

「歯ごたえはあるが加熱しても固くなり過ぎず、肉の味が濃い」、「濃厚な脂の旨み」など、比内鶏の特長を色濃く受け継いでいる。

とくに、同じく秋田県北部が発祥のきりたんぽ鍋との組み合わせは相性がよく、きりたんぽ鍋セットを販売する業者のほとんどは比内地鶏の肉と比内地鶏のがらスープを同梱している。

[編集] 備考

比内地方の黒土を主とした土壌は、その性質から鶏を美味に育てるのに非常に適しており、同じ種の鶏でも比内地方で育てると美味になるという。

かつては比内地鶏のことを食用であるにも関わらず『比内鶏』とメディアで表記されたことがあったが、フジテレビ系列の番組『トリビアの泉』で『比内鶏を食べると逮捕される』というトリビアが放送され、その影響で『比内鶏』と表記されていたものはすべて『比内地鶏』と表記されるようになった。 しかし一般に天然記念物は食用禁止と言われているが、実際には禁止されていない。例えば、見島ウシは、天然記念物であるが、食肉として飼育されている。 シャモや烏骨鶏も同様に天然記念物であるが食用として流通している。 比内鶏が交配種の比内地鶏として流通しているのはあくまでも生産性を重視してのことである。

[編集] 脚注

  1. ^ 美の国あきたネット-比内地鶏ブランド認証制度の申請
  2. ^ 美の国あきたネット-比内地鶏ブランド認証制度の申請

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

[編集] 参考文献

松本順一『養鶏屋さんが書いた鶏肉の本』:株式会社三水社
内田清之助『天然記念物・鳥類篇』:創元社

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