梅野隆太郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
梅野 隆太郎
阪神タイガース #44
2014T44.jpg
2014年5月18日 阪神甲子園球場にて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 福岡県筑紫郡那珂川町
生年月日 1991年6月17日(23歳)
身長
体重
173 cm
82 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 2013年 ドラフト4位
初出場 2014年3月28日
年俸 840万円(2014年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

梅野 隆太郎(うめの りゅうたろう、1991年6月17日 - )は、阪神タイガースに所属するプロ野球選手捕手)。阪神入団後の愛称は「梅ちゃん[2]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

福岡大学時代
(2013年6月11日 明治神宮野球場)

福岡県筑紫郡那珂川町の出身。草野球に親しんでいた父の影響[3]から、小学校2年生の時に、父がコーチを務めるリトルリーグ加盟の少年野球チーム「片縄ビクトリー」へ第27期生として入団[4]。入団当初のポジションは外野手だったが、小学校4年生から捕手に転向した。

中学生時代には、ジャパンリーグ(日本硬式野球連盟)に加盟する「那珂川シャークス」に第19期生として所属[5]。在籍中の2005年2006年に春季ジャパンリーグで2年連続優勝を果たすなど、「4番・捕手」としてチームを数々の大会で優勝に導いた[6]

福岡工大城東高校へ特待生として入学し[4]、1年生の夏にベンチ登録を勝ち取ると、1年生の秋から2年生の夏まで再び外野手としてプレー。2年生の秋からは、捕手へ復帰するとともに主将を務めた。在校中には公式戦で通算24本塁打を放つ[7]も、春夏を通じて全国大会とは無縁であった[8]2011年に高校から直接阪神に入団した中谷将大は1年後輩[9]で、在校中には梅野と同じく外野手から捕手に転向している。

2009年のドラフト会議で指名される可能性もあったが、「下位指名で(プロ野球に)入れたとしても、身体もできていないし勝負できない」という理由で、地元の福岡大学への進学を決めた[3]。大学では、1年生の春から九州六大学野球のリーグ戦へ出場[10]。在籍中には、チームを2012年春から4季連続の全国大会出場へ導く[3]とともに、リーグ戦通算で28本塁打と3割以上の打率を記録した[10]。また、3年生から主将を任されると、4年生で第39回日米大学野球選手権大会の日本代表に選出され、ここでも主将を務めた[8][11]

2013年のドラフト会議で、阪神から4巡目指名を受けて入団。福岡工大城東高校から直接入団した中谷と、再びチームメイトになった。担当スカウトは田中秀太で、背番号は「44」。指名後の同年11月8日には、ヤフオクドームの九州大学野球選手権決勝で日本文理大学に勝利。この勝利によって、第44回明治神宮野球大会へ九州代表として出場した[12]。同大会では、八戸学院大学との1回戦(11月16日)に「4番・捕手」として出場[13]。ソロ本塁打を含めて3安打を放ったが、チームは2-6で敗退した[13][14]

プロ入り後[編集]

2014年には、春季キャンプ前に地元・福岡で中谷との合同自主トレーニングを敢行[9]。春季キャンプでは、新人選手から山本翔也と共に、一軍選手主体の沖縄キャンプへ最初から参加した[15]2月14日には、キャンプ地・宜野座村営野球場で実施されたKBO三星ライオンズとの練習試合に、「7番・捕手」で対外試合デビュー[16]。梅野を含め9人の支配下登録捕手がチームにいる中で、新人選手ではただ1人、公式戦の開幕を一軍で迎えた[17]

開幕戦であった3月28日の対読売ジャイアンツ(巨人)戦(東京ドーム)で、7回表に代打でプロ初出場を果たすと、その裏の守備から試合終了まで捕手を務めた[18]同月30日の同カードでは、6回表に代打でプロ初安打を放った[19]。阪神の新人捕手による開幕戦出場、および開幕カードでのプロ初安打は、いずれも1969年田淵幸一以来45年ぶりの記録である[18][19][20]4月20日の対東京ヤクルトスワローズ戦(阪神甲子園球場)では、阪神の新人捕手としては2002年浅井良以来12年振りに、一軍の公式戦でスタメンマスクを任された[21]同月27日には、対横浜DeNAベイスターズ戦(横浜スタジアム)の9回表に、代打でプロ初本塁打[22]。阪神において、新人捕手の本塁打は田淵および1985年嶋田宗彦に次ぐ3人目、新人選手による代打での一軍初本塁打は1987年八木裕以来2人目であった[23]5月6日の対中日ドラゴンズ戦(ナゴヤドーム)では、同点で迎えた延長12回表無死1塁で代打に起用。当日のベンチ登録野手では最後の出場だったにもかかわらず、シーズン2号となる2点本塁打を放って、チームに勝利をもたらした[24]。また、翌7日の同カードでは、同期入団で同い年の岩崎優とバッテリーを組んで先発。阪神では2002年の安藤優也 - 浅井以来12年振りに、新人同士のバッテリーで一軍公式戦への出場を果たした[25]7月1日の対東京ヤクルトスワローズ戦(倉敷マスカットスタジアム)では、プロ入り後初の2打席連続本塁打を記録した。阪神の新人選手による1試合2本塁打は1980年岡田彰布、2打席連続本塁打は田淵以来の記録である[26]同月5日の対横浜DeNAベイスターズ戦(横浜スタジアム)では、岩崎と先発でバッテリーを組む[27]と、阪神の一軍公式戦では1983年御子柴進 - 木戸克彦以来31年振りの新人バッテリーによる勝利を達成[28]同月9日の対広島東洋カープ戦(甲子園)では、4回裏の第2打席で三塁打を放ったことで、チーム24イニング連続安打のNPB新記録につなげた[29]

