橘右京

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橘右京 プロフィール

  • 初出作品: サムライスピリッツ(初代)
  • 流派: 神夢想一刀流
  • 武器銘: 自作・無銘
  • 出身地: 近江国 甲賀郡 馬杉村
  • 生年月日: 明和元年 九月二十日 辰の刻
  • 身長: 五尺八寸
  • 体重: 十一貫目
  • 血ノ型: AB型
  • 好きなもの: 孤独な自分を感じる事
  • 嫌いなもの: 真の孤独
  • 特技: 刺繍(仕上がりは雑巾だと言う)
  • コンプレックス:  
    明るい泰平の世の中にいまいち溶け込めないこと(初代~『天』)
    無口な自分(ポリ)
    巧く自分を表現できないこと (『零』)
  • 尊敬する人: ……
  • 剣の道について:  
    ……恐い(初代~『天』、『零』)
    恐怖と背中合わせ(ポリ)
  • 平和を感じるとき: 圭殿といるとき
  • 好みのタイプ: 圭殿
  • 現代社会での彼は…?: 入院患者
  • 関連キャラクター: 黒河内夢路

橘右京(たちばな うきょう)は、SNK対戦型格闘ゲームサムライスピリッツ』シリーズに登場する架空の人物。

キャラクター設定[編集]

居合達人。だが、の病に冒されており、余命いくばくもない(『真説サムライスピリッツ 武士道烈伝』では(肺結核)を患っている)。そのために勝利ポーズなどで咳き込んだり喀血しているが、ほぼシリーズ全作品に登場している。プレイステーション作品である『サムライスピリッツ新章 〜剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃〜』のみ未登場。

頭髪の色は青で、髪型は総髪。『侍魂 〜サムライスピリッツ〜』と『サムライスピリッツ2 アスラ斬魔伝』では毛先を布で一つに結っている。肺病の身という設定ゆえか、かなりの痩躯である。製作スタッフは覇王丸モチーフとして手塚治虫作品の『どろろ』の百鬼丸を挙げているが、この作品には寡黙で物事を詩で表現する上に黒塗りの鍔無し刀の持ち主で、右京のモチーフと推測できる登場人物も登場する(髪形も同じ)。

シリーズ当初は覇王丸のライバル的キャラクターとして、「陽」の覇王丸に対し「陰」の存在として右京が考案された[1]。しかしストーリー上は覇王丸との接点は少ない。右京が「究極の花」について尋ねた学者が覇王丸の尊敬する人物と同一であることと、『アスラ斬魔伝』の右京のエンディングで覇王丸が右京に頼まれて「咲」という女性に花を届けたことぐらいである。『天草降臨』では設定されたライバルキャラクターは覇王丸ではなく千両狂死郎であった。しかも同作の覇王丸エンディングでは、右京は覇王丸にあっさりと倒される描写がある。

小田桐圭という女性に、叶わぬ恋と知りながら思いを寄せていたが、彼女の結婚を機に身を引く。初期の作品では彼女に「究極の花」を捧げるためにそれを探していた。初代『サムライスピリッツ』では圭に花を届けているが、これは『真サムライスピリッツ』でカトレアという事になった。『真サムライスピリッツ』では「究極の花」を探すために魔界まで赴き羅将神ミヅキを討ち果たすが、花を探す猶予を得られないまま魔界が閉じてしまう。右京は自らの命を削り、小田桐圭を模した氷の彫刻を作った。その際の削り屑が「雪の花」となり、毎年ある日になると「雪の花」が小田桐圭のいるところに降って来る、という終わり方になっている。番外編的な作品である『天下一剣客伝』では小田桐圭と結ばれた。逆に同じく番外編的な作品である『武士道烈伝』では京都にて圭から「一緒にいてほしい」と言われるが、羅将神ミヅキとの戦いに赴くためにそれを拒否している。

大抵は小田桐圭のために戦う彼だが、時には師匠や同門の人間の仇を討つため(『斬紅郎無双剣』)、あるいは友(同門にして師匠の実子である黒河内夢路)を止めるために戦っており(『零』)、情に篤い一面を持っている。『武士道烈伝』では柳生十兵衛がミヅキの手下である阿号に殺された際に怒りをあらわにしている。

リンゴを持っており(近江産で品名は「近江富士」。シリーズの矛盾点でもあるが、この時代に和製リンゴが無かったわけではない)、一部の技を繰り出す際に取り出して使う。実際の居合においても斬撃を行う際、相手の目線をそらすため何かを投げることがある。『武士道烈伝』の「妖花慟哭之章」では重要アイテムである「黄金のリンゴ」を手に入れた時に反応を示していた。

