機動戦士ガンダム 第08MS小隊

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機動戦士ガンダム 第08MS小隊
OVA
監督 神田武幸(第1話 - 第6話)
飯田馬之介(第7話以降)
アニメーション制作 サンライズ
話数 全11話
コピーライト表記 ©1996 創通・サンライズ
OVA: 機動戦士ガンダム 第08MS小隊
特別編 ラスト・リゾート
監督 森邦宏
仕舞屋鉄
アニメーション制作 サンライズ
リリース日 1999年7月25日
話数 全1話
コピーライト表記 ©1996、1999 創通・サンライズ
映画: 機動戦士ガンダム 第08MS小隊
ミラーズ・リポート
監督 加瀬充子
制作 サンライズ
封切日 1998年8月1日
上映時間 50分
コピーライト表記 ©1996、1998 創通・サンライズ
テンプレート使用方法 ノート

機動戦士ガンダム第08MS小隊』(きどうせんしガンダム だいぜろはちエムエスしょうたい、MOBILE SUIT GUNDAM The 08th MS Team)は、ガンダムシリーズOVA(オリジナルビデオアニメ)で、1996年から1999年にかけて全11話が制作されたほか、後日談という形でスペシャルエピソード『ラスト・リゾート』も制作され、1998年には劇場版『ミラーズ・リポート』も公開された。

ガンダムエース2007年3月号より、第7話以降の監督を務めた飯田馬之介の執筆による『機動戦士ガンダム第08MS小隊 U.C.0079+α』のタイトルで漫画化され連載されるが、細部でOVAとは異なる設定が用いられている。

2007年2月13日よりTOKYO MXで、同年2月18日よりBS-iにてテレビ放送もされた。

目次

[編集] 物語

地球連邦軍パイロットシロー・アマダ少尉は東南アジア戦線に配属されることになったが、そこへ向かう途中に敵と遭遇し交戦、ジオン軍パイロット共々遭難してしまい、そのジオン軍パイロット アイナ・サハリンと生還のため協力することで彼女との間に交流が生まれる。

救助されたのち配属された東南アジア戦線では、アイナと敵味方と分かれて対峙することになる。そこに至ってシローは、人間性として当然の倫理を否定する戦場においても敵とわかり合うことも可能だと叫び、それを証明すべく戦う。 始めのうちは彼を認めない小隊の仲間や上官に翻弄されながらも、いつしかそんな人たちを「仲間」として味方につけ、シローは戦場で一兵士として成長していく。そしてラストでは愛する女性、アイナと添い遂げるべく、敵も味方もなく一途に駆け抜ける姿は、ガンダムシリーズでは珍しく「熱血」ではないだろうか。劇場版では「戦後のシローとアイナ」が描かれている。

[編集] 作品解説

機動戦士ガンダム』とほぼ同時期を描いた外伝作品。他のガンダムシリーズと比べて、戦場の生々しさやリアリティを追求した描写が特徴的である。そこに、理想に燃える青年士官 シロー・アマダが主人公として登場することで、戦争の現実とかけ離れた彼の人物像が強烈な印象をもって対比されている。このためシローは劇中、軍務・倫理・色恋のはざまで迷走する[1]。そこで主軸となるのは、戦場において敵兵同士が愛し合うという言うなれば戦場版『ロミオとジュリエット』である。このため、「リアル」なのは兵器のメカニック描写や戦闘のみ[2]であり、作品自体は中村雅俊の学園青春ドラマの戦場版を想定したとのことである[3]

結末が悲劇だったのかハッピーエンドだったのかについては、ぼかされたまま終わり、それを明らかにするのがエピローグスペシャルエピソード『ラスト・リゾート』である。

サブキャラクターには『機動戦士ガンダム』でジオン公国軍の人物の声を担当していたベテラン声優が多くキャスティングされている。

キャラクターデザインは、『機動戦士ガンダム0083』と同じく川元利浩が担当したが、『0083』とは画風が変わっている[4]