選手としての特徴[編集]

二塁送球が平均で1.9秒の強肩[30]。打撃面ではスイングスピードが速く、逆方向への打球が伸びる[10]

人物[編集]

小学校4年生だった2001年の時、母がガンのため34歳で死去した。父は、母が余命2か月の宣告を受けた後に残した「隆太郎をプロ野球選手にして下さい」という遺言どおりに[3][4]、内装業を営みながら男手一つで梅野と弟を育て上げた[4]。このエピソードは、2013年のドラフト会議当日(10月24日)にTBS系列で放送された『ドラフト緊急生特番!お母さんありがとう』(TBS制作)でも、梅野父子への取材映像などを通じて紹介された。梅野が阪神から指名されたのは、当番組の生中継に出演している最中のことであった。なお、プロ入り後初安打を放った際の記念球は、母の墓前に供えられたという[19]

プロ1年目の2014年には、田淵から「(現役時代の背番号である)22番を付けられるように頑張れ」というエールを送られる[31]ほど、阪神球団の新人記録を次々と更新[32]セ・パ交流戦の期間中からは、レギュラー格でスタメンに起用される機会が増えている[33]。このような活躍を受けて、阪神球団では6月20日から、下位指名選手では異例のプロデュースグッズを発売している[2]

詳細情報[編集]

記録[編集]

背番号[編集]

  • 44(2014年 - )