テレビアニメ『サムライスピリッツ 破天降魔の章』では、エンディングに少し登場するだけ。ボスの天草を含めた初代のキャラクターが全員登場する中、本編に登場しないのは彼だけである。

容姿端麗なので、『天草降臨』までの勝利ポーズでは女性の追っかけが登場することがある。好きなものに「孤独な自分を感じること」とあるようにナルシスト的な一面を持っている。『サムライスピリッツ』では同キャラクター対戦の時に「美しい…」と言っている。『サムライスピリッツ』のみ、気障な言動を取っていた。

勝利台詞等で短歌を詠むことが多い(初代や一部の技の演出のみ、川柳を詠んでいる)。

KOF完全読本』に収録された『美形会議』では、『サムライスピリッツ』の美形キャラクターとして登場。何かと血を吐いてはアンディ・ボガードロバート・ガルシアの2人が八神庵を右京に謝るよう責め、右京も怒りつつ場の空気を読むよう諭すというのが定番のパターンとなっている。また、『Days of Memories ~大江戸恋愛絵巻~』で右京が登場した際にこの『美形会議』を元にしたらしき会話のやり取りが見られた。

神夢想一刀流について[編集]

右京及び夢路の流派「神夢想一刀流(じんむそういっとうりゅう)」は、実在していた剣術である。有名な使い手は、幕末の会津藩士・黒河内伝五郎兼規。ただし、実在の神夢想一刀流は居合の流派ではなく、伝五郎はこれとは別に「神夢想無楽流」という居合も修めて、その他にも様々な武術を修めていた。実在する神夢想一刀流とゲーム中のそれとの関連性については開発側からの言及がないため不明である。しかしながら、伝五郎の容姿が女性と見紛うそれであったと伝えられており夢路のキャラクター造形と共通している、右京の師匠(=夢路の父)は黒河内左近といい伝五郎の3代前に当たる人物と同名である、など、その共通点は多い。

技の解説[編集]

必殺技[編集]