本作は本来全12話完結の構想であり、監督は当初『銀河漂流バイファム』など手がけた神田武幸であったが、製作途中に体調を崩し、第7話から飯田馬之介にバトンタッチする。ストーリーそのものは元々、神田が考えていた筋書きに沿っているが、1996年7月27日に神田が急逝したために、飯田ら残されたスタッフは生前神田が書き残していたメモやプロットを元に第11話までを完成させ、第12話ではなく特別編と言う形で『ラスト・リゾート』が製作された。本作がやや特殊な形態を取り、また第7話の発売まで1年近く開いているのはこうした事情による[5]。本作は神田監督の遺作となった。

商業的には出荷ベースでは前作『機動戦士ガンダム0083』を上回る全巻累計115万本(ビデオ・LD・DVD合わせ)を達成。しかしオリコン調べの実売ベースでは『0083』を下回っている。前述のように本作は発売が遅れ、遅れた巻は売上が落ちていったのである。

また、角川書店から大河内一楼による小説が全3巻で刊行されている。映像版に比べ、よりハードな内容となり後半のストーリーも大幅に変更されている。

[編集] 兵器

一年戦争において連邦軍が勢いを伸ばし始めた頃が舞台であり、登場する兵器もMS(モビルスーツ)だけに偏らず、TVシリーズ『機動戦士ガンダム』に登場した一見奇抜な兵器をもリメイクさせて登場させている。

MSがあくまで一兵器として扱われるのは、ガンダムシリーズ全体を通して言える特徴であるが、本作ではその傾向がことさら強い。特に、主人公の乗機は大抵強力な特別機なのが通例なところを、本作では量産機や改造機を主人公が駆っている。それ以外のメカ描写も細部まで技術考証が徹底された。

一方で、TVシリーズでは後半(29、30話)に初登場するジム(連邦軍初の量産型MS)が、10話前後に相当する時期に宇宙で配備されていたり、東南アジアに連邦軍の先行量産型MS大隊がすでに存在していたりと、従来の設定を無視して連邦軍のMS配備を大幅に前倒しした作品となった。「映像化されたものが公式設定」というのがサンライズの方針であるが、この件の理屈付けには制作側もやや難儀した[6]。結局、陸上のRX-79[G]、RGM-79[G]に関しては非常に限られた機体とその部品がごく一部の部隊に配備されたのみ、宇宙用のRGM-79E[7]はたまたまジャブロー以外、宇宙のどこかにも工場があってそこで造られた機体が偵察部隊的に使われたもので、ファーストの画面にはたまたま登場しなかった、と説明された[8]。ただ、設定の確定に時間を要したために、主人公メカであるRX-79[G]の愛称は各種メディア上で二転三転している。詳しくは陸戦型ガンダムを参照のこと。

[編集] 主要登場人物

機動戦士ガンダム 第08MS小隊の登場人物を参照

[編集] スタッフ

[編集] 主題歌

作詞:渡辺なつみ 作曲:夢野真音 歌:米倉千尋キングレコード
  • エンディングテーマ『10 YEARS AFTER』
作詞:朝倉京子 作曲:三浦一年 歌:米倉千尋 (キングレコード)
作詞:工藤哲雄 作曲:都志見隆 歌:米倉千尋 (キングレコード)
作詞:渡辺なつみ 曲:鵜島仁文 歌:米倉千尋 (キングレコード)

[編集] 各話リスト

( )内はVHSビデオ版発売日(1巻のみ2話収録でそれ以降は1話ずつ収録 DVD版は3話ずつ収録)

