柘植久慶
| 柘植 久慶 | |
|---|---|
| 誕生 | 本名非公開 1942年6月21日(69歳) |
| 職業 | 作家・軍事評論家・収集家 |
| 国籍 | |
| 活動期間 | 1985年 - |
| ジャンル | 歴史小説・時代小説 アクション小説・悪漢小説 ノンフィクション |
| 主題 | サバイバル・ハードボイルド |
| 代表作 | 『ザ・グリーンベレー』 『サバイバル・バイブル』 『蜂田迅シリーズ』 『最後の遭遇』 『逆撃シリーズ』 『黄金の頭(オラ・カベサ)シリーズ』 |
柘植 久慶(つげ ひさよし、1942年6月21日 - )[1]は、日本の作家、軍事評論家。愛知県出身。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。
目次 |
[編集] 経歴
海外旅行に行く日本人がまだ少なかった1961年[2]、大学1年の夏期休暇で単身欧州へ渡航中、ベルギーの首都ブリュッセルのホテル近くのバーでスカウトされ、カタンガ傭兵隊の一員としてコンゴ動乱に参加した[3]。
1962年、アルジェリア戦争においてフランス外人部隊の格闘技教官(中尉待遇)として参加。
1965年、外資系商社に入社、市場調査等で海外を巡る。
1970年、ラオス王国政府軍格闘技教官(大尉待遇)となり対ゲリラ戦を指揮した。同年、沖縄でグリーンベレー(アメリカ陸軍特殊部隊群)の訓練を受け、大尉待遇としてAチーム(小隊)を率い、インドシナ、ラオス等で極秘作戦に参加した[4][5]。
その後、外資系商社社員として海外出張も数多く経験したが、その特異な経歴を生かし1985年頃より作家に転身した[6]。
[編集] 文筆活動
主としてノンフィクション、ハードボイルド小説や歴史小説などを執筆。これまでの著書は250冊を超える[7]。著書のジャンルは多岐にわたり、また多数の著名人との邂逅、インタビューが著書中に記録されている[8]。また、危機管理の専門家としてサバイバル技術についても独自の視点を持ち、現代人が災害、事故、犯罪やテロに対していかに生き延びるかといったノウハウ本も数多く執筆し[9]、その関係でテレビに時折コメンテーターとして出演することもある。また、ドラッグの危険性を警告する著作もある[10]。ビデオも出版されており、主な内容はサバイバル関連や防犯などである。近年、中国についての著作を発表している[11]。
書簡・切手やコインの蒐集家・研究家としての顔も持っており、1960年代後半から1970年代にかけてコイン蒐集に関する著作を多数執筆している[12]。柘植によると「1960年代中期から後期に書いておいたのがようやくその時本になった」ものである。その方面の造詣も深く、当時の著書は現在でもネットオークション等で高値で売買されているほどであり、コインコレクターのバイブル的存在となっている。また、書簡のコレクション、軍事郵便についての著作は1990年代に発表されている[13]。
著作の『最後の遭遇』は「最後の弾丸」として1995年8月13日にNHK総合で玉置浩二主演でドラマ化された。このドラマは日・豪共同制作で、3ヶ月にわたる全オーストラリア・ロケで撮影された。
2008年4月伊勢新聞に「常勝将軍 立見尚文」を連載し、完結した。
[編集] 作風
軍事行動・作戦立案においても一家言あり、その独自の軍事・戦闘理論はしばしば作中でも散見出来る。特に小説「逆撃」シリーズにおいては近現代戦のみならず、古代の戦略戦術においても言及しており、「軍事に精通した青年ルポライター」の主人公が史上の名将の失敗を厳しく断じ、自ら立案する作戦の正しさを次々と立証していくというパターンを取っている。
1冊の本から3つの新しい知識を得られたら元が取れる、よって自分の著書には1冊に少なくとも7つの新しい知識を盛り込み、読者がすでに承知していること以外に最低限5つの新しい知識を提供できるように著述するとしている。
著書は体験記(ノンフィクション)、サバイバルガイドブック、ミリタリーアクション小説、ifもの小説、歴史小説、歴史解説、その他の7つのカテゴリーで分類されることがある[14]。
[編集] 主な作品
[編集] 蜂田迅シリーズ
- 女王の身代金
- グリーンベレーの挽歌
- 零の記号
- クーデター
- 地獄の犬
- 死のフィアンセ
- 静かに眠れおまえの墓の中で(文庫版タイトルは「核の迷路」)
[編集] 逆撃シリーズ
- 逆撃三方ヶ原合戦
- 逆撃川中島合戦
- 逆撃長篠合戦
- 逆撃関ヶ原合戦(上下巻)
- 逆撃大阪冬の陣
- 逆撃大阪夏の陣
- 逆撃ダンケルク電撃戦
- 逆撃イングランド上陸戦
- 逆撃レニングラード攻防戦
- 逆撃モスクワを占領せよ
- 逆撃アレクサンドリア進攻
- 逆撃スターリングラード制圧戦
