欲望 (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

欲望
BLOW-UP
監督 ミケランジェロ・アントニオーニ
製作総指揮 ピエール・ルーヴ
製作 カルロ・ポンティ
脚本 ミケランジェロ・アントニオーニ
トニーノ・グエッラ
エドワード・ボンド
音楽 ハービー・ハンコック
撮影 カルロ・ディ・パルマ
編集 フランク・クラーク
公開 イギリスの旗 1967年1月
日本の旗 1967年6月
上映時間 111分
製作国 イギリス
イタリア
言語 英語
制作費 $1,800,000
allcinema
キネマ旬報
IMDb
  

欲望』(よくぼう、Blowup、BLOW-UP)は、1966年制作のイギリスイタリア合作映画。

アルゼンチンの作家、フリオ・コルタサルの小説『悪魔の涎』を下敷きに、ミケランジェロ・アントニオーニが脚本を書いた。アントニオーニ初の英語作品であり、カラー撮影としては第2弾にあたる。

目次

[編集] 概要

1960年代中盤のロンドンを舞台に、人気カメラマンの主人公が撮った、ある写真にまつわる奇妙な出来事を描く。「スウィンギング・ロンドン」と言われた、当時のイギリスの若者のムーブメントを織り交ぜつつ、サスペンスかつ不条理な独特の世界観となっている。1967年カンヌ国際映画祭にてパルム・ドールを受賞。

音楽はハービー・ハンコック。監督のアントニオーニは当初、BGM無しで映画を作ろうとしたが、ロケ地のロンドンで聴いたハンコックのジャズを気に入り採用したという。この映画でハンコックは、ジャズ以外にもポップ・ミュージック指向の強い楽曲も披露している。

ゲストとして、ヤードバーズライブハウスのシーンで出演した。ギタリストジェフ・ベックジミー・ペイジが、ツイン・リードとして同バンドに参加していた時代の貴重な映像としても知られる。本来この映画では「Train Kept A Rollin'」を演奏するはずであったが、同曲の権利を保有する音楽出版社が多額の利用料を請求して来たため、やむを得ず替え歌として「Stroll On」という曲を演奏した。なお、当初はザ・フーに出演が依頼されたが、監督のギターを壊して欲しいという要望に、当時このパフォーマンスばかりが一人歩きしていることにうんざりしていたリーダーでギタリストのピート・タウンゼントが断ったという。完成した映画では、監督の要望通りベックがギターを壊す演技をしている。

  • もっともベックはタウンゼントと違い、通常、ステージでギターを壊す様なことはなかった。だがこの映画の出演を機に、一時期ヤードバーズのライブでギターや機材壊しを盛んに行っていたという。

[編集] キャスト

[編集] ストーリー


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


1960年代のロンドン。若き人気ファッション・カメラマンのトーマスは、ある日公園の原っぱで戯れる中年の紳士風の男と若い女のカップルを見かけ、彼らの行動を盗撮した。女はトーマスが自分達の写真を撮っていたのに気づき、ネガフィルムを渡すように懇願してきたが、いつのまにか一緒にいた男が消えたのを見るや否や、駆け出し去っていった。

トーマスはとりあえずその場を逃れたものの、女はトーマスのスタジオに突然現れ、再びフィルムを要求する。トーマスは女との駆け引きを楽しんだ後フィルムを渡すが、それは本物とすり替えた偽物であった。

トーマスは改めてそのフィルムをプリントする事にした。すると、のどかな風景として撮影したはずの写真に、何か違和感のある点が見つかる。その部分を引き伸ばし(Blow Up)してみると、そこには不自然な方向に視線を送る女、草陰から銃口を向けている人物、そして撃たれて倒れたらしき人物の姿が写し出されていた。トーマスは写真の真相を知るため、再び公園に向かう。

[編集] 関連リンク

カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作
第19回 1966年度
男と女
蜜がいっぱい
第20回 1967年度
『欲望』
第21回 1968年度
開催されず
翌年は『If もしも....