残像に口紅を
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『残像に口紅を』(ざんぞうにくちべにを)は、筒井康隆の1989年発表のSF小説。作家の代表作。ゲーム性が強く、いわゆる「文学」とは異なった趣の実験的小説であり、『虚人たち』と同系列に属する。
五十音中の日本語の音が1種類ずつ[1]小説の文面から失われてゆき、同時に主人公のまわりでは、その音を含む名をもつあらゆる存在が失われていく。題名は、音の消失とともに消えた娘を惜しむ、主人公の独白から。
中央公論社から出された単行本(ISBN 4120017877)は後半からのページが袋とじになっており、「ここまで読んで面白くなかったという方はこの本を送り返してください。代金を返します」と但し書きがついていた。
中公文庫版(ISBN 4122022878)では、本文で用いられた言葉の出現頻度を研究した論文[2]が付録として掲載されており、既に消えてしまっているはずの音を誤って用いている箇所(全部で5ヶ所確認されている)についても紹介されている。
[編集] 関連項目
- La Disparition - eをまったく使用しない小説。ジョルジュ・ペレックの作品。『煙滅』という邦題で邦訳が刊行(『失踪』と訳されることもある)された。い段を使わない、という手法をとっている。