  1. 二人だけの戦争 (1996年1月25日)
  2. 密林のガンダム (1996年1月25日)
  3. 信頼への限界時間 (1996年3月25日)
  4. 頭上の悪魔 (1996年10月25日)
  5. 破られた待機命令 (1996年11月25日)
  6. 熱砂戦線 (1996年12月18日)
  7. 再会 (1997年10月25日)
  8. 軍務と理想 (1997年12月18日)
  9. 最前線 (1998年2月25日)
  10. 震える山(前編) (1998年7月25日)
  11. 震える山(後編) (1999年4月25日)
  • 特別編 ラスト・リゾート (1999年7月25日)

[編集] 関連作品

[編集] 劇場版

機動戦士ガンダム 第08MS小隊 ミラーズ・リポート』(きどうせんしガンダム だいぜろはちエムエスしょうたい ミラーズ・リポート)は、1998年8月1日に全国松竹系で公開されたアニメーション映画。『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 特別編』との同時上映作品。

OVA版の8話まで(主に6話から8話)を再構成し、新キャラクターである連邦情報官アリス・ミラーの視点からシロー・アマダの軍歴を監査するという構成となっている。

[編集] 漫画

機動戦士ガンダム第08MS小隊 U.C.0079+α』(きどうせんしガンダム だいぜろはちエムエスしょうたい うちゅうせいきダブルオーセブンティーナイン プラスアルファ)は、原作を手がけた飯田馬之介によって執筆されている漫画化作品。流れはほぼ原作と同じだが、以前にガンダムエースで連載されていた『機動戦士ガンダム 宇宙のイシュタム』の続編という形でストーリーが展開する為、エピソードや登場キャラクターが多少追加される等、原作から若干変更がされている。

なお、飯田のブログでは2008年の4月末に連載打ち切りが決まったとの告知が為されている[9]。「本誌人気投票では常時5位以内に入っているのだが単行本の売り上げが悪いため打ち切り決定」「2巻かかって6話までしか進んでいないマンガをあと6回で終わらせねばならぬ」とのこと。


[編集] 脚注

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  1. ^ 『アニメ批評』(マイクロデザイン出版局)1999年7月号掲載のインタビューにおける飯田馬之介監督のコメント参照。彼はこの中で主人公シローについて「想像力の欠如した男で、大嫌いだった」「ただのバカですよ」とも語っている。
  2. ^ 『アニメ批評』(マイクロデザイン出版局)1999年7月号掲載のインタビューで飯田馬之介監督は、「やっぱり『08小隊』はメカ物ですよ」とコメントしている。
  3. ^ ホビージャパンムック『08MS小隊戦記』(ホビージャパン・1996)のインタビューで、脚本・シリーズ構成の桶谷顕が語るところによる。
  4. ^ 漫画家江川達也の描くキャラクターを思わせるものになっている。川元が同時期にキャラクターデザインと作画監督を手がけていた、江川原作のアニメ『GOLDEN BOY』からの影響と目される。
  5. ^ 5,1ch化&ハイビジョンニューテレシネによるHDリマスター版のDVDBOX「機動戦士ガンダム第08MS小隊 5,1ch DVDーBOX」の、音声特典のメインキャスト(シロー・アマダ役・檜山修之アイナ・サハリン役・井上喜久子ギニアス・サハリン役・速水奨、の三人)による「第11話 震える山(後編)」のオーディオコメンタリーの中で、檜山が「収録に3年半くらいかかった」と言っていた。(もっとも神田監督が存命の内でも、監督交代後でも00800083より発売ペースが遅い)
  6. ^ ホビージャパンムック『08MS小隊戦記』(ホビージャパン・1996)のインタビュー参照。矛盾ではないのか?という問いに、脚本・シリーズ構成の桶谷顕が答えている
  7. ^ この機体が、なぜ終戦直前から戦後に生産されたRGM-79Cジム改と同じ姿をしているのかについては、未だにはっきりとした説明がない。
  8. ^ この説明を考案したのはサンライズの井上幸一であると、同じサンライズの河口佳高が語っている。
  9. ^ UMANOSUKEのブログ_2008-04-28

[編集] 外部リンク