- 逆撃ヒトラー奪還作戦
- 逆撃ノルマンディー防衛戦
- 逆撃第三帝国の崩壊
- 逆撃ナポレオン ロシア遠征
- 逆撃ナポレオン ドイツ戦役
- 逆撃ナポレオン フランス戦役
- 逆撃ナポレオン エルバ島脱出
- 逆撃ナポレオン ワーテルロー会戦(上下巻)
- 逆撃ハンニバル戦争 アルプス越え進攻
- 逆撃ハンニバル戦争 カンナエ会戦
- 逆撃ハンニバル戦争 ローマ攻略
- 逆撃ハンニバル戦争 カルタゴの落日
- 逆撃楠木正成 千早城攻防戦
- 逆撃楠木正成 洛中決戦
- 逆撃蒙古襲来 博多炎上
- 逆撃蒙古襲来 鎌倉陥落
- 逆撃三国志 蜀の中原制覇
- 逆撃三国志 曹操の天下統一
- 逆撃三国志 呉の覇権
[編集] 黄金の頭シリーズ
- 魔境からの脱出
- 最後の海賊船
- ロマノフ王朝の黄金
- 経済マフィアを消せ
- ローザンヌの標的
- 緑の地獄
- グーテンベルク聖書奪回作戦
- 砂の迷宮
- 報復手段
- 強行救出
- 最終勝者
- 無法地帯
- 暗殺指令
- 密猟地帯
- ヴェトナム・マフィア
- 腐敗組織
- テロリストの島
- 楽園強奪
[編集] 英雄大戦シリーズ
- 英雄大戦 織田信長対チンギスハン
- 英雄大戦 カエサル対アレクサンドロス大王
- 英雄大戦 豊臣秀吉対ヴァレンシュタイン
- 英雄大戦 曹操対ハンニバル
- 英雄大戦 織田信長対サラディン
[編集] 対テロ特別班シリーズ
- 対テロ特別班
- 標的は東京 対テロ特別班
- 売国の報酬 対テロ特別班
- 理想的な戦争 対テロ特別班
[編集] その他の小説
- インドシナ急行殺人事件
- 最後の遭遇
- 前進か死か
- オペレーションデイトナ
- オバマ暗殺
[編集] ノンフィクション・その他
- ザ・グリーンベレー
- サバイバルバイブル
[編集] 注釈
- ^ 「柘植久慶」はペンネームで本名は非公開。
- ^ 海外旅行が完全に自由化されたのは、1966年(昭和41年)1月1日以降。
- ^ 以下、主に著書『ザ・グリーンベレー』(1986年)、『傭兵見聞録』(1988年、1991年)による。
- ^ 著作中に当時の給料は「CIAと密接な関係のある民間会社(エア・アメリカ((Air America))の名義で支払われた」という記述が見られる。
- ^ 米国軍人になるには最低でも米国永住権が必要であるが、著書中等では言及されておらず、自身の米国在留資格については不明である。著書には「(ラオス王国には)アメリカ国内で志願した人間だけでなく、ヨーロッパを中心とする傭兵が数多くいたのだ。とりわけコンゴ動乱経験者が目立った。私も結果的にその中の一人であった。」とある。また著書には、米国特殊部隊と関わりを持つに至った真実の経緯は記さないとある。
- ^ 「たったひとりの戦闘記」(「週刊プレイボーイ」1985年3月12日号~)、単行本は小説『女王の身代金』(1986年4月)及び『サバイバル・バイブル』(1986年4月)。70年代前半には別ペンネームで記事を寄稿。「フランス外人部隊」(国際出版「月刊GUN」1971年6月~1972年12月連載)。「華麗なる悪役マシュ将軍」(中央公論新社「中央公論」1971年6月)
- ^ 大宅壮一マスコミ塾出身である(『「打たれ強さ」の鍛え方』(2008年、PHP研究所)。
- ^ 何応欽、ジャック・マシュ、プーミ・ノサヴァン、ジェームズ・A・ミッチェナー、バーナード・リーチ、アンナ・アンダーソン他。
- ^ 9.11テロ事件を予測したと報じられた(「夕刊フジ」2001年9月27日)著作は『21世紀サバイバル・バイブル』(小学館、2001年1月)。『サバイバル・バイブル』シリーズは数年で書き直されており、最新版は『サバイバル・バイブル2010』(2009年12月、PHP研究所)。
- ^ 『麻薬汚染』(1990年、立風書房)
- ^ 環境問題、経済等についてのレポート、解説など。
- ^
- 『文春実用百科 コイン 集め方楽しみ方』(1968年、文藝春秋)
- 『古銭・コイン教室』(1973年、秋田書店)
- 『世界貨幣大事典』(1974年、ジェミニ)
- 『コインとインフレヘッジ 資産としての世界のコイン』(1974年、ジェミニ)
- 『ナポレオン一族のコインカタログ』 共著(1975年、ジェミニ)
- 『世界の大型銀貨カタログ』 1800-1945(1977年、ジェミニ)
- 『新・世界貨幣大事典』(2010年、PHP研究所、ジェミニ版『世界貨幣大事典』の改訂版)
- ^
- 『奇妙な書簡 封筒・葉書コレクションの楽しみ方』(1990年、並木書房)
- 『戦場を駆け抜けた書簡 軍事郵便物語』(原書房、1991年)
- 『軍事郵便物語』(1995年、中央公論社(中公文庫))
- ^ 『女王の身代金』(集英社文庫、1989年)巻末解説。