秘剣 ツバメ返し(『真』までは「秘剣 つばめ返し」)
空中での炎を纏った居合い抜き。『真』までは斬撃とともに燕型の飛び道具が飛んでいった。斬撃、飛び道具ともに相手を燃やす効果を持つ。
バックステップ中にも出せるため、牽制用飛び道具として使うことも可能だった。
コマンドを工夫することにより、飛び上がると同時に攻撃が出る「昇りツバメ返し」が発動する。対空技や見切りにくい中段技として使うことができ、プレイヤーの間では一般的となっている。『斬紅郎無双剣』では飛び道具が無くなった上に技の隙も増え、ガードされたり避けられた時の危険性が増した。
『天下一剣客伝』で夢路もこの技を「秘剣 草蛍」として使う。ただし刀に攻撃判定はなく、燕型の飛び道具だけを飛ばす。
秘剣 ささめゆき
リンゴを投げた後、抜刀・納刀を繰り返しつつ連続斬撃でリンゴと共に相手を切り刻む。
非剣 ささめゆき
リンゴを投げるだけのフェイント動作。『斬紅郎無双剣』では武器を持っていないと出せない。
秘剣 ささめゆき・閃
「秘剣 ささめゆき」とは性能が異なり、斬撃を一度当てた相手をロックして斬り刻む(性質は『龍虎の拳』のリョウ・サカザキらの必殺技「暫烈拳」に近い)。『斬紅郎無双剣』『天草降臨』での羅刹右京の技だが、「秘剣 ささめゆき」同様、空振り時の攻撃後の隙は非常に大きい。
夢路もこの技を使う。こちらの場合、リンゴではなくを投げてから攻撃する。
残像踏み込み斬り(秘剣 朧刀〔おぼろがたな〕)
残像が前進しつつ斬りつける技。『斬紅郎無双剣』では「修羅」右京が使用可能で「秘剣 朧刀」と名を改めるが、『零』で元に戻っている。残像は完全無敵であり、右京本体が攻撃を食らってもそのまま残像の攻撃が続く。
RPG版である『真説サムライスピリッツ 武士道烈伝』では一撃目が「閃(せん)」、二撃目が「光(こう)」、三撃目が「霞(かすみ)」という名称である。空振りしないという特徴を持つ。
秘剣 天つ風(あまつかぜ)
秘剣 霜風(しもかぜ)
刀に手をかけた構え(「天霜の構え」)から、飛び込み斬りの「天つ風」か、踏み込み下段斬りの「霜風」を決める。「天つ風」は立ちガードのみで、「霜風」はしゃがみガードのみで防げる。
『斬紅郎無双剣』や『ポリサム』の「修羅」の技で、最初の構えは溜めておくことが可能な他、溜めることで段階的に威力が上がっていく。ただし、「天つ風」は、溜めることで威力だけでなく飛び上がる高度も上昇していくため、最大段階で出すとしゃがんだ花諷院骸羅にも空振りするという弊害が生じる。さらに、一定の時間まで溜めると、威力が最低段階まで戻されるだけでなく、「天つ風」と「霜風」のいずれかが勝手に発動してしまう。
『天下一剣客伝』でも追加されたが、相手の攻撃を受ける事で反撃する当て身打ち技に変更されている。『武士道烈伝』でのこの技は「即死技」となっている(ただし失敗に終わることも多い)。
秘剣 夢霞(ゆめがすみ)
鞘を構え、相手の攻撃が来ると受け止め(武器を使った攻撃のみ)弾き飛ばし、その隙に一閃する技。決まった際の威力は非常に高い(体力の半分近く)。
「当て身投げ」属性の技で、『斬紅郎無双剣』で「羅刹」を選択すると使える。だが、意外に取れない技も多い。『武士道烈伝』でのこの技は秘奥義の扱いで、技名は「秘剣 滅刹夢霞」(ひけん めっさつゆめがすみ)。
秘剣 陽炎〔かげろう〕
居合い斬りとともに三日月形の飛び道具を飛ばす。発生が遅い代わりに(作品によっては)発射後の隙が少なく、遠距離立ち中斬りや「夢想残光霞」で追撃可能。
『斬紅郎無双剣』と『天草降臨』では「羅刹」を選択すると使える。夢路もこの技を使う。
雲雀(ひばり)
刀の柄で鳩尾の辺りを突き、相手をよろけさせる技。「羅刹」右京の技で、ヒットさせれば強斬りなどで追撃が可能だが、ガードされた時の隙は大きい。
『零』以降は踏み込み弱斬りのモーションになっている。
夢想 霞(むそう かすみ)
『アスラ斬魔伝』での「羅刹」の技で、間合いの長い居合い斬りを決める。コマンド入力時のボタンで上・中・下段と斬る方向が変わる。
秘剣 神送り(かみおくり)
『天下一剣客伝』での新技で、瞬時に超長射程の居合い斬りを繰り出す。上記の「夢想 霞」に近いが、間近の相手には当たらないようになっている。
月華の剣士』に登場する御名方守矢の「逸刀・朧」などに似ており、よく例えられる。

武器飛ばし技、絶命奥義、秘奥義[編集]

ツバメ六連
『真』では武器破壊必殺技。リンゴを投げた後に前方へ大きく飛び掛かり、食らった相手に「ツバメ返し」を連続で6発喰らわせて爆発を起こす(簡単に言えば「ツバメ返し」を強化したもの)。『真』では、この技を入力する際に特定のボタンを押しておくと、最初に右京が投げるリンゴが巨大化する。
作品によっては、相手に斬りかかるまでのモーションが長いことも。
『~侍魂~』では「ツバメ返し」の回数がさらに増加した「飛燕十刃(ひえんとおじん)」という秘奥義がある。
夢想残光霞(むそうざんこうか)
武器飛ばし技。前方へ素早く突進して、すれ違いつつ瞬間で無数の斬撃を決めて反対側に移動し、納刀すると相手が時間差で次々と鮮血を吹き出して垂直に吹き飛んでダウンする。ガードされると後方に跳ね返って長時間硬直するが、空振り時の隙は少ない。
『斬紅郎無双剣』と『天草降臨』では「羅刹」を選択すると使える。『零SPECIAL』では絶命奥義で、決めると一句詠むおまけつき。
『武士道烈伝』では2段階目の超奥義であり、初めて習得する超奥義に「夢想残影香」が、最後に習得する奥義に「夢想闇沈香」が存在する。
夢路もほぼ同様の武器飛ばし技を使うが、技名が異なる。
秘剣 神荒れ(かみあれ)
『天下一剣客伝』での秘奥義で、「秘剣 神送り」を連発する。こちらは間近の相手にも当てる事が出来る。

声の出演[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 月刊ゲーメスト増刊『サムライスピリッツ』より。

関連人物[編集]