機能水
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機能水(きのうすい、functional water)とは、日本機能水学会の定義によれば、水に人工的に有用な機能を付加したもののうち科学的な根拠のあるものとされている[1]。しかし、よく分からないものにイメージ的につけられる単なる形容語句である場合もある[2]。専用の装置によって作られる。
「機能水」は科学用語ではなく、科学的に厳密な定義があるわけではない。様々な種類の商品が「機能水」の冠を付けて売られている。
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[編集] 由来と発展
通商産業省認可の造水促進センターが1990年代中ごろに使い始めた言葉である[3]。その後、日本機能水学会や日本口腔機能水学会が設立され応用研究が行われている。
[編集] 機能水の種別
農学博士の堀田国元によれば以下のような水が機能水とされる。
| 物理化学的処理水 | 物質添加水 | 物質除去水 | 物質除去添加水 |
|---|---|---|---|
| 電解水 | パイウォーター | 脱気水 | 海洋深層水 |
| 磁気(磁化)水 | オゾン処理水 | 膜処理水 | |
| 電子水 | ミネラル添加水 | 脱塩素水 | |
| 共鳴磁気水(波動水?) | 麦飯石処理水 | 超純水 | |
| 高周波還元水 | 発酵抽出物添加水 | ||
| サイウォーター | Xeガス処理水 | ||
| 遠赤外線処理水 | |||
| 超音波処理水 | |||
| セラミック処理水 | |||
| ナノバブル水 (マイクロバブル水) |
財団法人機能水研究振興財団のように健康や衛生を目的とした団体では、アルカリイオン水や強酸性水などの電解水についての普及に尽力される一方、工業調査会が発刊する著作[5][6][7]では超純水や超臨界水などが工業的な洗浄液として使用されていることが紹介される。
[編集] 市場と規模
工業、医療、農業といった産業で利用され、2003年の機能水関連の市場は2214億円であり、うち半導体や電子部品を洗浄する超純水が1356億円と6割を占める[8]。
[編集] 種々な機能水
- アルカリイオン水[9]
- 電気分解によって陰極側にできる。用途は飲用や洗浄、農業や歯科医療である。洗浄では環境に優しいとされる[10]。アルカリイオン水が産業化しているのは日本や韓国や台湾や中国[11]、アメリカ[12]である。
- オゾン水[9]
- オゾン(O3)を溶かした水である。オゾンの殺菌力を利用して、殺菌、排水の処理に用いられる。
- 海洋深層水[9]
- 海の深い場所にある海水である。細菌が少なく清浄である[13]。海洋深層水が産業化しているのは、食品産業では日本、中国、韓国、アメリカ、ハワイである[14][15][16]。
- 強酸性水[9]
- 電気分解によって陽極側にできる。次亜塩素酸 (HClO) を含んだ水のこと。殺菌作用が強い[17]。
- 食物繊維入りの機能水
- ハウスが販売する特定保健用食品[18]の宣伝文句。
[編集] 中小企業が銘打っているもの
- 活性水素水[21](還元水)
- アルカリイオン水や強酸性水などのイオン化した水を意味する[22]。健康を害する活性酸素を消滅させると喧伝される水。
- 磁気処理水[9]
- 磁化したとされる水。海外では口腔洗浄器にも応用された製品が製造販売されており[23]、磁気を通さない場合より歯垢除去効果が高いことが確認されている[24][25]。しばしば著しい効果が宣伝されることがあるが、事実であるかどうかは議論がある。
- πウオーター[26][27]
- πウォーター製造器により生成する水。水の中の特定の物質に情報を残したものである[28]。健康によく、植物の生育にも良いと宣伝されている[29]。
- ハーモニーウォーター
- 特殊な方法により、水分子の酸素原子と、水素原子の角度を特定の角度にしたとされる水。飲用から工業利用まで、あらゆる事に使うと健康によいと宣伝されている。[要出典]
[編集] 機能水と呼んで良いか検証できていないもの
- ゼロウォーター[30]
- 万病に効く[要出典]と喧伝される水。アイピーエレクトロニクスが1990年に発見した。
- トルマリン水[要出典]
- トルマリンで処理した水。健康によいとされる。自動車の燃費改善になる(ラジエター水として使用)。洗浄力がある等。
- 麦飯石水[要出典]
- 麦飯石で処理した健康にとても良い[要出典]とされる水。自販機で売る事例もある[31]。
- 波動水[要出典]
- 波動が与えられた水[要出典]。[要出典]江本勝[要出典]の株式会社I[要出典].H[要出典].M[要出典].によるものなどがある[要出典]。ドイツ発祥の[要出典]代替医療であるホメオパシー[要出典]は水に波動的特性を残している[要出典]とも解釈される[要出典][32]。様々な効果効能[要出典]がうたわれることもあるが、事実であるかどうかは議論がある。