登場曲[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ “阪神ドラ4梅野、正捕手へ挑戦状!?”. 日刊スポーツ. (2013年11月23日). http://www.nikkansports.com/baseball/professional/draft/2013/news/p-bb-tp0-20131123-1222008.html 2014年5月13日閲覧。 
  2. ^ a b “今や虎の正妻!ドラフト4位・梅野、グッズでもレギュラー獲ったァ”. サンケイスポーツ. (2014年6月20日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20140620/tig14062005030012-n1.html 2014年7月27日閲覧。 
  3. ^ a b c d “プロ野球ドラフト会議に臨む梅野隆太郎選手が心境を語る”. 福岡大学. (2013年10月21日). http://www.fukuoka-u.ac.jp/news/13/10/21123919.html 2014年1月26日閲覧。 
  4. ^ a b c d “阪神ドラフト4位梅野隆太郎を“男手一つ”で育てた父親の奮闘”. 日刊ゲンダイ. (2013年11月26日). http://gendai.net/articles/view/sports/146234 2014年1月26日閲覧。 
  5. ^ “祝 阪神タイガース入団おめでとう 第19期卒団生 梅野隆太郎先輩”. 那珂川シャークス. http://www.geocities.jp/jl02ns/ 2014年1月26日閲覧。 
  6. ^ “那珂川シャークス チームプロフィール”. 那珂川シャークス. http://www.geocities.jp/jl02ns/04profile.html 2014年1月26日閲覧。 
  7. ^ “阪神・梅野「はい上がる」不本意4位指名に奮起/ドラフト”. サンケイスポーツ. (2013年10月25日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20131025/tig13102505020010-n2.html 2014年1月26日閲覧。 
  8. ^ a b “ドラフト4位梅野は聖地にワクワク「楽しみ」”. デイリースポーツ. (2013年10月25日). http://www.daily.co.jp/tigers/2013/10/25/0006445435.shtml 2013年11月1日閲覧。 
  9. ^ a b “阪神ドラフト4位・梅野、中谷“監視トレ”で激震200スイング!”. サンケイスポーツ. (2014年1月4日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20140104/tig14010405020004-n1.html 2014年1月26日閲覧。 
  10. ^ a b c “2013年ドラフト 梅野 隆太郎”. スポーツニッポン. http://www.sponichi.co.jp/baseball/npb/2013/draft/profile/umeno-ryuutarou.html 2013年11月1日閲覧。 
  11. ^ “福岡大の梅野捕手が主将に 日米大学選手権メンバー決定”. 朝日新聞. (2013年6月27日). http://www.asahi.com/sports/update/0623/TKY201306230109.html 2013年11月1日閲覧。 
  12. ^ “福岡大が2年連続神宮切符/大学野球”. 日刊スポーツ. (2013年11月8日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp3-20131108-1215604.html 2013年11月8日閲覧。 
  13. ^ a b “意地の一発締め!虎ドラフト4位梅野「打てる捕手目指す」/神宮大会”. サンケイスポーツ. (2013年11月17日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20131117/unv13111705100001-n1.html 2013年12月9日閲覧。 
  14. ^ “福大初戦敗退、梅野は最終打席弾 明治神宮野球”. 西日本新聞. (2013年11月17日). http://www.nishinippon.co.jp/nsp/local_baseball/article/52844 2013年12月9日閲覧。 
  15. ^ “阪神D4・梅野、宜野座キャンプスタートへ”. サンケイスポーツ. (2014年1月23日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20140123/tig14012305020010-n1.html 2014年2月16日閲覧。 
  16. ^ “阪神D4・梅野、ホロ苦3タコ2三振「納得いかない」”. サンケイスポーツ. (2014年2月15日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20140215/tig14021505000006-n1.html 2014年2月16日閲覧。 
  17. ^ “阪神ドラフト4位の梅野が開幕1軍「いいイメージを持って」”. サンケイスポーツ. (2014年3月25日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20140325/tig14032519530015-n1.html 2014年7月27日閲覧。 
  18. ^ a b “阪神・梅野、田淵以来の新人捕手開幕戦出場「幸せなこと」”. サンケイスポーツ. (2014年3月29日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20140329/tig14032904000012-n1.html 2014年3月29日閲覧。 
  19. ^ a b c “阪神 ドラフト4位梅野がプロ初安打 記念球は亡き母親の墓前に”. スポーツニッポン. (2014年3月30日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/03/30/kiji/K20140330007880150.html 2014年3月30日閲覧。 
  20. ^ “阪神 梅野 田淵以来45年ぶり虎新人捕手開幕デビュー”. スポーツニッポン. (2014年3月29日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/03/29/kiji/K20140329007867490.html 2014年3月29日閲覧。 
  21. ^ “梅野プロ初スタメン「勝ててよかった」”. 日刊スポーツ. (2014年4月21日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20140421-1288671.html 2014年4月21日閲覧。 
  22. ^ a b “De連敗4で止まる バル4打点”. デイリースポーツ. (2014年4月27日). http://www.daily.co.jp/newsflash/baseball/2014/04/27/1p_0006907324.shtml 2014年4月27日閲覧。 
  23. ^ “阪神・D4梅野、プロ1号&初打点!虎3人目の新人捕手弾”. サンケイスポーツ. (2014年4月28日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20140428/tig14042805030012-n4.html 2014年5月5日閲覧。 
  24. ^ “阪神・梅野 延長12回代打V2号 最後の野手が決めた”. スポーツニッポン. (2014年4月27日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/05/06/kiji/K20140506008110950.html 2014年5月7日閲覧。 
  25. ^ “阪神12年ぶり岩崎-梅野の新人バッテリー”. 日刊スポーツ. (2014年5月7日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20140507-1297448.html 2014年5月7日閲覧。 
  26. ^ “阪神梅野2打席連続弾 新人で田淵以来”. 日刊スポーツ. (2014年7月2日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20140702-1327206.html 2014年7月2日閲覧。 
  27. ^ “岩崎プロ最多131球熱投!「ホームだけは踏ませないと」”. スポーツニッポン. (2014年7月5日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/07/05/kiji/K20140705008509870.html 2014年7月5日閲覧。 
  28. ^ “和田監督「俺入る前」新人バッテリー勝利”. 日刊スポーツ. (2014年7月5日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20140705-1329434.html 2014年7月6日閲覧。 
  29. ^ “阪神 24イニング連続安打の日本新記録達成!”. スポーツニッポン. (2014年7月9日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/07/09/kiji/K20140709008532770.html 2014年7月10日閲覧。  なお、5回裏にマット・マートンが本塁打を放ったことで、チームの連続安打記録は25イニングにまで伸びた。
  30. ^ ベースボール・マガジン社週刊ベースボール』2013年11月11日号「2013ドラフト総決算号」、JANコード 4910204421135
  31. ^ “田淵氏「22番を…」阪神梅野を後継者指名”. スポーツニッポン. (2014年7月22日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20140722-1338659.html 2014年7月27日閲覧。 
  32. ^ 前述の記録以外にも、7月8日の対広島戦(甲子園)4回裏には、新人選手としては2004年鳥谷敬以来10年振りになる同球場での本塁打(“阪神 梅野 鳥谷以来10年ぶりの快挙「歴史を変える選手に」”. スポーツニッポン. (2014年7月8日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/07/08/kiji/K20140708008527520.html 2014年7月27日閲覧。 )。同月11日の対巨人戦(東京ドーム)8回表には、新人選手としては2001年沖原佳典以来13年振りに、同カードで本塁打を放った(“阪神梅野、巨人戦1号 初先発で先輩撃ち”. 日刊スポーツ. (2014年7月11日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20140712-1333071.html 2014年7月27日閲覧。 
  33. ^ “阪神梅野が当面レギュラー捕手”. 日刊スポーツ. (2014年6月6日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20140606-1313203.html 2014年7月27日閲覧。 
  34. ^ “阪神・D4梅野がプロ入り初安打 記念球もゲット!”. サンケイスポーツ. (2014年3月30日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20140330/tig14033016400017-n1.html 2014年3月30日閲覧。 

関連項目[編集]