- マイナスイオン水[要出典]
- マイナスイオンを含んだ健康にとても良い[要出典]といわれている水。
- 超軽水
- 軽水から重水を減らした水。血糖値が下がる、癌やアトピーが治るなどと謳われる。
- クラスター水
- ナノクラスター水とも言われる。水分子の塊の大きさが小さい水。吸収し易く健康に良い、として売られている。提唱者は松下和弘[33]。
- ラジウム水
- 1900年代初頭のアメリカでは飲むと健康に成る、男性の性機能を高めるとされラジウム水がスーパーマーケット等で売られていた[34]。
[編集] 公取委による排除命令
機能水製造装置の幾つかは、根拠のない効能を謳っているために優良誤認を理由に2005年12月26日付で公正取引委員会の排除命令を受けたものもある(記事 活性水素水、磁気処理水)[35]。
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ^ 川瀬 義矩『水の役割と機能化―その多様性と利用』70頁。 ISBN 978-4769342144
- ^ 機能水研究振興財団学術選考委員会 『電解水ガイド』
- ^ 藤田紘一郎 『水の健康学』 新潮社《新潮選書》2004年7月。ISBN 978-4106035395。111頁。
- ^ 堀田国元「機能水の研究とその利用 酸性電解水の研究と利用の現状と課題」『食品工業』2004年8月30日、20-25頁。
- ^ 川瀬義矩『水の役割と機能化』工業調査会 ISBN 978-4769342144
- ^ 三浦靖『水の機能化―その本質を探る』工業調査会 ISBN 978-4769341826
- ^ 日本産業洗浄協議会 (編集)、都田昌之『初歩から学ぶ機能水』工業調査会 ISBN 978-4769341550
- ^ アルカリイオン整水器再ブームで、500億円市場に-富士経済 (nikkei BPnet、2004年2月23日)
- ^ a b c d e f g 『機能水関連市場の現状分析と将来展望2005』、富士経済、2005年。ISBN 978-4-8349-0820-6。
- ^ 菊池憲次「環境に優しい洗浄 強アルカリ性電解水の洗浄能力とその化学的要因」『医工学治療』19(Suppl)(通号56)、2007年2月、43頁。
- ^ アルカリイオン水市場 (株式会社OSGコーポレーション)(2008年3月20日確認)
- ^ about the system (Pure-Pro USA Corporation)
- ^ 藤田紘一郎 『水の健康学』 新潮社《新潮選書》2004年7月。ISBN 978-4106035395。106頁。
- ^ MaHaLo Hawaii Deep Sea Drinking Water
- ^ Taiwan Yes - 海洋深層水專家
- ^ Deep Sea Water international
- ^ 大久保憲「電解酸性水の医療への応用」『機能水実用ハンドブック』 人間と歴史社、2006年5月。227-233頁。ISBN 978-4-89007-162-3。
- ^ 「食物せんいのおいしい水」(ハウス食品 ニュースリリース2008年02月28日)
- ^ 川瀬義矩 『水の役割と機能化』 工業調査会、2007年。ISBN 978-4-7693-4214-4。140頁。
- ^ 産総研in愛・地球博 ナノバブル
- ^ 株式会社ユーピー
- ^ 『機能水実用ハンドブック』より
- ^ 磁気口腔洗浄機ハイドロフロス (株式会社ウェルテック)
- ^ Watt DL, Rosenfelder C, Sutton CD. "The effect of oral irrigation with a magnetic water treatment device on plaque and calculus" J Clin Periodontol 20(5), 1993 May, pp314-7. PMID 8501270
- ^ water oral irrigator (Hydro Floss) on plaque, calculus and gingival health" J Clin Periodontol 25(4), 1998 Apr, pp316-21. PMID 9565283
- ^ πウォーターとはIBCテクノ
- ^ ACMπウォーターシステム株式会社エイ・シー・エム
- ^ 川瀬 義矩『水の役割と機能化―その多様性と利用』71頁。 ISBN 978-4769342144
- ^ パイウォーターの学会発表
- ^ 株式会社アイピーエレクトロニクス
- ^ 麦飯石水の自動販売機量り売り
- ^ リチャード ガーバー 『バイブレーショナル・メディスン-いのちを癒す「エネルギー医学」の全体像』上野圭一訳、真鍋太史訳、日本教文社、2000年、ISBN 978-4531081271。98頁。
- ^ 水のクラスター -伝搬する誤解-
- ^ ヒストリーチャンネル「失敗した発明」
- ^ 平成17年12月26日付け排除命令について 公正取引委員会